契約の森 精霊の瞳を持つ者

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1. 森のかけら

――王家伝承より

 大地の契約とは、王家の血を受け継ぐ者が交わすことの出来る契約である。

 王家が滅んで100年。今だにその契約についての詳細な記録は見つかっていない。王族であってもその契約について知る者はごく一部とされていた為、記録として残る物は現存しない可能性がある。

 王族関係者の手記から、大地の契約では四大精霊と魂の契約を行う。と書かれていた事が分かった。しかし、その意味については不明のままである。

 長い間、森を統治していた王家には多くの謎が残されている。王家が滅び、城内はもちろん、王都でさえ立ち入ることはできない。そして森の秩序は乱れ、"死の森"と呼ばれるようになってしまった。

 平穏な森を取り戻す為には、王家の謎を解き明かし、森を統治する者が必要であるという事をここに書き残そう。

――グレイス・コダ

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