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組長は、人生?をやり直し、魔王になるお話(短編)

久留米天狗

(1ー3) アリガトウ

第一章 死からの始まり

(3) アリガトウ



あれから何日経ったかは知らん

水槽の中で俺は学んだ

男の言葉が解るようになった

この部屋には、あの男以外は居ない

始め、エルフやドワーフが何なのか分からなかった

オーク、オーガが何なのか分からなかった

ドラゴン…物語の中の生物だろ?


ここが地球でないと、思った

人生をやり直せ…これって、人生なのか?

男は言う

人間の体に、エルフの魔力、ドワーフの器用さ
オークの性欲、オーガの力、ドラゴンの破壊力、スライムの再生力

それらを兼ね備えた完全な僕(しもべ)

自分の思いのままに動く、生物兵器

それが、俺

男は言う
「もう少し、もう少しで完成だ」
「この世界は私のものだ」と


胸くそ悪い…

この男も、俺も真面じゃない

これはこの男を殺したい衝動が押さえきれない


ここから出たら、殺してやる



「はははっ、待ちに待ったこの日が来た!」

「私は、世界の王となる。 はははっ」

「目覚めよ、我 僕(しもべ)よ」

ピシッ パリパリ バリン

水槽が割れた

ボトリ 「ゲホッ ゴホッ」

「さぁ、立て」

俺は、立った 生まれて直ぐ立てた
俺の意思ではない…勝手に立った


「ハ ラ ヘッ タ」
そう、お腹が空いていた

「はははっ、もう 話せるか、素晴らしい」

「さぁ、喰え!好きなだけ喰うがいい」

男が出してきたのは、出来損ない…俺の前の試験体

かぶり付く 勝手に喰い始める
カブッ ガツガツ
モグモグ ガツガツ
ブチブチ バリバリ

肉も骨も関係ない
生?関係ない


「はははっ、好きなだけ喰え! はははっ」


「アリガトウ」
その生命体が言う
俺に食われながら、お礼を言う

俺の体は子供だ、130センチくらい

それなのに、2メートル以上のその出来損ないが全部入った

二体目にかぶり付く
『アリガトウ』

三体目にかぶり付く
『ヤット カイホウサレル』

四体目にかぶり付く
『アァ~、ソコガオイシイノ~』
黙って食われてろ
心の声に心の声で答える


男はその光景に言葉を失っていた

約束は守ったぞ、殺してやった、解放してやった


俺の中に消えていく出来損ない…


「マタダ マダ タリン」

消化ではない、吸収だ融合だ

満腹にならない、体が欲している


「す 素晴らしい、はははっ」


俺は、研究所から、庭に出された

回りは壁で囲まれていた

暗い、外では無い、地下?

目の前の大きな扉が開く

出てきたのは、化け物

オーガだ、初めて見たのに、その生き物がオーガだと解る

俺は、130センチくらいの子供だ
オーガは、2メートルはある
手には丸太だ

俺は手ぶら、そして裸だ


「さぁ、お前達の力を見せてみろ」

男は俺にそう言った
『達』俺とオーガに命令した





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