天馬行空、狂った戯曲。

泪鴉

透けた手、明るい空

あぁ、手が透けている。
「何だか寂しいな...。」
いや、そんなこと言っても
僕はここには戻ってこれない。
それなのに
何故か何処か晴れ晴れしい。
僕は
孤独を愛し、
人を愛さず、
言葉を知った。
青が濃く
白が深い
こんな空に夢を描いて
形のないものに憧れた。
不要だといわれても
自分の紡ぎ出す言葉だけが
生き甲斐だった。
僕は透けた手を見て、そう思った。

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