白子の探偵

暇人なロディ

―開幕―プロローグ

午前9時 眩しい日差しが差し込む

「眩しい...」

そう呟き毛布を頭まで被る男
すると、誰かが階段を上がってくる。

ギシギシ ギシギシ 

ガチャリとドアを開いたのは20代前半のスレンダーで、キツイ目をしている女性だ。
「優太!いつまで寝てんのよ!」

そう叫びながら毛布を剥ぐ。
毛布をはがれた男は整った顔立ちに白い肌真っ赤な目をしていた
「寒いからやめてよ真由美」

この女性は真由美まゆみと言うらしい

「あんたがすぐ起きればいい話でしょ。」

「君が僕を寝かせなかったんじゃないか」

眠たそうにベットに転がる男は優太ゆうた
と言うらしい。
「ちょっと!変な言い方しないでよ!」

「ごめんごめんただの仕事だったね」

とおちゃらけていう男  

「あんたねえ...まぁいいわ仕事入ったわよ」

「えーまた?わかったよ。」

そう男が返事をすると真由美は部屋を出た。
素早くベットから下りスーツ姿に姿を変えた。 
すると1階に男は降りた。そこには真由美がリビングでテレビを見ており笑っている。
「ギャハハハ」
「相変わらず君は笑いに品がないねえ」
そう残念そうに声をかける
「何よ。文句でもあるの?」
キリッと顔を鋭くさせる真由美の眼光は狼をも怯みそうであった。
「滅相もない」
と慌てて訂正をしながら椅子に座る優太
「ねえ、今回の仕事の内容は?」
「浮気調査よ、浮気調査」
「うげえそれまた面倒くさそうな。」
どうやら優太は探偵たんていをしているようだ。
「今回の依頼人は足 良三あし りょうぞう大統領よ。」
「え」
顔が固まる優太 
「そ、それはつまり大統領夫人の浮気調査を今からするのかい?」
「何言ってるの当たり前じゃない。」
「・・・はぁ!?」
「なんで君かそんな大仕事を毎回毎回...」
「頼まれたらするこれが私のポリシーなの」
「いつもするのは僕じゃないか...」
呆れたふうな男とドヤ顔の女 

沈黙が場を支配し黙々とご飯を食べる箸だけが進んでいく。

お腹いっぱいになり、箸を止める
「ご馳走様。んじゃ仕事に行ってきますよ」
「了解よ、pcにデータ送っとくから見といて」
「おっけーだよ。」
そんな会話をしつつ優太はリュックを背負った。
「いってらっしゃい」
「行ってきます」
この時はまだ、誰一人としてこの会話を最後にまさかあんな事になるとは誰も思いもしなかった。




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