同世界転生の最強貴族
第十五話 セルジア領
───あの事件から三日後の日曜日。俺は与えられた領土である、セルジア領に馬車で向かっていた。
「あとどれ位掛かるんだ?」
    メティアにそう問掛けると、くるりとこちらに振り返り、しばらく顎に人差し指を当てて考えている。
「そうですね・・・・後三十分もすれば着くと思いますよ」
『後三十分もあるのか・・・・・。どうにかこの時間を有効活用したいものだが、如何せん俺には暇を潰す物が無い。どうしたものか・・・・・』
    そう考えていると、良い事を思いついた。これまで手を出していなかったものに気が付いたのだ。
「適当に剣に付与でもしてみるか!」
    とは言ってみたものの、正直何の付与があるのか分かっていない。そこで、かなりの間頭を抱えて考えていると、一つの考えに至った。
『召喚剣 "聖剣 リーテル"』
    そして、リーテルに鑑定をかけてみる。そう。これこそが考えなのだ。
《アイテムステータス》
【名前】聖剣リーテル=ファースト
【種類】固有 神聖透明剣・神聖武器
『効果等』かなり前に存在していた破壊神が生前作った聖剣。この刃は持ってる人にはうっすらと見えるのだが、周りの人から見ると、何も持っていないように見える。破壊王か破壊神の称号を持つ者のみ所有可能。
◇付与◇
 鋭利化 黄金化 鋼鉄化 神器化 神聖 神造
 神装剣 称号特定(破壊王,破壊神) 聖剣
 耐久 耐水 耐熱 透明 特殊ダメージ
 物理無効化 不耗化 付与隠蔽 魔法無効化
 陽光注
「おー・・・・多すぎて鑑定する気も起きないが、不耗化と陽光注だけは分からないから見ておくか」
不耗化…耐久度の消耗をかなり下げる付与魔法。但し、他の耐久力を上げる魔法も付与しなければ使えない。
陽光注…太陽の光を内に秘めることにより、不死者に対し、絶対的な能力を持つ。
『ふむふむ・・・・』
    と、そんな時、目の前にメティアの顔が視界を遮る。
「ロイ様?そろそろセルジア領の中に入るので、準備してください」
「あ、ああ・・・・・なんと言うかバッドタイミングだな・・・・(小声」
「何か言いましたか?」
「い、いや?別になにも無いぞ?」
    殺し屋のような殺気を放っていたメティアには、正直逆らえない気がする。
    その後、馬車から降りて門を潜ると、街の人達からの歓迎の拍手を受けた。そして、人混みの中から、白髪の立派な白髭を付けたお爺さんが出てきた。
「良く来て下さいました。我らが新たな領主様。私の名前は、コルジット。平民でありながら、領主代理を務めさせて頂きます」
「俺の名前はゼクロイド・ファースト・リムスニア。こちらこそ、初めての領地経営で苦労を掛けるとは思うけど、宜しく頼むよ」
「では早速・・・・領主官邸に行きましょうか」
    その言葉に俺が頷くと、コルジットは歩き出す。なので、馬車に乗っていたメティアを降ろしてもらい、メティアと一緒に歩き出す。
    ──しばらくする事約五分。かなり古いが凄く大きく、立派な屋敷が見えてきた。
「あのリムスニア王国が、帝国だった頃の旗を掲げているのが、3代前の領主様が作った屋敷です。では、私はここらで・・・・」
「あ、あぁ・・・・・ありがとうコルジット」
    その言葉にコルジットは一礼し、来た道を折り返していった。
    その後しばらくの間領主官邸にて、資料の整理や、財政状況の確認等を一通り行った。ただ、
「ただ・・・・何かこの街はおかしいんだよな・・・・・・。スラム等があったり、財政難だったりでも、確かに問題だらけって言ったら問題だらけのなんだけどな・・・」
    一つだけ、いやそれ以上に気になる事があるのだ。まず、この街の住民は笑顔で迎えたが、中にはあからさまに殺気を混じらせている者も、少なくは無かった。
『どうしてだろう・・・・・』
    考え事をしていると、部屋の扉がノックされる。
「メティアか?入っていいよ」
    入っていいよのはいの時にはもう入って来ていた。というか、余程急いでいるらしい。
「こ、これは緊急事態です!ま、魔族の大軍がやって来ています!!」
「なっ・・・おい・・・・嘘だろ?領主に就任してから一日目で、魔族の大軍が責めてくるとか、どんな緊急事態だよ・・・」
    呆れているが、来てしまったのなら仕方無い。そう思って外に出てみると、魔族は何故か領地の壁のかなり手前で降りたようだ。
    領地の壁の穴から見ていると、前も見た事がある奴が、声を張り上げて挑発気味に言う。
「どうも、人類最強の人族さん。今回はこの前の借りを返しに来ましたよ?」
    挑発に乗るわけではないが、こちらも相手に聞こえるように大きな声で言う。
「それはどうも。だが、何処にも俺を倒せるような物は無いだろう?」
    それは嘘だ。何故かは分からないが、おれの第六感が告げている。あいつの右ポケットに入っている何かはヤバいと。
「分かってないなら、好都合。では、早速使わせて頂きます」
    その言葉と共に、ポケットから禍々しい笛を出した。それには、人の顔のような模様が彫ってあった。そして、それを吹き始めた。
「あとどれ位掛かるんだ?」
    メティアにそう問掛けると、くるりとこちらに振り返り、しばらく顎に人差し指を当てて考えている。
「そうですね・・・・後三十分もすれば着くと思いますよ」
『後三十分もあるのか・・・・・。どうにかこの時間を有効活用したいものだが、如何せん俺には暇を潰す物が無い。どうしたものか・・・・・』
    そう考えていると、良い事を思いついた。これまで手を出していなかったものに気が付いたのだ。
「適当に剣に付与でもしてみるか!」
    とは言ってみたものの、正直何の付与があるのか分かっていない。そこで、かなりの間頭を抱えて考えていると、一つの考えに至った。
『召喚剣 "聖剣 リーテル"』
    そして、リーテルに鑑定をかけてみる。そう。これこそが考えなのだ。
《アイテムステータス》
【名前】聖剣リーテル=ファースト
【種類】固有 神聖透明剣・神聖武器
『効果等』かなり前に存在していた破壊神が生前作った聖剣。この刃は持ってる人にはうっすらと見えるのだが、周りの人から見ると、何も持っていないように見える。破壊王か破壊神の称号を持つ者のみ所有可能。
◇付与◇
 鋭利化 黄金化 鋼鉄化 神器化 神聖 神造
 神装剣 称号特定(破壊王,破壊神) 聖剣
 耐久 耐水 耐熱 透明 特殊ダメージ
 物理無効化 不耗化 付与隠蔽 魔法無効化
 陽光注
「おー・・・・多すぎて鑑定する気も起きないが、不耗化と陽光注だけは分からないから見ておくか」
不耗化…耐久度の消耗をかなり下げる付与魔法。但し、他の耐久力を上げる魔法も付与しなければ使えない。
陽光注…太陽の光を内に秘めることにより、不死者に対し、絶対的な能力を持つ。
『ふむふむ・・・・』
    と、そんな時、目の前にメティアの顔が視界を遮る。
「ロイ様?そろそろセルジア領の中に入るので、準備してください」
「あ、ああ・・・・・なんと言うかバッドタイミングだな・・・・(小声」
「何か言いましたか?」
「い、いや?別になにも無いぞ?」
    殺し屋のような殺気を放っていたメティアには、正直逆らえない気がする。
    その後、馬車から降りて門を潜ると、街の人達からの歓迎の拍手を受けた。そして、人混みの中から、白髪の立派な白髭を付けたお爺さんが出てきた。
「良く来て下さいました。我らが新たな領主様。私の名前は、コルジット。平民でありながら、領主代理を務めさせて頂きます」
「俺の名前はゼクロイド・ファースト・リムスニア。こちらこそ、初めての領地経営で苦労を掛けるとは思うけど、宜しく頼むよ」
「では早速・・・・領主官邸に行きましょうか」
    その言葉に俺が頷くと、コルジットは歩き出す。なので、馬車に乗っていたメティアを降ろしてもらい、メティアと一緒に歩き出す。
    ──しばらくする事約五分。かなり古いが凄く大きく、立派な屋敷が見えてきた。
「あのリムスニア王国が、帝国だった頃の旗を掲げているのが、3代前の領主様が作った屋敷です。では、私はここらで・・・・」
「あ、あぁ・・・・・ありがとうコルジット」
    その言葉にコルジットは一礼し、来た道を折り返していった。
    その後しばらくの間領主官邸にて、資料の整理や、財政状況の確認等を一通り行った。ただ、
「ただ・・・・何かこの街はおかしいんだよな・・・・・・。スラム等があったり、財政難だったりでも、確かに問題だらけって言ったら問題だらけのなんだけどな・・・」
    一つだけ、いやそれ以上に気になる事があるのだ。まず、この街の住民は笑顔で迎えたが、中にはあからさまに殺気を混じらせている者も、少なくは無かった。
『どうしてだろう・・・・・』
    考え事をしていると、部屋の扉がノックされる。
「メティアか?入っていいよ」
    入っていいよのはいの時にはもう入って来ていた。というか、余程急いでいるらしい。
「こ、これは緊急事態です!ま、魔族の大軍がやって来ています!!」
「なっ・・・おい・・・・嘘だろ?領主に就任してから一日目で、魔族の大軍が責めてくるとか、どんな緊急事態だよ・・・」
    呆れているが、来てしまったのなら仕方無い。そう思って外に出てみると、魔族は何故か領地の壁のかなり手前で降りたようだ。
    領地の壁の穴から見ていると、前も見た事がある奴が、声を張り上げて挑発気味に言う。
「どうも、人類最強の人族さん。今回はこの前の借りを返しに来ましたよ?」
    挑発に乗るわけではないが、こちらも相手に聞こえるように大きな声で言う。
「それはどうも。だが、何処にも俺を倒せるような物は無いだろう?」
    それは嘘だ。何故かは分からないが、おれの第六感が告げている。あいつの右ポケットに入っている何かはヤバいと。
「分かってないなら、好都合。では、早速使わせて頂きます」
    その言葉と共に、ポケットから禍々しい笛を出した。それには、人の顔のような模様が彫ってあった。そして、それを吹き始めた。
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