学園の王子に愛されて困っています。

葉山

ひどすぎる。


琉『…最っ悪だ。』


そう呟く私をみた親友の沙羅が何が?と首を傾げ、可愛らしく訊き返した。


琉『席がだよ…。悪意しか感じない。(まさか、隣がころんくんとは。)』


沙『えー?ころんくんの隣が嫌なの?wそんなこと言う人、琉亜くらいだよ。』



沙羅とは中学の時から仲が良い友達で、今回は運良く同じクラスになり私の前の席だった。



琉『言ったじゃん。私、イケメン好きじゃないって。ころんくんもそっちの人っぽいしさぁ?』



沙『そーかなぁ?女子に素っ気ない態度だけど。』



私たちが、ころんくんの噂をしてると、本人がこちらの席に向かってくる。


琉『…噂が呼ぶってやつかな?』


ころんくんは、無言で、自分の席に座りスマホをいじる。


沙『こーろちゃん、去年に引き続きよろしくねー?』


…ん?ころちゃん?…あー、そっか、沙羅はこの人と去年、同じクラスだったんだね。


こ『…おー、よろしくー。』


なーんだ、それ。棒読みかい。


琉亜『ねーねー、沙羅。大丈夫?』


ころんくんの素っ気ない態度で泣いてないか心配になる。


沙『んー?…あ!ころちゃん、この子、私の友達の佐…』


こ『佐倉琉亜…でしょ?』


琉『…え?』


沙『あれぇ?知ってたんだ!!?』


いやぁ、こっちがびっくりだよ沙羅さん。…関わりたくないでござる。


こ『…んー?…きーめた。今日から琉亜は僕の召使いな?』



琉『あ"?』


…やべ、黒い琉亜ちゃんでちった。


こ『だーかーらー、ぼっぼぼっ!!!!!僕の召使いにぴったりなブスだと思ったからだよ!!!!』


沙『ころちゃん!!!!ダメだよ!!!それは、ダメだって!!!!』


こ『…え?』


琉『…う"ぅ。…酷い。…初対面でブスって言うなんて、ひどい!!!!!』


私は教室を勢いよく飛び出して、女子トイレへと向かう。







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