同世界転生の最強貴族

夜谷 ソラ

第十六話 魔族長の力

    笛が鳴り終わると、凄い魔力量で、大地が大きく揺れ出す。その異変に気付き、すぐに門の外へと出る。

「くっ、これは不味い。と言うかなんだあの魔力量は・・・・」

「あははははははははっ!流石のあなたでもあの御方を倒すのは無理見たいね!?」

    あの御方とはなんなんだ?と思ったが、すぐにその謎は消え失せる。さっきまで出ていた魔力が、どんどん固まって人型になって行く。

「後の事はお任せ致します。我らが種族の長、リフィル=ベナート様」

    魔族の長とは、魔王とは違うのだろうか。いや、もしかすると、魔王以上とも思える禍々しい魔力だ。

「我が名は魔王様につぐ権力者である、リフィル=ベナートだ。強き者よ。その魂の輝きを我に見せてみよ」

「なるほど・・・・魔王では無く、その次の地位の者か・・・・・」

    前の事件後の少しの間で、無詠唱魔法を覚えていた。そこで、無詠唱魔法使う事にした。

『獄炎魔法 "獄炎地獄レフェリルヘルファイヤ"』

    摂氏5億度近い炎に飲まれたが、あの魔力量だ。俺の魔法で倒すのは不可能に等しいだろう。

「なんだ....こんな物だったのか。こんなものだったら幹部の方が強いはずなのだがな・・・・。こんなのに幹部が負けるとは、世も末だな・・・・・」

『固有魔法 "漆黒呪縛剣 デスリエーション"』

「まあ、幹部を殺したんだ。お前は消えてもらおうから関係無いなっ!」

    いきなり目の前に現れて、禍々しい剣が顔を掠る。その速度に圧倒され、大幅に後退する。

「!!?」

    掠っただけのはずなのに、身体が動かなくなって来ている。明らかな違和感と危機感が全身に駆け巡る。

「さすがに気付いたかい?確かに君は強いだろう。だが、高濃度の黒魔力を受けたら動けなくなるだろうに」

「うっ・・・・・まあ、確かに、そうだ、な。」

    凄い速度で体力などが削れていくのが、ステータスを見なくても分かる。やはり、魔族の長ともなれば、攻撃が効いてるかも分からない程度だ。
    そして、蝕まれている傷の辺りだけを、集中的に強化魔法をかける。

「どうした?もう負けを認めて、痛みなく楽に死にたくなったか?・・・・くくっ・・・。そういう訳ではなさそうだな」

「すまないが少なくとも死ぬのは、かなり後の予定なのでねっ!」

    そう言って、黒魔力に対する抵抗魔法を完成させ、高速展開したのち、使用する。

「馬鹿な!?もう対抗魔法を作ったと言うのか・・・・。ふっ・・・・・だが、流石にダメージが大きかったようだな!」

『固有魔法 "上位魔族生成"』

「我が下僕の力で、痛みをなく殺してやろう!!やれっ!!」

『まだ死ぬ訳には行かない。だが、倒せるような魔法は持っていない・・・・なら!全ての魔力を費やして、神級魔法と同じ威力の魔法を出せばいいだけだ!』

『暗黒魔法 "漆黒千呪球"』

「行けぇぇぇええ!!!」

    さっき作り出された上位魔族と、後ろに居た魔族の大軍が、目の前に立ちはだかる。だが、神級魔法と同じ威力だと思われるぐらいまで、魔力を込めたのだ。いくら闇属性に耐性のある魔族と言えど、一発で死んでいく。

「な・・・・馬鹿な!!我と幹部以外を即死させるだと!?有り得ない・・・・・有り得ぬ!!!」

    余程気に食わないのか、顔が凄く歪んでいる。そして、急にこちらの目の前に現れた。

「次こそは死ねぇぇぇええ!!!」

    魔力の消費が激しく、体に正常な指示が送れなかった。そのせいで、リフィルの剣が心臓に刺さってしまった。

「かはっっ!!」

    勢い良く血が流れ出る。そして、どんどんと意識が薄れていく。痛みと言うよりは、間隔が無くなっていく事に凄く違和感を感じる。

「やりましたな!リフィル様!!」

「うむ!これで魔王領にも平和が訪れるという物。帰るぞ」

『固有魔法 "範囲転移エリアテレポート"』

    その姿を見た後、意識を完全に失った。



〜第二章  魔族の刺客達  ( 終 )〜

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