同世界転生の最強貴族
第四十一話 最後の秘術
「まさか・・・そんな・・・・・やはり、堕ちてしまったか・・・・レナ・・・」
「そんな事よりもお兄さま。遊びましょ?ふふふっ・・・・・『ヘル・スレイング』!!」
    禍々しい黒い呪詛で構成されていると思われる、太陽が形成される。そして、それはこちらへと向かってくる。
「そんなものでは倒せないのは分かっているはずだろうに?『サン・シャイン』」
    闇の太陽と太陽がぶつかり、辺りには凄まじい熱波が飛び、竜巻が出来ていた。
    ちなみに地上はまさに地獄絵図である。それを見て思う事は一つ。レナが成長しているということだ。
「やるようになったじゃないか・・・」
「ありがとうございます。お兄さまに褒めてもらえるなんて・・・・嬉しくて飛び上がりそうですよ?」
「ははっ・・・・・俺も出来れば一緒に楽しく暮らしたいものなんだがね」
    一緒に楽しく暮らしたい、という言葉に反応して、俯いてしまった。そして、涙を流しながら笑顔でこちらを見た。
「ええ・・・・そうですね」
    その笑顔には、少し諦めのような表情も見受けられた。そして、その理由は次の言葉で明かされる。
「私も一緒にいたいですよ、お兄様・・・・・でも・・・でもっ!私はこの世界を許せないっ!!」
    涙をさめざめと流しながら、力強くそう言ってきた。だが、自分には何故この世界が許せないのか、分からないのだ。
「何故なんだ?何が許せないんだ?」
「嘘でしょう・・・・?」
「・・・・・?」
    すると、信じられない、という様な顔をしてこちらを見てくる。
「お兄さまは許せなく無いのですか?だって・・・・殺す事を認められないはずの罪で殺されたのですよ?憎いでしょう!?恨めしいでしょう!?」
    レナが必死にそう訴えかけてくる。確かに心の中で、揺らぐ何かがあるのが感じられた。
「・・・・確かに。レナの言うことは筋が通ってる。普通の者なら恨むだろう。だが、それを言ったら父と母の心を壊した俺も俺だ。そこら辺はわきまえ──」
「ふざけないでくださいっ!!」
「・・・・・」
「優し過ぎなんですよ!!お兄さまは確かに心を壊しました。ですが、死んだら生き返れないのですよ?神は生き返れないのですよ?」
「っ・・・・」
    その言葉に発そうとした言葉を飲み込んだ。
    そして、レナの方を見たが、目から決壊したダムのように涙がポロポロと流れながら、こちらへ魔法を放ってきた。
「ごめんな・・・レナ。俺はお前と一緒に生きたい。だけど、それは無理なようだ」
「えっ・・・・・?」
    魔法を左手で消し去る。そして、何かを堪えながら喋ろうとした。だが、それは堪えるに耐えないものだった。
「世界規定違反により、この者を・・・殺す事と・・・・します・・・」
    おのずと自分は、堪えていたはずの涙を流していた。それもそのはずだ。幾ら敵とはいえ、相手は自分の妹だ。悲しくもなるだろう。
「『深淵より禁忌の術式を我に見せ、今目の前の者を無きものにする力を欲す。我その対価に命を支払わんとす。深淵系究極術式 “Perfect Dead”』」
「流石です・・・・・お兄・・・ちゃん」
    その魔法をレナに優しくぶつけると、サラサラと、砂のようになって流れて行った。そして、そのまま自分は地面に落ちた。
    そこで見たのは、汚れた魔物等の灰とは違い、綺麗な虹色の光を放ちながら、風に吹かれているのだった。
「そんな事よりもお兄さま。遊びましょ?ふふふっ・・・・・『ヘル・スレイング』!!」
    禍々しい黒い呪詛で構成されていると思われる、太陽が形成される。そして、それはこちらへと向かってくる。
「そんなものでは倒せないのは分かっているはずだろうに?『サン・シャイン』」
    闇の太陽と太陽がぶつかり、辺りには凄まじい熱波が飛び、竜巻が出来ていた。
    ちなみに地上はまさに地獄絵図である。それを見て思う事は一つ。レナが成長しているということだ。
「やるようになったじゃないか・・・」
「ありがとうございます。お兄さまに褒めてもらえるなんて・・・・嬉しくて飛び上がりそうですよ?」
「ははっ・・・・・俺も出来れば一緒に楽しく暮らしたいものなんだがね」
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「ええ・・・・そうですね」
    その笑顔には、少し諦めのような表情も見受けられた。そして、その理由は次の言葉で明かされる。
「私も一緒にいたいですよ、お兄様・・・・・でも・・・でもっ!私はこの世界を許せないっ!!」
    涙をさめざめと流しながら、力強くそう言ってきた。だが、自分には何故この世界が許せないのか、分からないのだ。
「何故なんだ?何が許せないんだ?」
「嘘でしょう・・・・?」
「・・・・・?」
    すると、信じられない、という様な顔をしてこちらを見てくる。
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    レナが必死にそう訴えかけてくる。確かに心の中で、揺らぐ何かがあるのが感じられた。
「・・・・確かに。レナの言うことは筋が通ってる。普通の者なら恨むだろう。だが、それを言ったら父と母の心を壊した俺も俺だ。そこら辺はわきまえ──」
「ふざけないでくださいっ!!」
「・・・・・」
「優し過ぎなんですよ!!お兄さまは確かに心を壊しました。ですが、死んだら生き返れないのですよ?神は生き返れないのですよ?」
「っ・・・・」
    その言葉に発そうとした言葉を飲み込んだ。
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