スキル『日常動作』は最強です~ゴミスキルだと思ったら、実は超万能スキルでした~

Mei

ステータス上げと資金稼ぎ ー1

「それじゃ、行ってくるね」

「「「「「「行ってらっしゃいませ、フィアお嬢様」」」」」」

「レクスも。行ってくるね」

 ネスラーーー改めフィアはそう言うと、レクスを軽く抱き締める。

「い、行ってらっしゃい……」

 あ、相変わらず距離が近いですね……。

 レクスは少し顔を赤くしながらも昨日の堅苦しい口調とは一転して、砕けた言葉でネスラを送り出す。

 ーー昨日一日で大分ネスラ家に馴染めた気がする。というのも、レクスは貴族はもっと堅苦しいものだとばかり思っていたが、そんな事はなく、皆気さくだった。レクスはそんなネスラ家に久しぶりに家庭の温かさみたいなのを思い出した。

(さて……僕もそろそろ準備して冒険者ギルドに行きますかね)

 レクスは心の中でそう呟くと、自室に戻り、準備を始めた。




◇◆◇◆◇



「はぁ…………」

 レクスは疲れた様子で溜め息をついた。というのも、

『レクス君! 無茶しないで下さい! 危なくなったら直ぐに逃げるんですよ!』

『レクス君! どうかご無事で!』

 というような声をシュレムや他のメイド達から嫌というほど言われたからだ。しかし、心配されるというのも存外悪いことではなく、今のレクスにはその温かさが心に染みた。

 因みに、レクスの現在の服装は家を出たときと全く同じ質素な格好だ。流石に、ネスラ家の礼服を着ていけば目立つ羽目になるので、レクスとしてもそれは避けたいところだった。

 レクスは暫く歩くと、冒険者ギルドへ着いた。レクスはドアを開け、中に入る。

 時刻はまだ朝なのだが、冒険者ギルドには、今日も依頼を受ける冒険者達で溢れていた。

 レクスはカウンターの右側にある掲示板へと向かう。

「今日はどの依頼を受けましょうか……」

 出来れば報酬が高いのを選びたいところです……。といっても、Eランクの依頼の報酬なんてたかが知れてますが……。

 レクスが依頼を物色していると、一つの依頼が目についた。





推奨:Eランク以上

依頼内容:コボルトの牙を7本採集

報酬:5万5000セルク

達成ポイント:18RP

場所:ユビネス大森林帯






「見たところこれが一番報酬が高そうですね……」

 レクスはこの依頼を受けることを決め、掲示板から依頼書を剥がし、受付へ並ぶ。

 暫く待つと、やがてレクスの番になった。

「あのー……この依頼を受けたいのですが……」

「わかりました。少々お待ちください」

 受付嬢は依頼書を受け取ると、印を押し、それをレクスへと渡す。

「それではお気をつけて」

 レクスは依頼書を受け取ると、足早にユビネス大森林帯へと向かっていった。




◇◆◇◆◇




「『魔力纏』!」

 レクスは木の棒に薄く、濃密な魔力を這わせる。

「『水刃アクアブレイド』!」

 レクスの木の棒を這う魔力が収束し、水属性の鋭い刃となって二匹のコボルトを襲う。

「ーーーーグルウウウゥゥゥ!?」

 コボルト達は高速で打ち出された『│水刃《アクアブレイド》』に反応できずーー首が宙を舞い、血飛沫をあげながら倒れ伏した。

「レイン。そっちも丁度終わったのですね」

 レクスはレインが戻ってくるのを見て言った。

「グルウウゥゥ♪」

 僕やったよ? どう? 褒めて褒めて~というような感じですり寄ってくるレイン。レクスはそれを察してか、はたまた偶然かーーーレインの頭を撫でた。

 レインも気持ち良さそうに目を細め、身を委ねている。




◇『取る』項目を二つ選んでください

HP    1420

MP    1605

攻撃力   947

防御力   1231

素早さ   2436


スキル

脚力強化(小) 威圧(小) 風魔法Lv.1




◇『取る』項目を二つ選んでください

HP    1521

MP    1764

攻撃力   1000

防御力   1326

素早さ   2673


スキル

脚力強化(小) 威圧(小) 風魔法Lv.1



ーーーーーーーーー《以下略》










「おぉ…………! 風魔法が……! これは是非とも習得したいですね……!」

 レクスは倒したコボルトの内何匹かが持っていた風魔法を全て習得した。

「後は何を取りましょうか……」

 レクスも昨日一日色々な事があって忘れかけていたが、5日後にシルリス学園の入学試験があるのだ。それまでにステータスは出来るだけあげたい。

 レクスは少し悩んだ末に、素早さと魔力を中心に取った。攻撃力を取ったとしても、コボルトの低い攻撃力では余り意味がない。



レクス   Lv.27

HP   23642/23642

MP   5923/8257

攻撃力  25034

防御力  2836

素早さ  10243


スキル

『日常動作』『棒術・改(5/10)』『脚力強化(中)(0/10)』『威圧(中)(0/10)』『突撃(2/10)』『水魔法(4/5)』『風魔法(3/5)』『飛翔(1/10)』


アビリティ

『棒術』ー『強硬』『器用』『強打』『魔力纏』

『水魔法』ー『初級魔法』

『風魔法』ー『初級魔法』

『飛翔』ー『安定』『速度上昇』





「レベルも前回より1上がってますね」

 レクスは前回ブラックホーンウルフを倒して以来、Lv.26からなかなか上がらなかったのだが……。レベル上げも中々大変なんですね……。

「風魔法は……これから試すとしましょう」

 レクスは風魔法の記述を見て、そう呟いた。



◇『取る』素材を選んでください

『コボルトの魔石』×4

『コボルトの毛皮』×4

『コボルトの牙』×4

『コボルトの尻尾』×4





「そうですね……魔石と牙……あと毛皮も取っておきましょう」

 尻尾は……まあ、一応取っておきますかね。取っておいて損は無いでしょう。

 レクスは全ての素材を選択し、袋の中へ収納した。素材は倒した魔物のステータスから項目を選ぶのと違い、制限は特に無い上、まとめて表示される。これは前回も素材を取ったので、レクスも分かっていた。

「さて……依頼達成まで残り3本ですね」

 レクスはそう呟くと、再びユビネス大森林帯を進んでいった。





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