同世界転生の最強貴族
第二十九話 魔王襲来Ⅱ
    魔族が居たのは、この王国の大門、つまり主に使われる大きな門がある北だった。
    そして、着いたのは良いのだが、攻撃すらして来ずに、まるで誰かを待っているかのようだった。
「主様が転移して来られるぞ!!皆の者、隊列を整えよ!!」
「何も問題はねーぜ。っと、そろそろ来られるぞ」
    その言葉を言った次の瞬間、空間に虚無の亀裂が走る。その亀裂は広がる一方で、そこからは凄まじい魔力の圧が感じられる。
    そして、禍々しい魔力を放つ、漆黒のマントを付けた魔族が出てきた。角は二本あり、生え際から曲がっており、耳の少し下あたりまである。
「やあ諸君。私は魔王七黒月の魔王が一人、神炎のハルグこと、魔王ハルグベデグだ。以後お見知り置きを・・・・と、堅苦しい挨拶はここまでにして、ゼクロイドとか言う奴入るかー!」
    いきなり名前を呼ばれて、ビクッと肩を震わせるも、真っ直ぐと前を見てそのまま前へと歩いていく。
「俺だがどうした?魔王自らやって来ることなんてあったのか?」
「いや?俺の配下達がお世話になったなと聞いていてなぁー?」
「ああ。四大幹部の奴らか」
    軽くそう言うと、明らかに尋常では無い殺気を放ってくる。だが、こちらも負けじと殺気を放つ。
「何をせよとは言わぬ。だが、お前は付いて来てもら──」
「断る」
「な、何だと!?」
    即答すると、凄く驚いた表情を見せてきた。どうやら、そのままついてくるとでも思っていたらしい。
    そして、「んっ!んん....」と、わざとらしく咳をこんで仕切り直して来た。
「理由を聞かせてもらおうか。結果次第では速攻この場で殺す事にする」
    その言葉に思わず呆れて溜息が漏れる。
『そんな事なら最初から殺せば解決ではないのだろうか?』
    そう思いながらも、どうにか言い訳を考える。何か訳を話したら許してくれるかもしれない。多分。
「そうだな・・・・・俺にはまだやり残した事がかなりあるからだ・・・・」
「ふははははっ!!失笑!勇者を気取るのもいい加減にするのだな!!我々は本物の勇者以外なぞ、そこら辺に転がる石ころと同然よ!!」
『古代暗黒術 "黒炎雷牙"』
    一秒足らずで構築された、帝級レベルの魔法陣に目を見開く。古代と言うだけあり、半分以上は解読不能だが、読める部分を簡単に言うと、回復不可能な傷を与え、相手を暗黒術式で蝕み、最終的には支配下に置くという物だった。
    だが、辛うじて読める所、と言うだけであり、本当の能力はこれよりも上という事だ。
「死んでたまるか!!」
『聖越魔法 "煌聖反魔盾"』
    この魔法の効果は、ある程度の威力までなら相手にその魔法を返せると言う物で、今のこの状況を唯一覆せるかもしれない魔法だった。
    だが、期待とは全てが思い通りに行く訳でも無く、半分はそのままこちらの魔法を破壊しこちらへ直進し、半分は反魔の効果により、相手へと返っていった。
「ほう・・・・普通の人間よりは強い様だが、もう立てないであろう?」
「くっ!」
    もうダメだ・・・・と思い、目を瞑り、最後の祈りを捧げようとした。だが、いつまで経っても魔法が来ない為、徐々に目を開けると、時間が止まっていた。
『仕方ありませんので、あなたの力を解放しましょう』
「この声とその姿は・・・・女神アルトリア様っ!!」
    そう言いながら、俺の胸に手を翳し、魔法を詠唱している。そして、その手には複雑過ぎて魔法式が潰れている、本当の異次元術式が構成されていた。
『あとはあなたで確認しなさい。頑張りなさいよ───』
「ありがとう・・・・女神アルトリア」
«"ステータス"»
《ステータス》
【名前】 ゼクロイド・ジルク・リムスニア
【称号】夢を見る者 穢れなき青年 殺し屋 霊と通じし者 破壊王 破壊神 神に近ずきし者 人間卒業 限界を越えし者 神々に溺愛されし者 天才 ジルク公爵家次男
【レベル】測定不能
『HP』測定不能
『MP』測定不能
「物攻」測定不能
「物防」測定不能
「魔攻」測定不能
「魔防」測定不能
「総合判定」測定不能
【魔法】
火魔法 火炎魔法 獄炎魔法
 轟爆魔法 神炎魔法
水魔法 氷刃魔法 氷災魔法
 零徹魔法 神氷魔法
土魔法 岩石魔法 禁地魔法
 覇領魔法 神岩魔法
風魔法 風極魔法 暴風魔法
 嶷嵐魔法 神風魔法
光魔法 神聖魔法 聖越魔法
 煌裂魔法 神晃魔法
闇魔法 暗黒魔法 漆黒魔法
 崩影魔法 神黒魔法
六大魔法 六大上位魔法
 六大超位魔法 六大帝位魔法
  六大神位魔法 全種類所属魔法
治癒魔法 蘇生魔法 不死魔法
重力魔法 浮力魔法 磁力魔法
空間魔法 時間魔法 次元魔法
強化魔法 超強化魔法
ステータス魔法
付与魔法 複数付与魔法
【精霊魔法】
【スキル】(レベルカンスト)
千里眼 心眼 完全鑑定 気配察知 気配隠蔽
武術 魔術 アイテムボックス 全装可 即熟
高速移動 契約 殺気 言霊 霊視 完全把握
威力操作 無詠唱 能力封印 能力解放 未知
強制命令 強制蹂躙 崩壊 滅亡 絶望 神化
精神崩壊 精神制御 完全反魔法強化 人化
    何も文句を言う事は無いステータスではあるが、何故俺はこんな力を持っていたのだろう?
『・・・・・っ?・・・・・・起・・・っ!・・・・も・・・・・早く・・・・・・・な』
『だが・・・・・』
『お前・・・・・・夫。誰・・・・ても・・・・・から』
    頭が割れるような激痛と、目の前にいた男が頭から離れない。そして、そのやり取りを見ていると、何故か目から涙がボロボロと溢れて止まらない。何も聞こえていないはずなのに、だ。
    そして、ようやく時間魔法は溶け始めるのだった。
    そして、着いたのは良いのだが、攻撃すらして来ずに、まるで誰かを待っているかのようだった。
「主様が転移して来られるぞ!!皆の者、隊列を整えよ!!」
「何も問題はねーぜ。っと、そろそろ来られるぞ」
    その言葉を言った次の瞬間、空間に虚無の亀裂が走る。その亀裂は広がる一方で、そこからは凄まじい魔力の圧が感じられる。
    そして、禍々しい魔力を放つ、漆黒のマントを付けた魔族が出てきた。角は二本あり、生え際から曲がっており、耳の少し下あたりまである。
「やあ諸君。私は魔王七黒月の魔王が一人、神炎のハルグこと、魔王ハルグベデグだ。以後お見知り置きを・・・・と、堅苦しい挨拶はここまでにして、ゼクロイドとか言う奴入るかー!」
    いきなり名前を呼ばれて、ビクッと肩を震わせるも、真っ直ぐと前を見てそのまま前へと歩いていく。
「俺だがどうした?魔王自らやって来ることなんてあったのか?」
「いや?俺の配下達がお世話になったなと聞いていてなぁー?」
「ああ。四大幹部の奴らか」
    軽くそう言うと、明らかに尋常では無い殺気を放ってくる。だが、こちらも負けじと殺気を放つ。
「何をせよとは言わぬ。だが、お前は付いて来てもら──」
「断る」
「な、何だと!?」
    即答すると、凄く驚いた表情を見せてきた。どうやら、そのままついてくるとでも思っていたらしい。
    そして、「んっ!んん....」と、わざとらしく咳をこんで仕切り直して来た。
「理由を聞かせてもらおうか。結果次第では速攻この場で殺す事にする」
    その言葉に思わず呆れて溜息が漏れる。
『そんな事なら最初から殺せば解決ではないのだろうか?』
    そう思いながらも、どうにか言い訳を考える。何か訳を話したら許してくれるかもしれない。多分。
「そうだな・・・・・俺にはまだやり残した事がかなりあるからだ・・・・」
「ふははははっ!!失笑!勇者を気取るのもいい加減にするのだな!!我々は本物の勇者以外なぞ、そこら辺に転がる石ころと同然よ!!」
『古代暗黒術 "黒炎雷牙"』
    一秒足らずで構築された、帝級レベルの魔法陣に目を見開く。古代と言うだけあり、半分以上は解読不能だが、読める部分を簡単に言うと、回復不可能な傷を与え、相手を暗黒術式で蝕み、最終的には支配下に置くという物だった。
    だが、辛うじて読める所、と言うだけであり、本当の能力はこれよりも上という事だ。
「死んでたまるか!!」
『聖越魔法 "煌聖反魔盾"』
    この魔法の効果は、ある程度の威力までなら相手にその魔法を返せると言う物で、今のこの状況を唯一覆せるかもしれない魔法だった。
    だが、期待とは全てが思い通りに行く訳でも無く、半分はそのままこちらの魔法を破壊しこちらへ直進し、半分は反魔の効果により、相手へと返っていった。
「ほう・・・・普通の人間よりは強い様だが、もう立てないであろう?」
「くっ!」
    もうダメだ・・・・と思い、目を瞑り、最後の祈りを捧げようとした。だが、いつまで経っても魔法が来ない為、徐々に目を開けると、時間が止まっていた。
『仕方ありませんので、あなたの力を解放しましょう』
「この声とその姿は・・・・女神アルトリア様っ!!」
    そう言いながら、俺の胸に手を翳し、魔法を詠唱している。そして、その手には複雑過ぎて魔法式が潰れている、本当の異次元術式が構成されていた。
『あとはあなたで確認しなさい。頑張りなさいよ───』
「ありがとう・・・・女神アルトリア」
«"ステータス"»
《ステータス》
【名前】 ゼクロイド・ジルク・リムスニア
【称号】夢を見る者 穢れなき青年 殺し屋 霊と通じし者 破壊王 破壊神 神に近ずきし者 人間卒業 限界を越えし者 神々に溺愛されし者 天才 ジルク公爵家次男
【レベル】測定不能
『HP』測定不能
『MP』測定不能
「物攻」測定不能
「物防」測定不能
「魔攻」測定不能
「魔防」測定不能
「総合判定」測定不能
【魔法】
火魔法 火炎魔法 獄炎魔法
 轟爆魔法 神炎魔法
水魔法 氷刃魔法 氷災魔法
 零徹魔法 神氷魔法
土魔法 岩石魔法 禁地魔法
 覇領魔法 神岩魔法
風魔法 風極魔法 暴風魔法
 嶷嵐魔法 神風魔法
光魔法 神聖魔法 聖越魔法
 煌裂魔法 神晃魔法
闇魔法 暗黒魔法 漆黒魔法
 崩影魔法 神黒魔法
六大魔法 六大上位魔法
 六大超位魔法 六大帝位魔法
  六大神位魔法 全種類所属魔法
治癒魔法 蘇生魔法 不死魔法
重力魔法 浮力魔法 磁力魔法
空間魔法 時間魔法 次元魔法
強化魔法 超強化魔法
ステータス魔法
付与魔法 複数付与魔法
【精霊魔法】
【スキル】(レベルカンスト)
千里眼 心眼 完全鑑定 気配察知 気配隠蔽
武術 魔術 アイテムボックス 全装可 即熟
高速移動 契約 殺気 言霊 霊視 完全把握
威力操作 無詠唱 能力封印 能力解放 未知
強制命令 強制蹂躙 崩壊 滅亡 絶望 神化
精神崩壊 精神制御 完全反魔法強化 人化
    何も文句を言う事は無いステータスではあるが、何故俺はこんな力を持っていたのだろう?
『・・・・・っ?・・・・・・起・・・っ!・・・・も・・・・・早く・・・・・・・な』
『だが・・・・・』
『お前・・・・・・夫。誰・・・・ても・・・・・から』
    頭が割れるような激痛と、目の前にいた男が頭から離れない。そして、そのやり取りを見ていると、何故か目から涙がボロボロと溢れて止まらない。何も聞こえていないはずなのに、だ。
    そして、ようやく時間魔法は溶け始めるのだった。
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