神の力を喰らった魔術師《マジックキャスター》
【第7話】嫌な記憶と今の思い
  天人との戦いを終えてから、アイルはシルヴァを屋敷に届け、ルビーとレイとも別れ、家路についていた。だが、アイルはもう一つやる事を思い出した。
それは、この近くにある父と母の墓参りだ。まだ、大戦が起きた日からは程遠いが何故だか墓参りに行きたくなったからいくこっとになった。
「アイル、私も行ったほうがいいか?」
アイルの背中を見ながら言うアマテラスの声は少し心配していた。何故ならアイルは自分の両親の死などを実感すると発作のような物が出てマナの流れが少し変になるからだ。
「大丈夫だよ。今回は、大丈夫...だから、そこで待ってて」
アイルは、心配の表情を浮かべたアマテラスを宥めるように笑った。
アマテラスは、その笑みを見て少し心配しすぎたかなと思いながら墓場から少し離れた木の下に腰を下ろした。
アマテラスと別れ、【オールド・インフィニット】【アエマ・インフィニット】と言う文字が彫られている墓の前まで来ていた。その墓を見て、アイルはふと一つの事を思い出した。
それは、子どもの頃よく父たちと遊んでいた家の前の風景と、戦いに行く魔術師の父の姿と、戦死の母の姿だ。父、オールドは【神殺しの魔術師】と呼ばれていて神でさえ殺せるのではないかと言われていた。母、アエマは【金色の勇者】と呼ばれ、名前の通り金色の剣を使い、魔物などを倒し、争いの先頭に立っていた。
最強だと賞賛されていた二人が大戦の時挑んだ相手は、【混沌の神】カオスだった。神殺しと言われていたオールドの【上級魔法】も歯が立たず、もっとも最強に近いアエマの剣も届かず、何もしないで死んでいった。
その事をアイルははっきりと覚えている。
カオスは最終的に契りを交わしたアイルによって滅ぼされたが、その残り香がアイルの中に入っている。
「父さん、母さん...また大戦がおきそうなんだって、しかもそれを抑えるために、僕を戦場に送るんだって。僕のほかにもいっぱいいるんだけど、皆弱そうなんだ...だから、僕が守ってあげなくちゃいけないんだよね。どんな力を使っても...」
「それは違うよアイル...心配になって見に来てみれば、なんでそんなにネガティブになってるのよ」
アイルが、墓に向かってブツブツと呟いていたら、後ろからお姉さん状態の口調になったアマテラスがいた。
「なんで、アマテラスが此処にいるの?僕は大丈夫だって言ったじゃん」
「うん、言ったね。でも現状駄目じゃない...まったくまだまだ子どもなんだから」
そう言って、アマテラスはアイルの手を引いて自分の近くに寄せた。アイルは何が起きるのかよそうもつかずにキョドキョドしていると少し近づきアマテラスが抱きしめてきた。
「小さい頃に、両親を亡くして、そのなくした原因の大戦がまた起きるから、焦っちゃってるんだよね?あそこにいた人たちも、アイルから見れば弱いけど平均的に見れば強いんだよ?だから、無理に守ってあげる必要ないんだよ」
「でも、僕がもっと力があればカオスを倒せた...父さんだって母さんだって救え...んぐ!?」
それを言い終わる前にアマテラスがその口を人差し指で止めた。
「その先は聞きたくないな、そんな過去ばっかり見てても進めないの...もしあそこで力があってもアイルはカオスには勝てなかった。その理由は、分かるでしょ?」
アイルは、その理由は分かっていた。
カオスは【混沌の神】混沌とは、白にも染まらず黒にも染まらない...どんな力でさえも受け付けない、この世で一番強い神なのだ。
アマテラスと契りを交わして、神の力を喰らったアイルでやっと倒せたような物だった。だから、人がどんなに力を高めたって結集したって、あのカオスは倒せない。
「分かってるけど...」
「次、同じ目にあっている人がいたらその人を助けてあげればいい。そうすればきっと、オールドさんもアエマさんも喜ぶと思うよ」
そのことに、アイルはアマテラスの胸のかなで頷いた。
「それが、【神の力を喰らった魔術師】の使命だよ。アイル・インフィニット」
「うん...一つ言っていい?」
「うん、いいよ?今日の夕飯のことかな?」
「弟扱いはもうやめてくれ、で、聞きたいことは、アマテラスって以外に胸ないn」
「その事は、言うなぁぁぁぁぁ!神でも一応、女なんだから少しは気にしているのだぞ!」
アマテラスはそんな事を言いながらアッパーを繰り出し、アイルにそれは命中し、空を舞っていた。
話し終わり、空を見ると舞っているアイルが見え、それを焦って追っていたアマテラスであった。
それは、この近くにある父と母の墓参りだ。まだ、大戦が起きた日からは程遠いが何故だか墓参りに行きたくなったからいくこっとになった。
「アイル、私も行ったほうがいいか?」
アイルの背中を見ながら言うアマテラスの声は少し心配していた。何故ならアイルは自分の両親の死などを実感すると発作のような物が出てマナの流れが少し変になるからだ。
「大丈夫だよ。今回は、大丈夫...だから、そこで待ってて」
アイルは、心配の表情を浮かべたアマテラスを宥めるように笑った。
アマテラスは、その笑みを見て少し心配しすぎたかなと思いながら墓場から少し離れた木の下に腰を下ろした。
アマテラスと別れ、【オールド・インフィニット】【アエマ・インフィニット】と言う文字が彫られている墓の前まで来ていた。その墓を見て、アイルはふと一つの事を思い出した。
それは、子どもの頃よく父たちと遊んでいた家の前の風景と、戦いに行く魔術師の父の姿と、戦死の母の姿だ。父、オールドは【神殺しの魔術師】と呼ばれていて神でさえ殺せるのではないかと言われていた。母、アエマは【金色の勇者】と呼ばれ、名前の通り金色の剣を使い、魔物などを倒し、争いの先頭に立っていた。
最強だと賞賛されていた二人が大戦の時挑んだ相手は、【混沌の神】カオスだった。神殺しと言われていたオールドの【上級魔法】も歯が立たず、もっとも最強に近いアエマの剣も届かず、何もしないで死んでいった。
その事をアイルははっきりと覚えている。
カオスは最終的に契りを交わしたアイルによって滅ぼされたが、その残り香がアイルの中に入っている。
「父さん、母さん...また大戦がおきそうなんだって、しかもそれを抑えるために、僕を戦場に送るんだって。僕のほかにもいっぱいいるんだけど、皆弱そうなんだ...だから、僕が守ってあげなくちゃいけないんだよね。どんな力を使っても...」
「それは違うよアイル...心配になって見に来てみれば、なんでそんなにネガティブになってるのよ」
アイルが、墓に向かってブツブツと呟いていたら、後ろからお姉さん状態の口調になったアマテラスがいた。
「なんで、アマテラスが此処にいるの?僕は大丈夫だって言ったじゃん」
「うん、言ったね。でも現状駄目じゃない...まったくまだまだ子どもなんだから」
そう言って、アマテラスはアイルの手を引いて自分の近くに寄せた。アイルは何が起きるのかよそうもつかずにキョドキョドしていると少し近づきアマテラスが抱きしめてきた。
「小さい頃に、両親を亡くして、そのなくした原因の大戦がまた起きるから、焦っちゃってるんだよね?あそこにいた人たちも、アイルから見れば弱いけど平均的に見れば強いんだよ?だから、無理に守ってあげる必要ないんだよ」
「でも、僕がもっと力があればカオスを倒せた...父さんだって母さんだって救え...んぐ!?」
それを言い終わる前にアマテラスがその口を人差し指で止めた。
「その先は聞きたくないな、そんな過去ばっかり見てても進めないの...もしあそこで力があってもアイルはカオスには勝てなかった。その理由は、分かるでしょ?」
アイルは、その理由は分かっていた。
カオスは【混沌の神】混沌とは、白にも染まらず黒にも染まらない...どんな力でさえも受け付けない、この世で一番強い神なのだ。
アマテラスと契りを交わして、神の力を喰らったアイルでやっと倒せたような物だった。だから、人がどんなに力を高めたって結集したって、あのカオスは倒せない。
「分かってるけど...」
「次、同じ目にあっている人がいたらその人を助けてあげればいい。そうすればきっと、オールドさんもアエマさんも喜ぶと思うよ」
そのことに、アイルはアマテラスの胸のかなで頷いた。
「それが、【神の力を喰らった魔術師】の使命だよ。アイル・インフィニット」
「うん...一つ言っていい?」
「うん、いいよ?今日の夕飯のことかな?」
「弟扱いはもうやめてくれ、で、聞きたいことは、アマテラスって以外に胸ないn」
「その事は、言うなぁぁぁぁぁ!神でも一応、女なんだから少しは気にしているのだぞ!」
アマテラスはそんな事を言いながらアッパーを繰り出し、アイルにそれは命中し、空を舞っていた。
話し終わり、空を見ると舞っているアイルが見え、それを焦って追っていたアマテラスであった。
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