最強技能は少女と共に

黒狐

4話 いざダンジョン

遠くで鳥が鳴いている
昨日は眠すぎて着替えずに寝てしまった、取り敢えず来た時に支給された服に着替えよう
この服目立つから嫌いなんだよなぁ、かと言って買ってきた服は着られないし仕方ないか
部屋境の、長いドア(長くない)を開けると、前に蹴ってきた三人組がいた。
なんでやねん!あまりの驚きについセルフツッコミしちまった


「お前最近姿見せねぇけど何してんだよ」
「なんだよそのモノクル。俺たちが有効活用してやる、寄越せ」


本読んでスキルレベル上げて町で買い物してきました☆
とか言えるわけないしどう切り抜けようか


「黙ってちゃ...わかんねぇよっ!」


「うっ!」


まさかいきなり腹パンとは...クッソいてぇ...
どうなってんだよ。あいつのステ覗いてみるか


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アキモト ヤスナリ Lv16
HP135+8/135+8  MP70+4/70+4
STR91+6      DEF77+5
INT54+3       AGI45+3
DEX50+3


スキル
連携Ⅱ 拳術Ⅲ 
英雄の導きⅧ 言語翻訳Ⅹ


拳術 拳での攻撃にLv×2%の威力補正
連携 同じスキルを持つ人が周囲にいる場合Lv×3%のステータス補正


装備
無し


状態
連携Ⅱ
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ハシモト ヒトシ Lv16
HP133+8/133+8 MP76+5/76+5
STR93+6     DEF74+4
INT57+3      AGI43+3
DEX53+3


スキル
連携Ⅱ 拳術Ⅲ
英雄の導きⅧ 言語翻訳Ⅹ


装備
無し


状態
連携Ⅱ
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イバラキ トシフミ Lv16
HP120+7/120+7 MP68+4/68+4
STR98+6     DEF89+5
INT58+3      AGI47+3
DEX59+4


スキル
連携Ⅱ 拳術Ⅲ
英雄の導きⅧ 言語翻訳Ⅹ


装備
無し


状態
連携Ⅱ
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頑張って殴られるか、いや待てよめっちゃ頑張って受け身とか取ってればスキル取れんじゃね
よし。煽ろう


「お前らみたいなINTの低いバカに教える情報はねーよ。帰れ」


これで俺の居場所は狭くなるがスキルのためだ、致しかない


「なんだと!」
「半殺しにして奪ってやるよ!」
「囲め!囲め!」


すごい勢いでHPが減っていく...俺大丈夫かな...あ...半分切った...
...一桁...切った。もう無理ぽ...............
ん?なんか痛くねーな、HPも減らなくなってきてるし
あ、HPがゆっくりと回復してる30秒で1くらいだけど。余裕出てきたしステータス見るか


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カロ ジュンセイ Lv5
HP12/54  MP48/48
STR26 DEF33
INT40  AGI30
DEX30


スキル
工作Ⅵ 操り糸Ⅵ 
速読Ⅴ 暗記Ⅳ
受け身Ⅰ 苦痛耐性Ⅰ
負傷耐性Ⅰ 自己治癒Ⅰ 
英雄の導きⅤ 言語翻訳Ⅹ
洞察Ⅴ


受け身 被ダメージをLv×2%分軽減
苦痛耐性 痛覚への刺激をLv×2%分軽減
負傷耐性 体組織の耐久力をLv×2%分軽減
自己治癒 一定時間ごとにLv×総HPの2%分HPを回復。HPが満タン時は発動しない


装備
透徹のモノクル
マジックポーチⅠ
加護の指輪


状態
加護Ⅲ
自己治癒Ⅰ
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よっしゃ来た。あとはレベル上げながら人が来るのを待つか
その数分後、スキルがⅡまで上がった頃にリア充4人組が来た
やっとかよ、まぁレベル上がったから良いか


「お前ら何をやっているんだ!」


不知火は怒り心頭、榊原も似たような感じで、、本井と柊は不愉快そうだ
対する三人は焦ってる。もともとこんなに長くやるつもりは無かったが
俺がスキルを手に入れたことにより長引いてしまったと。ざまぁ


「こ、これは特訓だよ。受け身の練習をしていたんだ」


割と合ってる、実際取れたしレベル上がったし。とか思ってたら榊原が口を開いた


「三人で囲ってか?」


「う...」


そっちの方が効率良いしな。まぁ言わないが


「お前ら次からこんなことはやるな!暇なら僕が相手する」


三人組は愛想笑いしながら去っていった
さて、図書室に行くか。えーと最初に右に行ってと


「う、動いて平気なんですか?」


誰かと思えば柊か。確かに不自然だったかもしれない
今まで袋叩きにされて今まで黙っていた奴が突然立って歩きだしたら俺でも驚く
どうやって誤魔化そう...


「動くにしても少し休んでからがいいと思いますが...」


HPはすでに全回復している。とは言えない雰囲気
ここは...


「い、いや大丈夫だ。気遣い感謝する。俺の事は放っておいてくれ」


これで大丈夫なはずだ


「ちょっと!柊さんはあなたを心配して言っているのですよ!なのになんですか!その態度は!」


えぇ何が駄目だったんだ今の。放っておくとか言ったのがまずかったのか...?


「心配しているのは理解している。だから気にしなくても良い」


「お前...本気で言ってるのかよ」


今度はお前か榊原。もう良く分かんないしこの感じで行こう


「本気だが?」


「ちっ助けて損したぜ。行こうぜ」


そう言って彼らは去っていった。俺の進行方向へと


「なんでついて来やがる?!」


「ついて行っているわけではない。俺は図書室に向かっている、訓練場に行くお前らとは直に離れる」


ここで不知火が口を開いた


「いや、それが、俺たちも図書室に用があるんだ...」


...気まずっ!なんだそれっ、俺あそこで分かれると思ったから強気で行けたのに...
ちっ完全に計算ミスだ。おとなしく受け入れよう


やっと図書室に着いたか。俺史上一番長い5分だったな
まさかこいつらですら喋らないとは...気まずさ恐るべし
だが図書室内は俺の聖域サンクチュアリー誰にも邪魔させん


「じゃあな、俺は俺で調べるものがある。お前らは早く調べて訓練に戻れ」


そう言って俺は部屋の奥へと行く。ここらは文学書だから来ないはず。
そう思って後ろを振り返ると彼らがついて来ていた。えぇ(困惑)


「...なぜついてくる」


「この部屋に入ったのは初めてなんだ。どこに目的の本が在るのかが分からない」


小学生か!見られたくないものもあるし、さっさとお帰りいただこう


「はぁ。お前ら...なに探しに来た。俺も手伝ってやる」


「あ、ああ。ありがとう」


「なんでそんな驚いてんだよ。失礼な奴め」


「いや、すまん。そういう風には見えなかったから」


「はぁ。いいから知りたい内容を言え。探してきてやる」


「ダンジョンについてだ」


「ダンジョン?なんでまた」


「そろそろクラスで実践訓練に入るんだ。だから少しでも情報が欲しくてね」


ほーん。俺がいない間にそんなことまで決まったのか
クラス単位なら俺も行くことになる、調べておいて損はなさそうだ


「ダンジョン系か。わかった今持ってくる」


えーと、まぁここらへんでいいか
渡す前に一通り目を通しておこう。速読と暗記あるし行けんだろ
10分後彼らの座っている席に戻ってきた


「ほら。持ってきたぞ」


「え?多くない?」


何を言っているんだこいつらは。辞書サイズでたった20冊じゃないか


「四人もいるんだから30分くらいで読めるだろ」


「読めないよ!」


まぁそこらへんは頑張ってもらうしかない
さて、俺はどうしようか。多分こいつらは今日中に読み終わらないだろう
部屋に戻るか。スキルのレベル上げをしなくては


「俺はそろそろ部屋に戻る。本は出しっぱなしで良い、明日俺が片付けておく」


「すまない。それとダンジョンに入るのは一週間後だ。お前も行くことになる」


「情報提供ありがとよ。じゃあな」


そう言って俺は部屋に戻っていった...
あー疲れた。やっぱ作業は一人に限るな。で、たしか一週間後にダンジョンだったな
早急にあれを完成させないと。そのためにはスキルのレベル上げだ、Ⅹまで頑張るか
あれから五日後俺は部屋から出ずにひたすらスキルを使っていた。正直飯を食っていないのでフラフラだ
だがその甲斐あって、スキルレベルは上がっていた


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カロ ジュンセイ Lv5
HP54/54  MP52/52
STR26 DEF33
INT40  AGI30
DEX30


スキル
工作Ⅸ 操り糸Ⅸ
速読Ⅴ 暗記Ⅳ
受け身Ⅰ 苦痛耐性Ⅰ
負傷耐性Ⅰ 自己治癒Ⅰ
魔力回復Ⅲ
英雄の導きⅤ 言語翻訳Ⅹ
洞察Ⅴ


魔力回復 一定時間ごとに総MPのLv%分MPを回復。MPが満タン時は発動しない


装備
透徹のモノクル
マジックポーチⅠ
加護の指輪


状態
加護Ⅲ
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魔力を空にして寝る事を繰り返すことにより総MPも上がっている
ステータスはレベル上げ以外でも上がるのだ。無論効率は悪いが
しかも新スキル【魔力回復】を手に入れてる。割と便利なスキルだ
さてそろそろ俺の作りたいものも作れる。俺の作りたかった物、それは"人形"
日本には"からくり"という物がある、ぜんまいなどを回して、自動で動作する機構の事だ
そのからくりを人形に仕込んだ物が"からくり人形"。代表的なのは茶運び人形や文字書き人形など
今回俺が目着けたのはその中の一つ"弓曳童子ゆみひきどうじ"。動きは簡単弓を引き、矢を射る。それだけ
だが俺のスキルがあれば弓曳童子は武器となる
操り糸の力は現在俺の力の3倍ほど、これで俺には引けない強弓を引こうという考えだ
これを複数体用意し、矢じりも硬くすれば威力は出るだろう。さぁ試行錯誤といこうか


2日後、俺たちは大広間に集められた。今日は初のダンジョンだしその説明か
ちなみに俺は今町で買ってきた装備を付けてきている。正直支給されたやつより性能が高い
そのため一人だけ浮いているが、命には代えられない。ここは我慢だ
おっとフランクが前に出てきた


「君たちにはこの三ヶ月、王国兵が受ける訓練を受けてもらった
今回は実際にダンジョンに行き、実戦経験を積んでもらいたい
恐怖もあるだろうが、俺以外にも15名の騎士も連れていく
君たちを命の危機にさらすようなことはしない。そこらへんは信用してくれ
今回は様子見で十層まで行く。質問等はあるか?」


誰も手を上げないな。六分の恐怖心と四分の好奇心といった所か
さて、俺の弓曳童子どこまで通用するかね

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