神眼の転生者
第15話「新武装試運転&魔獣討伐【後編】」
魔獣が息絶えたのを確認した瞬間に神眼が発動する。
四本の光条に貫かれ絶命する俺の姿、そんな未来に従う理由も俺にはなく、2丁魔弾ハンドガンに換装し、光条に向かって魔弾を放った。
鍔迫り合いの如く、光条と俺の魔弾が空中で衝突し競り合う。魔弾の性質を魔力を操作して『固定』に変えたのだ。とびっきりの魔力を状態の固定に費やしたため光条はもちろんの事、それを放っている魔獣4体も硬直状態にある。
そんな好機をみすみす見逃すわけにも行かないので魔獣たちとの距離を詰める。
両手の装備はデュアルアサルトライフル、中央の2体に狙いを着け、トリガーを引く。
「妄想技──『貫く射手座』」
遠距離攻撃に絶対貫通属性を付与する……!
「穴のあいた蓮根……なんてな」
蜂の巣になった魔獣が二体、崩れ落ち霧散した。
そして残りの2体の硬直が解けた。
「気合足りてないな、もっとしっかりしてくれよ、駄犬共が」
挑発の意味合いが通じた訳では無いだろう、だがそれには関係なく魔獣達は怒りの叫びを上げた。
同時に黒い魔力が放出され、俺と魔獣を包み込んだ。
視界が暗転し、開けるとそこは壁に囲まれた閉鎖空間だった。この魔獣達の結界術だ。
「ここなら勝てる、ってか?標的は生物だけみたいだな、射程も大した事ない。純粋に近接戦闘でしか使えない結界ってわけだ」
そしてもう一つの性質……
「内部時間加速、か」
神眼で結界の外を観察してみるがどうやら結界内では外に比べてずっと早く時が流れているようだ。
「まあ、せいぜい楽しませてくれ」
天井に向かって1発だけ弾を撃つ。それが戦闘開始の合図となった。
魔獣達は壁から壁へ、天井へ、縦横無尽に飛び回りどんどんと加速していく。そして黒い残像が周囲に残っているだけとなった。
「悪いけど……見えてる」
実弾ハンドガンに換装した俺は神眼で視た魔獣達の移動先に着弾点を合わせトリガーを引いた。
命中した箇所はどちらも胴体、魔獣達は気にせずに高速移動を続け俺にコンビネーション攻撃を仕掛けてきた。
閉所空間での三次元攻撃、自分達の特性を生かした見事な戦闘法だ。並の冒険者ならこの速度の敵の動きなど見切れずにやられてしまうだろう。
魔獣達の耐久力自体はそんなに高くはない、パラメータも攻撃とスピードが高いのでそういうスタイルなのだろう。
「でもほら、当たるかどうかは別じゃない?」
その大きさ故に爪での攻撃には隙間ができる、隙間さえあれば見えてる俺には回避は余裕だ。
数回の攻撃、回避のやり取りの後、魔獣達は点攻撃から面攻撃に動きを変えた。
地面すれすれに横振りの攻撃を繰り出して俺を吹き飛ばそうとする、だがそれも見えているなら対処のしようはある。
武装を魔弾ハンドガン一丁に換装して魔弾を拡散放射する。魔力の性質は『爆発』にした。着弾と同時に魔弾が爆発しまだ着弾していない弾丸にも誘爆し連鎖爆発を起こす。
爆発の衝撃で繰り出された足は弾かれ攻撃は未遂に終わる。
この時点で魔獣達は三次元攻撃をやめ俺と同じく地面に降り立った。俺の前と後ろ、前門の狼、後門の狼、対するは神眼ってところだ。
「ついて来れるかな?『八重奏射』、『反射弾幕』!」
両手には換装したアサルトライフル、無造作なまでに周囲に向け弾をばら撒く。一発の弾丸が八発に分裂し壁に当たる度に速度を増して反射する。死の弾幕の中で俺1人だけがその雨に当たらず舞い続ける。全て視えているのだ、俺は。
魔獣達はオーラを纏い銃弾の雨の中耐え凌いでいる、だが動く事も出来ない。防御を解きまともに弾幕を喰らえば生きてはいられないと分かっているのだ。
だが非情だろうか?『反射弾幕』は着弾するまで止まることはない。マガジンの弾を撃ち尽くしたところでマシンガンに換装し120×8発の弾丸を空間に追加する。
「さて、そろそろ限界かな?」
反射の度に加速し威力を増す銃弾の暴威に晒されジリジリと消耗する魔獣達、このまま放っておいてもやがて力尽きるだろうが、最期まで蹂躙してやる。
俺の観光を邪魔した罪は重い。
「止めだ……『弾丸崩壊』!」
反射していた弾丸が魔獣に着弾する、弾かれない。魔獣達のオーラが臨界に達し全ての弾が均等に魔獣達にめり込んだ。
そして崩壊が始まる。
弾丸の周囲の空間が一気に圧縮されそして弾けた。
ババババババババババババババババババババババババッ!
破裂音が収まった時に、結界は解け魔獣達は霧散していたのだった。
「俺の勝ちだ、駄犬共が」
《レベルアップしました》
流石に上がるわな。
四本の光条に貫かれ絶命する俺の姿、そんな未来に従う理由も俺にはなく、2丁魔弾ハンドガンに換装し、光条に向かって魔弾を放った。
鍔迫り合いの如く、光条と俺の魔弾が空中で衝突し競り合う。魔弾の性質を魔力を操作して『固定』に変えたのだ。とびっきりの魔力を状態の固定に費やしたため光条はもちろんの事、それを放っている魔獣4体も硬直状態にある。
そんな好機をみすみす見逃すわけにも行かないので魔獣たちとの距離を詰める。
両手の装備はデュアルアサルトライフル、中央の2体に狙いを着け、トリガーを引く。
「妄想技──『貫く射手座』」
遠距離攻撃に絶対貫通属性を付与する……!
「穴のあいた蓮根……なんてな」
蜂の巣になった魔獣が二体、崩れ落ち霧散した。
そして残りの2体の硬直が解けた。
「気合足りてないな、もっとしっかりしてくれよ、駄犬共が」
挑発の意味合いが通じた訳では無いだろう、だがそれには関係なく魔獣達は怒りの叫びを上げた。
同時に黒い魔力が放出され、俺と魔獣を包み込んだ。
視界が暗転し、開けるとそこは壁に囲まれた閉鎖空間だった。この魔獣達の結界術だ。
「ここなら勝てる、ってか?標的は生物だけみたいだな、射程も大した事ない。純粋に近接戦闘でしか使えない結界ってわけだ」
そしてもう一つの性質……
「内部時間加速、か」
神眼で結界の外を観察してみるがどうやら結界内では外に比べてずっと早く時が流れているようだ。
「まあ、せいぜい楽しませてくれ」
天井に向かって1発だけ弾を撃つ。それが戦闘開始の合図となった。
魔獣達は壁から壁へ、天井へ、縦横無尽に飛び回りどんどんと加速していく。そして黒い残像が周囲に残っているだけとなった。
「悪いけど……見えてる」
実弾ハンドガンに換装した俺は神眼で視た魔獣達の移動先に着弾点を合わせトリガーを引いた。
命中した箇所はどちらも胴体、魔獣達は気にせずに高速移動を続け俺にコンビネーション攻撃を仕掛けてきた。
閉所空間での三次元攻撃、自分達の特性を生かした見事な戦闘法だ。並の冒険者ならこの速度の敵の動きなど見切れずにやられてしまうだろう。
魔獣達の耐久力自体はそんなに高くはない、パラメータも攻撃とスピードが高いのでそういうスタイルなのだろう。
「でもほら、当たるかどうかは別じゃない?」
その大きさ故に爪での攻撃には隙間ができる、隙間さえあれば見えてる俺には回避は余裕だ。
数回の攻撃、回避のやり取りの後、魔獣達は点攻撃から面攻撃に動きを変えた。
地面すれすれに横振りの攻撃を繰り出して俺を吹き飛ばそうとする、だがそれも見えているなら対処のしようはある。
武装を魔弾ハンドガン一丁に換装して魔弾を拡散放射する。魔力の性質は『爆発』にした。着弾と同時に魔弾が爆発しまだ着弾していない弾丸にも誘爆し連鎖爆発を起こす。
爆発の衝撃で繰り出された足は弾かれ攻撃は未遂に終わる。
この時点で魔獣達は三次元攻撃をやめ俺と同じく地面に降り立った。俺の前と後ろ、前門の狼、後門の狼、対するは神眼ってところだ。
「ついて来れるかな?『八重奏射』、『反射弾幕』!」
両手には換装したアサルトライフル、無造作なまでに周囲に向け弾をばら撒く。一発の弾丸が八発に分裂し壁に当たる度に速度を増して反射する。死の弾幕の中で俺1人だけがその雨に当たらず舞い続ける。全て視えているのだ、俺は。
魔獣達はオーラを纏い銃弾の雨の中耐え凌いでいる、だが動く事も出来ない。防御を解きまともに弾幕を喰らえば生きてはいられないと分かっているのだ。
だが非情だろうか?『反射弾幕』は着弾するまで止まることはない。マガジンの弾を撃ち尽くしたところでマシンガンに換装し120×8発の弾丸を空間に追加する。
「さて、そろそろ限界かな?」
反射の度に加速し威力を増す銃弾の暴威に晒されジリジリと消耗する魔獣達、このまま放っておいてもやがて力尽きるだろうが、最期まで蹂躙してやる。
俺の観光を邪魔した罪は重い。
「止めだ……『弾丸崩壊』!」
反射していた弾丸が魔獣に着弾する、弾かれない。魔獣達のオーラが臨界に達し全ての弾が均等に魔獣達にめり込んだ。
そして崩壊が始まる。
弾丸の周囲の空間が一気に圧縮されそして弾けた。
ババババババババババババババババババババババババッ!
破裂音が収まった時に、結界は解け魔獣達は霧散していたのだった。
「俺の勝ちだ、駄犬共が」
《レベルアップしました》
流石に上がるわな。
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