【コミカライズ配信中!】消しゴムで始まる制御不能彼女との日常-さっちゃんなんしよ~と?(原題:ボクの彼女は頭がおかしい。)

来世ピッチャー

2人


バイトを終えて帰宅すると、リビングが何やら騒がしい。
父さんはまだ帰ってきていないみたいだから、家には母さん一人しかいないはずなのに。

誰か来てるのかな。

「ただいま」
ドアを開けて中に入る。

「お帰りなさい」と、母。

「お帰りっ!」と、五月。

……あれ、五月さん。

何しに来てるんですか。
平日の夜9時に。

「なんか凄いね」
僕はそれだけ言うと、とりあえず洗面所に向かった。


自分の彼女と自分の母親が並んでソファに座り、大きめの煎餅を食べながら楽しそうに語り合っているその様子。

うーん、不思議な感じ。






手洗い等を済ませリビングに戻ると、五月から小さな手提げ袋?のようなモノを手渡された。

なんだろう。
…ん、あぁ。

袋の中身は、新しい携帯だった。

「早瀬ママと買いに行ったんだ」
ニコニコしながら言う五月。

なるほど、僕がバイトに言っている間に母と五月で携帯を買いに行っていたということか。

ホント仲良いね。
ってかこういうのって普通は僕と母で――
まぁいいか。

「ありがとう五月」

「いえいえ」

「携帯買えたってことは、結婚式場のバイトは……」

「今週でおしまいです!」

「そっか。じゃ来週からたくさん遊べるね」

「うん、いっぱいデートしよう」

彼女の笑顔が弾けすぎてもう、顔面ダイレクトで白鳳にツッパリされたような凄まじい衝撃。

フラフラしながら新品(音の出る)の携帯を開いてみる。


……。


「何この待ち受け?」



液晶画面に映し出されていたのは、美人女子高生(17)と専業主婦(42)のツーショットプリクラだった。



「可愛い?」

なんかちょっとモジモジしながら尋ねてくる母(42)。


気持ち悪いからやめてくれ。


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