一万の聖剣を持つ精霊

夢野つき

目覚めの時

 何だろう。頬に温かさを感じる。体に疲れを感じない。

「精霊さん...早く起きてください....」

声が聞こえた。俺を心配して天使の様な可愛らしい声が...ん?聞こえた?
 少しずつ俺の頭の中が覚めてくる。
 確か俺はドラゴンと戦ってイルミナを助けるために精霊契約を...あ、もしかして夢じゃない...?
 そう思って俺はまぶたをゆっくりと開けた。
 眩しい。大樹から出ている光が空洞に全体を照らしていた。

「精霊...さん?起きたの、起きたんですか!」

体を起こすと少女が泣きながら飛びついてきた。

「イルミナか、心配かけたな…それより、お前は大丈夫か?」

 ヤバい、育ち盛りの女の子の胸が体に当たっている。少しだけだが膨らみかけていて...とっ!危ない。無心だ。平常心を保て俺!

「うん、大丈夫だよ。最初は死んでしまったと思ったけど目を開けたら体の傷はなくなっていたよ!でも、横に精霊さんが倒れていて頑張って看病してました」

そう言いながら彼女は俺に笑顔を見せてきた。ドラゴンに勝ててもこの笑顔には負けてしまう俺がいる…。

「そうか、俺はどれくらい寝てた?」
「3日間くらいですかね?」
「3日間!?」

たまたま聞いてみたがとんでもない答えが帰ってきたぞ!?

「そ、そうか、3日間も看病してくれたのか。食料とかどうした」
「お外はまだ怖いから、このこの木の木の実を食べてました...ダメでしたか?」

彼女はこの空洞にあるただ一つの大樹をさして言った。

「いや、いいよ。逆に何も食べていなかった方が困る」

そんなこんなで、色々話したあと俺は立って気づいた。体が前より軽くなっている事とドラゴンの死骸をそのままにしていた事を。
 少し俺とイルミナのステータスを見てみるか…
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リョウマ
種族:神級精霊族
Lv138
500歳

体力:17000
攻撃:30100
防御:20000
魔力:unknown

<スキル>
言語理解
創造(聖剣特化
魔力感知 LvMAX
収納LvMAX
精錬LvMAX
精霊召喚 new
時空魔法 new

<アビリティ>
全属性
神眼
諸刃の剣
自己再生

<精霊契約>
イルミナ
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イルミナ
種族:獣人族(猫族)
職業:巫女
Lv67
7歳

体力:1120
攻撃:200
防御:520
魔力:30000

<スキル>
結界 Lv8
算術 Lv5
弓術 Lv8
言語理解 new

<アビリティ>
全属性 new
自己再生 new
記憶

<精霊契約>
リョウマ
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おう...結構やばくなってるな。
 俺が五百年生きていてわかったことがレベル50ごとに新しいスキルかアビリティがゲット出来ることだが、何だか色々ヤバいのがあるぞ。それに続いて、イルミナも結構変わってるな。精霊契約したからか俺のアビリティも少し受け継いでるな。
 ああ、これからどうしていこう。
 俺はイルミナと精霊契約したから彼女の近くなら何処でも移動出来るようになった。
 そして、俺はイルミナとドラゴンの死骸を横にしながらこれからについて考えることにした。

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