モブ貴族は我が道を行く。

シュリ

モブ貴族、政略結婚をする1

魔の森に行った日から数ヶ月後のある日のことだった。
いつもは冷静な家族や使用人も様子が違った。
父「アリシア、お前は三ヶ月後、隣国の商家に嫁ぐことになった。
  お前が嫁げば援助が貰える。分かるだろう?」
アリシア「…」
父はいつもこうだった。娘は家のための道具としか考えない。
父からの愛情を感じたことはなかった。

アリシアは、フラムの部屋で話していた。
アリシア「フラム、私、三ヶ月後にローデリアの商家に嫁ぐのですって。」
フラム「どうして!?」
アリシア「家計が苦しいらしくて、私が嫁げば、援助して貰えるらしいわ。」
フラム「アリシアはそれでいいの?」
アリシア「嫌よ!でも、父はともかく、家族や使用人が路頭に迷うのも嫌なの。
     私はどうしたらいいの。」
フラム「アリシア、私がなんとかするわ。だから大丈夫。
    私は公爵令嬢よ。貴族の誇りにかけて、絶対になんとかして見せる。
    一つあてがあるの。アリシアは好きな人とかいる?」
アリシア「…誰にも内緒よ?」
フラム「ええ。」
アリシア「私、レオンが好きなの。」
フラム「そう、それは良かった!あとは、私に任せて!」
アリシア「フフッ、フラムは頼もしいわね。ありがとう。」
フラム「どういたしまして。」
その後、フラムとアリシアは少し話すと解散し、アリシアは家に帰って行った。

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