【コミカライズ配信中!】消しゴムで始まる制御不能彼女との日常-さっちゃんなんしよ~と?(原題:ボクの彼女は頭がおかしい。)

来世ピッチャー

11月6日

土曜日。

バイトをしていると、珍しいお客さんが来た。


五月母だ。

「いらっしゃいませ。こんにちは」

「こんにちは早瀬くん。久しぶりね」

「お久しぶりです」

普通だったら、3日に1回ぐらいのペースで五月母とは顔を合わせています。

つまり何が言いたいのかっていうと、単純に、今は普通ではないので顔を合わせていなかったということです。


「早瀬くんにちょっと質問なんだけど、五月と何かあった?」

ズバリ聞いてくる五月母。

唐突の極み。

親子そろってよく似ている。


嘘をついても仕方がないと思った僕は、正直に答えることにした。

「はい。僕のせいで……ちょっと」

「やっぱりか」

「すみません」

「いやいや、責めてるわけじゃないのよ」

五月母は笑っていた。

そしてこう付け加える。


「五月とどうなったとしても、私には会いに来てね」


のん気な人だなぁ、と僕は思った。

ちょっとだけ楽になれた気がした。



うん。

そろそろ逃げてないで謝りに行かなきゃね。

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