美しい空と恵まれた音

みたま

蒼い晴天

俺は咲乃との思い出を振り返って一人屋上で泣いていた。
咲乃、咲乃、咲乃
ただ時間だけが過ぎていく。
だめだ。こんな事していちゃだめだ。せめて俺だけでも前向いて長生きしてー
ー長生きして何になる?俺一人幸せになって咲乃は一人で何を思う?そして咲乃がいなくて俺は幸せになれるか?そんなわけない。
…そろそろ休み時間が終わる。教室に戻らなくては。顔を上げ、涙を拭く。
見たことのない風景で困惑した。よく見ると奥の方に人がいる。よく目を凝らしてみてみる。
…!
あれは、咲乃。
あれは幻覚か?夢でも見てる?様々な考えが頭によぎる。
「ねぇなんでここにいるの」
話して来た。幻覚じゃない。でも彼女の口調は怒っているようにも感じられる
「咲乃…?咲乃なのか…?」
少し笑みが溢れるだって大好きな人が目の前にいるんだもの
「ねぇなんでここにいるの。私についてきたの?」
彼女は淡々と問う。それの問に対して、俺も落ち着いて答える。
「俺は…よく分からない。咲乃の事を思い出していたら、気づいたここにいた」
あれ…?なんか小恥ずかしい事を言っているような…?

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