同世界転生の最強貴族
第五話 換金と盗賊
    しばらくの間、街中を走っていると、冒険者ギルドの看板が見えた。不思議と自分は息切れしていなかった。
    冒険者ギルドの少し前で一旦休憩し、扉を開けて中に入る。すると、視線がこちらに集中する。何かヒソヒソ話してい足りしているが、その視線やヒソヒソ話を無視して、カウンターへと行く。
    そこには、安堵の表情を浮かべている、フォルシアさんが居た。
「良かった・・・・。よく無事で帰ってきたわね」
「・・・・?フォルシアさん。何かあったんですか?」
「あっ、そうね・・・・実はね?貴方達の行った、レイノアの森からすぐ近くの街道で、イージスゴーレムが多数見つかったの。それで、貴方達が見てる限り無事で帰ってきたのが不思議と思ってるのよ」
『なるほど・・・・』
    心の中でようやく理解する。そこで整理がついたので軽く周りを見ると、何人かの冒険者は確かに心配した様な、不思議そうな顔をしてこちらを見ている。
    だが、その中には何故か嫉妬の視線も入っているが、おそらく気の所為だろう。
「・・・・・まあ、正直に言うと、上位小鬼に殺されかけましたけどね」
「へーそうなの・・・・・って!えぇ!?」
    ポロッと言ってしまった話を聞いたフォルシアさんは、顔を真っ赤にして怒り初めてしまった。それもそのはずだ。注意したはずなのに、殺されかけたというのは怒るだけでは済まないだろう。それが分かるように、フォルシアさんはとても心配した表情をしている。
『だが、なぜ会ったばかりの子供の事を心配するのだろうか?やはり、子供だからだろうか?まあ、それ以外有り得ないのだが・・・・』
「・・・分かりましたか?危険だと思ったらすぐに戻るんですよ?」
「「分かりました....」」
「よろしい!」
    ようやくとても長いお説教が終わったらしい。隣を見てみると、マルクはかなり落ち込んでいた。まあ、かく言う自分も地味に落ち込んでいる。
    だが、気を取り直してフォルシアさんに話し掛ける。
「・・・フォルシアさん。換金とクエスト完了の申請をしたいのですが良いですか?」
「分かったわ。これがクエスト完了申請用紙よ」
「えっ!?おいゼクロイドとフォルシアさん!落ち込んでる俺を放置するのは酷くないか!?」
「今記入しちゃうので、少し待ってくださいね」
「はい」
「ちょ!お前ら!」
    意外にいじりがいがあって楽しいが、そろそろ可哀想になってきた。なので、肩をポンポンと軽く叩く。無論、哀れんだ感じでだ。
「・・・・・ごめんね?やってみたら、あまりにも面白かったからつい」
「ついで虐めてくんな!!」
    フォルシアさんにクエスト完了申請用紙を渡して確認してもらっている間、そんなたわいもない会話をしていた。
    しばらくすると、ようやくフォルシアさんがこちらへと歩いて来た。
「はい!確認したわ。そこで、今回のクエストをクリアする事によって、Hランクから Gランクに昇格となるわ。だから、ギルドカードを貸してね」
『もうランク昇格出来るのか・・・・。意外と簡単にランク昇格出来そうだな』
「分かりました。どうぞランク昇格してください」
「では、しばらく待っていてね。ランク昇格には結構時間が掛かるから」
    また、マルクと会話する。そう言えば今気付いたのだが、さっきから誰かに見られている気がする。気のせいだろうか?
    と、そんな事をしていると、フォルシアさんが出て来た。
「はい。こちらがGランクのギルドカードよ。受けられる依頼がGランクとFランクになったからね。それと、さっき出して貰った魔石の換金が終了したから、こちらを受け取ってね。是非また、来て頂戴ね」
「「ありがとうございました!!!」」
    上位小鬼の魔石20個の換金の合計額は、小銀貨6枚───つまり、単価は大銅貨3枚と言う、微妙な金額らしい。
    微妙と言っても、普通の冒険者からしたらとても高いのだ。一般の冒険者は、1日3食飲んだり食べたりしても銅貨2枚と言ったところで、これにそこそこの宿を付けても銅貨5枚程度だ。なので、この金額を持っていると盗賊に会う可能性も高くなる。
「それじゃあ俺はこちら側の道なので」
「じゃあな!ロイ!!」
「はい。また今度会いましょう」
    別れてからすぐに、家への道を少し遠回りしていく。理由はかなり単純なもので、強いて言うならフラグを回収したとでも言っておこう。
『気配は隠している様だが、殺気はモロバレだな・・・・』
「そこに居ますよね?3人組の盗賊さん」
「ちっ!バレちまったなら仕方ねぇー。とっととてめぇーの持ってる小銀貨3枚出しやがれ!出したら半殺しで勘弁してやるよ!さあ、選べ!」
『うわぁー・・・・凄くめんどくさい奴来たな・・・・・』
「答えないか・・・・・なら、殺して奪うまでだ!!」
「失せろ!『我が増悪の魔力に応じて、目の前の者を震え上がらせよ。"殺気"』」
「「「うぅ.....」」」
    闇魔法の中の一つ、殺気を放つ魔法を使うと、3人とも白目を剥いて、倒れてしまった。
『やはり呆気ないな・・・・・』
「あ!早く帰らないとシェラ母様に「夕飯までには帰って来なさいと言ったでしょ!」とか、くどくど怒られる!『我が風の魔力に応じて、そなたの力を我に貸し与えよ!"舞風乱舞" 』」
    風の魔力を足に集中させ、腰を低くして走る。すると、すぐに家が見えてきた。が、通り過ぎそうになる。
「『我が風の魔力に応じて、この場に留まらせよ!"強制停止"』」
    強制停止を行った瞬間、風の魔法による風が、勢いよく四散して行くのが分かる。それと同時に、ヒューっと冷たい風が吹いてきた。
「うわ・・・・寒い・・・・・・。早く家に入ろう・・・」
    こうして、家の中に入ると、その家の中の温かさにどこかしら嬉しさが感じ取れる。
「ただいま・・・・我が家」
    冒険者ギルドの少し前で一旦休憩し、扉を開けて中に入る。すると、視線がこちらに集中する。何かヒソヒソ話してい足りしているが、その視線やヒソヒソ話を無視して、カウンターへと行く。
    そこには、安堵の表情を浮かべている、フォルシアさんが居た。
「良かった・・・・。よく無事で帰ってきたわね」
「・・・・?フォルシアさん。何かあったんですか?」
「あっ、そうね・・・・実はね?貴方達の行った、レイノアの森からすぐ近くの街道で、イージスゴーレムが多数見つかったの。それで、貴方達が見てる限り無事で帰ってきたのが不思議と思ってるのよ」
『なるほど・・・・』
    心の中でようやく理解する。そこで整理がついたので軽く周りを見ると、何人かの冒険者は確かに心配した様な、不思議そうな顔をしてこちらを見ている。
    だが、その中には何故か嫉妬の視線も入っているが、おそらく気の所為だろう。
「・・・・・まあ、正直に言うと、上位小鬼に殺されかけましたけどね」
「へーそうなの・・・・・って!えぇ!?」
    ポロッと言ってしまった話を聞いたフォルシアさんは、顔を真っ赤にして怒り初めてしまった。それもそのはずだ。注意したはずなのに、殺されかけたというのは怒るだけでは済まないだろう。それが分かるように、フォルシアさんはとても心配した表情をしている。
『だが、なぜ会ったばかりの子供の事を心配するのだろうか?やはり、子供だからだろうか?まあ、それ以外有り得ないのだが・・・・』
「・・・分かりましたか?危険だと思ったらすぐに戻るんですよ?」
「「分かりました....」」
「よろしい!」
    ようやくとても長いお説教が終わったらしい。隣を見てみると、マルクはかなり落ち込んでいた。まあ、かく言う自分も地味に落ち込んでいる。
    だが、気を取り直してフォルシアさんに話し掛ける。
「・・・フォルシアさん。換金とクエスト完了の申請をしたいのですが良いですか?」
「分かったわ。これがクエスト完了申請用紙よ」
「えっ!?おいゼクロイドとフォルシアさん!落ち込んでる俺を放置するのは酷くないか!?」
「今記入しちゃうので、少し待ってくださいね」
「はい」
「ちょ!お前ら!」
    意外にいじりがいがあって楽しいが、そろそろ可哀想になってきた。なので、肩をポンポンと軽く叩く。無論、哀れんだ感じでだ。
「・・・・・ごめんね?やってみたら、あまりにも面白かったからつい」
「ついで虐めてくんな!!」
    フォルシアさんにクエスト完了申請用紙を渡して確認してもらっている間、そんなたわいもない会話をしていた。
    しばらくすると、ようやくフォルシアさんがこちらへと歩いて来た。
「はい!確認したわ。そこで、今回のクエストをクリアする事によって、Hランクから Gランクに昇格となるわ。だから、ギルドカードを貸してね」
『もうランク昇格出来るのか・・・・。意外と簡単にランク昇格出来そうだな』
「分かりました。どうぞランク昇格してください」
「では、しばらく待っていてね。ランク昇格には結構時間が掛かるから」
    また、マルクと会話する。そう言えば今気付いたのだが、さっきから誰かに見られている気がする。気のせいだろうか?
    と、そんな事をしていると、フォルシアさんが出て来た。
「はい。こちらがGランクのギルドカードよ。受けられる依頼がGランクとFランクになったからね。それと、さっき出して貰った魔石の換金が終了したから、こちらを受け取ってね。是非また、来て頂戴ね」
「「ありがとうございました!!!」」
    上位小鬼の魔石20個の換金の合計額は、小銀貨6枚───つまり、単価は大銅貨3枚と言う、微妙な金額らしい。
    微妙と言っても、普通の冒険者からしたらとても高いのだ。一般の冒険者は、1日3食飲んだり食べたりしても銅貨2枚と言ったところで、これにそこそこの宿を付けても銅貨5枚程度だ。なので、この金額を持っていると盗賊に会う可能性も高くなる。
「それじゃあ俺はこちら側の道なので」
「じゃあな!ロイ!!」
「はい。また今度会いましょう」
    別れてからすぐに、家への道を少し遠回りしていく。理由はかなり単純なもので、強いて言うならフラグを回収したとでも言っておこう。
『気配は隠している様だが、殺気はモロバレだな・・・・』
「そこに居ますよね?3人組の盗賊さん」
「ちっ!バレちまったなら仕方ねぇー。とっととてめぇーの持ってる小銀貨3枚出しやがれ!出したら半殺しで勘弁してやるよ!さあ、選べ!」
『うわぁー・・・・凄くめんどくさい奴来たな・・・・・』
「答えないか・・・・・なら、殺して奪うまでだ!!」
「失せろ!『我が増悪の魔力に応じて、目の前の者を震え上がらせよ。"殺気"』」
「「「うぅ.....」」」
    闇魔法の中の一つ、殺気を放つ魔法を使うと、3人とも白目を剥いて、倒れてしまった。
『やはり呆気ないな・・・・・』
「あ!早く帰らないとシェラ母様に「夕飯までには帰って来なさいと言ったでしょ!」とか、くどくど怒られる!『我が風の魔力に応じて、そなたの力を我に貸し与えよ!"舞風乱舞" 』」
    風の魔力を足に集中させ、腰を低くして走る。すると、すぐに家が見えてきた。が、通り過ぎそうになる。
「『我が風の魔力に応じて、この場に留まらせよ!"強制停止"』」
    強制停止を行った瞬間、風の魔法による風が、勢いよく四散して行くのが分かる。それと同時に、ヒューっと冷たい風が吹いてきた。
「うわ・・・・寒い・・・・・・。早く家に入ろう・・・」
    こうして、家の中に入ると、その家の中の温かさにどこかしら嬉しさが感じ取れる。
「ただいま・・・・我が家」
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