天馬行空、狂った戯曲。

泪鴉

無機物の僕

もう、旗は見えなかった。
自分の歩いてきた道があまりにも凸凹で
旗は倒れてしまったようだった。
始点と終点。
それぞれの旗はそれぞれの色を持って
横たわっているはずだ。
ここまできてしまったなら、
色を変えることはできないだろう。
ただ歩き続けて、
旗の所で死んで逝くのだろう。
僕は無機物になった。

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