先生転生~魔法の言葉は金平糖~
ようやくステータス
「手始めに、あなた方の能力を確認しましょう」
国家反逆罪はどこへ行ったのか、皇女はスッキリしたやたら良い笑顔を彼らへ向けた。
騙された、と。
悟ったものの時すでに遅し。
誰もがため息を吐こうとした中でただ一人。
「もしや……ステータスオープン!?」
突然叫んだ男、福岡暁生はおっさんズの中でも最年少にして生粋のオタク、陰キャ、中里に出会うと石ころよりも小さくなることで有名な、正真正銘陰キャであった。
その男が…叫んだとな。
痛い視線が突き刺さり、如何せん陰キャ。
縮こまってしまった。
「はい、正しくは“オープン ステータス”ですがなぜその文言を?」
皇女は目を見開いて首を傾げた。
日本で異世界転生小説読み漁って、全て当たり前にステータスオープンだったのだ!
そんなことを豪語出来るなら陰キャやっていない福岡は肩を竦めて一歩さがった。
「今申しましたように、オープン ステータスと発声することで御自身の能力を見ることができます。ちなみに文献によると異世界人は能力値が高い傾向にあり魔王を倒すにはやはり転生者様に来ていただくのが一般て……」
「オープン ステータス」
長くなりそうな皇女の話を遮るように田村が唱えた。
田村の前方の空中にディスプレイが浮かび上がった。
「話を最後まで聞きなさ…」
「おい!すげえななんだこれ」
「いやーーん田村ちゃんRPGの主人公みたいよーー!」
「話を最後まで…」
「皆さんもやってみて下さいよ!」
「おーぷん すてーたす…?」
「朽木さんなんでカタコト…」
「話を…」
「あ?んなこっぱずかしい台詞言わなきゃなんねーのかよ?」
「中里先生そう言わずに…」
「話を!聞きなさい!いやもうこの際聞いてくださいお願いします!!」
ぐわーんわんわんわんわん───
謁見の間に皇女の叫びが響き渡り不協和音を奏でたところでようやくおっさんの会話が止まる。
一方肩で息をしている皇女はごほんと咳払い一つ、また話し始めた。
「今皆さまの前に表示されている、通称ステータスカードには名前、レベルの他にHit Point、Magic Point、攻撃力や防御力など基本ステータス。それからスキルが書かれています」
言われて七人はまじまじとステータスカードを見る。
「転生者様はステータスが高い傾向に御座いますが……皆様は…そのぅ」
──田村 祐二 Lv.1───
HP:32
MP:16
────────────
「普通……で御座いますね…」
国家反逆罪はどこへ行ったのか、皇女はスッキリしたやたら良い笑顔を彼らへ向けた。
騙された、と。
悟ったものの時すでに遅し。
誰もがため息を吐こうとした中でただ一人。
「もしや……ステータスオープン!?」
突然叫んだ男、福岡暁生はおっさんズの中でも最年少にして生粋のオタク、陰キャ、中里に出会うと石ころよりも小さくなることで有名な、正真正銘陰キャであった。
その男が…叫んだとな。
痛い視線が突き刺さり、如何せん陰キャ。
縮こまってしまった。
「はい、正しくは“オープン ステータス”ですがなぜその文言を?」
皇女は目を見開いて首を傾げた。
日本で異世界転生小説読み漁って、全て当たり前にステータスオープンだったのだ!
そんなことを豪語出来るなら陰キャやっていない福岡は肩を竦めて一歩さがった。
「今申しましたように、オープン ステータスと発声することで御自身の能力を見ることができます。ちなみに文献によると異世界人は能力値が高い傾向にあり魔王を倒すにはやはり転生者様に来ていただくのが一般て……」
「オープン ステータス」
長くなりそうな皇女の話を遮るように田村が唱えた。
田村の前方の空中にディスプレイが浮かび上がった。
「話を最後まで聞きなさ…」
「おい!すげえななんだこれ」
「いやーーん田村ちゃんRPGの主人公みたいよーー!」
「話を最後まで…」
「皆さんもやってみて下さいよ!」
「おーぷん すてーたす…?」
「朽木さんなんでカタコト…」
「話を…」
「あ?んなこっぱずかしい台詞言わなきゃなんねーのかよ?」
「中里先生そう言わずに…」
「話を!聞きなさい!いやもうこの際聞いてくださいお願いします!!」
ぐわーんわんわんわんわん───
謁見の間に皇女の叫びが響き渡り不協和音を奏でたところでようやくおっさんの会話が止まる。
一方肩で息をしている皇女はごほんと咳払い一つ、また話し始めた。
「今皆さまの前に表示されている、通称ステータスカードには名前、レベルの他にHit Point、Magic Point、攻撃力や防御力など基本ステータス。それからスキルが書かれています」
言われて七人はまじまじとステータスカードを見る。
「転生者様はステータスが高い傾向に御座いますが……皆様は…そのぅ」
──田村 祐二 Lv.1───
HP:32
MP:16
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「普通……で御座いますね…」
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