ハズレ勇者はユニーク魔法と固有スキルで無双する?

ゆう

柚葉視点

やっと学校だ~


優くんにやっと会えるよ~
夏休み長かったなー
本当になんで夏休みなんて有るんだろ


「よぉ、柚葉。おはよ」


そんな事を考えていると刀夜が後ろからやって来た


「おはよー、刀夜」


刀夜とは小学校から同じで家が隣の幼馴染
それに口が固いから、色々話したりするの
お節介な所がたまに傷かな?


「嬉しそうだな、あいつに会えるからか?」


「そうだね~、なんで夏休みなんてあるんだろうね?」


「そりゃあ、普通は休みたいだろ?」


「えぇ...なんで?」


休みなんて要らないよね


「...」


あれ?なんで刀夜は残念そうな顔をしてるの?


「どうしたの?刀夜?」


「いや、何でもない」


「ふーん...?変なの」


一体何が変だったんだろう?
そんなことを考えていると刀夜が


「お、優だ」


え?どこ?


そう言うと刀夜は走っていってしまった
ほんとにもう...置いていかないでよ


やっとの事で追い付くと二人が何か話してるようだった


「おーい 何してるのー?」


そう言うと二人がこっちを向いた
優くんと目があっちゃった
やっぱ格好いいよ...
それに女の子の私から見ても可愛いよ!


ん?


「おはよう!優くん。変な事考えてない?」


何か...目が疑いの目だった気がするよ
まぁ、私も考えていたからお互い様かな?


「い、いや考えてませんよ?」


「ふーん...」


まぁ、いいかな?


「ねぇねぇー今度こんど皆でどっか遊びに行こうよ」


夏休みは緊張して誘えなかったけど、それな夏休みは終わったばかりだけど...いや、逆に終わったからこそ空いてるかもしれない!
そこで優くんと...


「うん、考えておくよ」


むぅ~、優くんが答えが曖昧なときは大抵行かないときだ


「学校ついたぞー」


あれ?もうついたの!?
早いよー


「あれ、刀夜は?」


あれ?本当だ
て、せっかくの二人きりだったのに...
もう...


「先に教室に行ったのかな?」


「そうだね、行ってみようか」


うぅ...せっかくの二人っきりだったのに
楽しい時間はすぐ過ぎちゃう
いや、まだ始まったばっかり、これからこれから...
そう、頑張るのよ私!


優くんについて教室に入るとやっぱり刀夜が居た
私は自分の席に座った
優くんは刀夜に近づいていった


「おい、刀夜。何で先に行ったんだ?」


そう言い刀夜に詰め寄る


「いや、何、二人で仲良く話してたから、邪魔者は先に行っただけだよ」


そうゆう優くんに質問にニヤニヤしながらそう答えた
その気遣いはありがたいけど!


優くんを見ると呆れた顔をしていた


「あのなぁ...」


そんな話をしていると


「おい、優...ちょっと面貸せよ」


と、確か神薔薇くんだったかな?が優くんを誘って教室から出ていってしまった


その後に続いて刀夜も教室から出ていってしまった...
もうすぐホームルーム始まっちゃうのに


それから数分もしない内に優くんと刀夜が一緒に戻ってきたと、同時に丁度担任の矢田先生が入ってきた


「はい、席についてー!ってあら?」


途中で言葉をとぎって


「ちょっと誰?床に落書きをしたのは?」


落書き?でもさっきまでそんなものなかったはず...
そう思いつつ床をみると、子供の落書きみたいな模様が床一杯に広がっていた


「え?何こ...」


そう呟きかけたとき目の前が真っ白になった






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....うぅ?ここは?


「ようこそ、勇者様 魔族から我々をお救い下さい」


状況を整理する時間もなく話しかけられた
勇者?魔族?どうゆうこと?


「は?え?異世界?は?」


「はぁ!どうゆうことだ」


「....................」


「俺を家に返してくれぇえ」


「異世界キターーーー(゜∀゜)ーーーーー」


「ゆ、誘拐?」


え?一体どうゆうこと!?
いきなり目の前が真っ白になったと思ったら見たこともない格好をした人たちが目の前にいて...


「勇者様方 お静かに」


混乱してる所に声がかけられた
誰?
と、そちらを見ると騎士?って言うのかな?分厚い鎧を着た2人と金髪碧眼の私たちより年下と思われる少女が立っていた


「勇者様方には、これから魔族を倒して頂きます、色々質問はあるでしょうが後程、説明させて頂きます」


魔族?勇者?何なの?劇?ドッキリなの?


「ふっ、ふざけるな!」


声を上げたのは、えぇーと...黒鞘 竜輝くんだったかな?


「魔族とかどうでも良い、とりあえず俺を家に返してっ...」


ヒッ!何?
怖いよ...心臓が痛い...


「お静かに...後程、話を致します」


 うぅ...良かった...気持ち悪いのがなくなった


「くっ...」


少女は騎士さんの方にも向いて頷くと騎士さんと一緒に部屋から出ていった
冷静になって部屋をみてみると、床一面に教室にあった落書きのような模様がかかれていた


教室で光ってたものと一緒みたい


「い、嫌だ、死にたくない...」


「た、助けて」


「異世界からどうやって帰えるんだよ!」


「ま、まて。慌てるな、まだここが異世界だと決まった訳じゃない」


「そうですよ、異世界なんてあるわけないじゃないですか」


刀夜と矢田先生が皆に静かになるように注意しているみたい


そうだ、今私たちは謎の場所に居るの
帰れるかな?


そうだ!優くんは!?
気が動転しててすっかり忘れてた!


「優くん!?優くん!?」


優くん、どこ...


「柚葉さん!こっちです」


そっちだね!
えぇ~と、あ、居た!


「おぉ~優くん!...ゆう...く...ん?」


...あれ?優くん?その胸があるような?あれ?優くんは男の子だったはず...


「どうしました?柚葉さん、私の顔に何かついてますか?」


 えぇーと、顔じゃなくて胸に...


「え?あ、うん優くんは男だったよね?」


分かりきってるけど念のため


「そうですよ?なぜそんな分かりきった事を?」


やっぱりそうだよね?


すると優くんは自分の体の異変に気づいたらしく下を向いて


「..........................」


しばらく絶句した後


「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ~~~」


そ、そうだよね...


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「優くん大丈夫?」


「...ふふ、ふふふ」


ゆ、優くん!?


「...取り敢えずそっといてやろう」


刀夜がそっとしておこうと言ってきた、その方が良さそうね


「う、うん」


チラッと優くんの方を見ると


「ふふふ...」


目が怖いよ


「それよりこれからどうするんだ!俺たちは帰れるのかよ!」


えぇ~と、確か彼は「はやし 龍之介りゅうのすけ」くん?だったかな?


「そうよ!私たちは無事に帰れるの!?」


「そうだ!そうだ!」
「帰れるのかよ!?!」
「なんで、こうなるのよ」


彼を筆頭に何人かが叫んでいる


ど、どうしよう?


「俺が止めてくるよ」


そう言って刀夜が騒いでいる皆の方へ走っていった


どうしよう?私も一緒に行った方が良いかしら?


「...」


...いや、優くんの側に居よう


そして優くんはしばらくそっとしておこう


そして刀夜の方をチラッと見てみると


「だからパニックになってたら出るアイディアも出ないぞ!だから落ち着け!」


「うるさい!おれは冷静だ!お前は黙ってろ」


「だから落ち着け」


大丈夫かな?みんな誰も動いてないけどなんかいつもとは違う空気が違う気がするよ


そんなことを考えていると


「うるさいぞ、貴様ら!静かにしてろ!」


さっき女の子と一緒に出て行った騎士さんが怒声を上げて部屋には入ってきた


「だったら、俺たちを返してくれるのか?」


「うるさいぞ、後で国王様から直々に説明してくださる。それまで静かに待っていろ」


そう騎士さんが言っているけど林君は


「なんでだよ!今答えろよ」


「黙っていろと言っている」


騎士さんと言い争いをしている
すると刀夜が


「龍之介、落ち着けって」


「邪魔だ」


そう言って林君が刀夜を押し飛ばした
刀夜が尻もちをついて林君が騎士さんの方を向いて


「さぁ、早く説明しろよ」


また同じことを聞いている


「これ一体どうゆうこと?」


私の後ろから声が聞こえてきた


「優くん、気が付いたのね」


「うん。それよりこの状況はどうゆうこと?」


「えっとね・・・」


優くんが上の空になってから今に至るまでを簡潔に説明した


「なるほど、説明ありがとう。そうか・・・」


優くんはそう言うと林君と騎士さんが言い争いしてるほうを向いた
すると


「貴様、いい加減にしろよ」


騎士さんが手のひらを上に向けて


「我が身を巡りし魔力よ!空気を伝い敵を打て!ボルト!」


何?まぶしい


「うわぁ、なんだ?」
「どうした?!」


うぅ・・・眩しかった
今の光は、一体何だったんだろう


「な、なんだ?ただ光るだけのこけおどしか?」


そう林君が言っている


「ふむ、こけおどし?ならこれならどうだ?」


そう騎士さんが言うと、また手のひらを上にして


「我が身を巡りし魔力よ!我が右腕に集まりて敵を討て!ファイアーボール!」


と、さっきと似たような言葉を発すると、手のひらに火の玉が現れた


「なんだよ、またこけおどしか?どうせその火もトリックだろ」


そう林君が言っている


「そうか、これもこけおどしというか?では食らってみるがいい」


騎士さんがそう言うと火の玉が林君の方に向かって飛び始めた


「あぶない!」


え?優くん?
気が付いたら優くんが林君を押し倒して倒れていた


「おい、お前!なにするんだ!」


そう林君が怒鳴っている


「ばか!あの火の玉が当たったところを見てみろ」


そう優くんが言い後ろの壁を指さした
そこには壁に焦げ目がついていた


もし当たっていたら・・・


林君を見ると顔を青くしていた。


「おい、優なんでわかったんだ?」


そうだね、確かになんでわかったんだろう


「え?陽炎が見えたから」


「な、なるほど」


なるほど、よく気が付いたね


「とりあえず降りろ」


林君が優くんにそう言っている


「ふん、よく気が付いたな。そこの坊主命拾いしたな。そこの助けてもらった少女にお礼を言っとくんだな」


「しょ、少女・・・」


そう言って騎士さんが部屋を出ていった


騎士さん出て行った後に林君は部屋の端っこのほうに行ってしまった


それより


「優くん、大丈夫?」


「少女...私男なのに...」


あ、そっとしておこう


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「な、なぜ、私がこんな目に...」


優くんが肩を落として遠くの方を見つめてる...
だ、大丈夫かな?


「そう落ち込むなって、いずれ治るさ、別に顔は変わってないし、まぁ元から女みたいな顔だったけどな、しかしソレ大きいなちょっとだ...」


「刀夜くん?」


一体何を言うつもりなのかな?


「じょ、冗談だよ」


ふーん...
そんな話をしながら優くんが疲れた目でこっちを見ていた


「だいじょーぶだよ、優くんきっと治るよー」


別に治らなくても顔とか同じだし直らなくても良い気はするけどねー


「よう、優子ちゃんどうだい?その体は」


そんな事を話をしていたら3人組が急に話しかけてきた


えぇ~と確か神薔薇くんと...誰だっけ?


「私は優だ」


優くんがそう答えて


「何の用だ?神薔薇?」


刀夜がそう答える
あれ?2人とも連携(?)取ってる?
刀夜...羨ましい


「そうカリカリするなって刀夜、俺はただ優の体に異常がないか、調べてやろうとしただけさ」


「そうだ、異常がないか調べようとした神薔薇さんの優しさを無下にする気か?」


神薔薇くんと名前分かんないや...ごめんね
3人と優くんと刀夜が見つめあっている


「このっ...」


刀夜が何か言おうとしているけど、優くんを調べるなら私が!


「だいじょーぶだよ、神薔薇くん私が調べるから」


ふふ...調べることを建前にあんなことやこんなこと...


「な?羨ま...けしからん、柚葉様こいつは私が」


「だいじょーぶだよー、刀夜も居るしね」


けど、やるのは私一人で...


「で、でも...」


「勇者様方、王様がお呼びです」


わぁ!びっくりた~
メイドさんが居た
すごい本物のメイドさんだ!


「い、いつからそこに?」


皆驚きつつも刀夜が質問する


「先ほどです」


さっき?...いつから居たんだろ?


「そ、そうですか。あ、それよりこの事については説明していただけるのですよね?」


そうだ、私たちどうなるんだろ?帰れるのかな?


「はい、王様直々に答えて頂けます」


王様・・・どんな人なんだろ


「分かりました、みんなに行こう」


刀夜がそう言ってメイドさんについていった


「分かったよ...」


そう言ってみんなも一緒にメイドさんについて歩き始めた
しばらく歩くとすっごく大きな扉が見えてきた


「この扉の先が謁見の間です...粗相の無いようにしてぐたさい...
王様、勇者様をお連れしました」


メイドさんがそう扉に向かって声をかけると


「よし、入れ」


そう声が返ってきた


「では、どうぞ」


大きい扉を抜けると何か変な格好をした人たちがいっぱいいた


「よく参ったな異界の勇者たちよ、儂がイルゼ王国、国王のエドウィ=イルゼ=ランジェスだ」


何か一人だけ豪華な椅子に座った人が王様らしい
王様によると私たちは勇者で、この世界は今魔族?に襲われていてそれを何とかしてほしい
みたいなことを言われた
その説明をされた音に私たちのステータス?みたいなの調べた後は、戦闘訓練?をしたりするみたい
優くんは皆ステータスが低いらしいけど、戦うらしい・・・
優くんは私が守らないと






最近は私も戦闘訓練やこの世界の座学にも、この生活にもだいぶ慣れてきたから優くんとゆっくりしたいなぁ
優くんは戦闘訓練の後は図書館で良く勉強しているらしいから、私も行ってみよう


私の専属メイドさんに道案内を頼んで図書室に案内してもらってもらいました
メイドさんの名前はフクシアさん
よろしくお願いします


扉を開けると学校どころどころか県立図書館すらかすむレベルだと思う
本が大好きな優くんなら天国みたいなところだと思うね


優くんはどこかな?


あ、居た


「やぁ、優くん、何読んでるの?」


「ん?あれ?柚葉さん?いつの間に後ろに?」


私が顧を声をかけると優くんが目を丸くして驚いている
よほど集中していたんだね
優くんは集中すると、回りの事が見えなくなっちゃうからね
けど、その分作業とか物凄く早くて手先も器用だから、大抵のことは皆より早く出来るみたい


「私が読んでいるのはこの世界の薬というか薬草みたいなものの本とモンスター図鑑みたいなものですよ」


「薬草?」


薬草って言うとゲームでよく出てくるやつ?


「例えばですね、ユウリ草ってやつは一般的な薬草で、そのユウリ草を煎じて水に溶かすと草の鮮度や水の純度など様々な要因がありますが、かすり傷から骨折くらいまでなら治るそうですよ。
他にも月詠草つくよみそうってのがあって、月詠草はかなり珍しいもので綺麗かつ魔力のある土壌と澄んだ空気と澄んだ水、その他の温度湿度...難しい条件ですが、この月詠草を魔力を込めた澄んだ水に煎じて溶かすと部位欠損や寿命すら伸ばすとされる霊薬「エリクサー」が出来るみたいですよ?」


「寿命すら?」


この世界にはそんなすごい薬があるの?


「まぁ、月詠草が珍しすぎて一輪だけでも家が何十軒も建つようなお値段がするらしいですよ」


「な、何十軒...」


そ、そんなに...


「やっぱり高いんだねぇ...」


「そうですね~」


「そういえば優くんは何でそんなに本読んでるの?」


「それは、もし私のステータスがそんなに変わらなかったときにせめて知識で皆をサポートしようかと思いまして、あはは...」


「...そ、そうなんだ、優くんはどうしてそこまでやろうと思ってるの?」


私がそう質問すると優くんは「う~ん」と唸って


「もしレベルが上がってもステータスが上がらなかったりしたら知識で皆をサポートとか出来ないかな?と思いまして...それに、この国はとても良くしてくれてますし、(小説とかでよくある裏な顔はあるか知りませんが...)」


そ、そうだよね。優くんはみんなよりステータスが...
けど優くんなら、きっと強くなる
あと最後の方は声が小さくてよく聞こえなかったや


「だ、大丈夫だよ。優くんはきっと強くなるよ」


私がそう言うと優くんは目を丸くしたあと、クスッと笑って


「有難うございます、柚葉さん。そうですよね、諦めてたらダメですよね。私ももっと頑張ることにします。裏に顔については内緒です」


「そうだよ、優くん!そのいきだよ」


「それよりなぜ柚葉さんはここに?」


え?


「もしかして柚葉さんも本を読みに来たのですか?」


優くんが目をキラキラさせながら聞いてくる
うぅ・・・どうしよう、優くんに会いに来たなんて言えないよ


「えぇ...、と、刀夜にあいつ自由時間どこにいるか分からないから探してきてって」


あぁ、もう私のバカ!何で正直に言えないのー!


「あ、言うの忘れてました。そうですね、次に会ったときに言っておきます」


「じゃあ、私は戻るね」


「あ、はい。お気をつけて」


「優くんも頑張って」


もう、私の意気地なし!


今度、今度こそ優くんと・・・
二人だけになって・・・
その時には・・・




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あれから全然優くんに話しかけられずに時間が経っていく
うぅ。なんで喋れないの!


それにレーンさんから明後日に奈落?ってところに行く事を聞いたし
奈落って何だろう?奈落って確か「地獄」って意味だった気が・・・
そんなところにいって大丈夫かな?


それに今日も優くんと喋れなかった...


そして、それを聞かされた次の日には優くん達が模擬戦をするって聞いたし
優くんは思いっきり神薔薇くんに叩かれたみたいだけど大ケガはしてないみたいだから良かったけど...


取り敢えずお腹もすいたし食堂に行こうかな?


あ、優くんがいる!


それに今日の食堂のメニューは、おうどんみたいだね!


食堂のおばちゃんからおうどんをもらって早速優くんのところへ!


「あ、優くん一緒に食べよう」


私がそう言うと優くんは急に回りを見渡し始めた
ん?一体どうしたの?


「あ、ごめんなさい柚葉さん、私はもう食べてしまったので部屋に戻りますね」


そう言われて優くんのお皿に目を向けてみると確かに残っていなかった
うーん、もう少し早く来ていれば


「あ、うん分かった」


優くんはそう言ってそそくさと食堂から出ていってしまった
じゃあ、この後優くんの部屋に....


いや、止めとこう
なんか優くん疲れてるみたいだし。
まだチャンスはあるはずだもん、また明日






あ、おうどん美味しい




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ふぁ~
6時の鐘の音だ~


集合時間までまだ時間はあるね~


どうしようかな?
向こうの世界なら学校や塾の宿題をしたりお部屋の掃除...優くんにプレゼントを考えたり...
そのために手編みをしたり...渡せれて無いけど


こっちでも編んでみようかな?
フクシアさんに頼んでみようかな?


私の準備も出来たし時間も余ってるからあればやってみようかな?


「フクシアさん~」


「およびでしょうか」


うわぁ!扉が空いた音しなかったよ!
本当にメイドさん凄い


あ、それより


「あのー、手編み物セットとかってありますか?」


「ございます」


即答!?


「えっとじゃあ持って来てもらえますか?」


「承知いたしました、少しお待ちください」


そう言ってフクシアさんは部屋を出て行った
それから1分ほどでフクシアさんは帰ってきた


「お待たせしました、こちらをどうぞ」


と、言ってごく普通の手編みセットを渡された
けど、これは...すごく手触りがいい


「あの!」


「はい、他にも何か必要でしょうか?」


「あ、いえ。そう言う訳じゃないんですけど。あの、この糸ってかなりの高級品ですよね?これを使ってもいいのですか?」


「構いません、どうぞご自由にお使いください」


いいのかな・・・


じゃあ、使わせてもらおうかな


「ありがとうございます」


「では、また何か御用があれば及びください」


フクシアさんそのまま扉を開けて部屋から出て行った


じゃあ私は貰ったこの手編みセットでもうすぐ秋になるしマフラーでも作ろうかな?
優くんのために!


けど作っても渡せるかな?いや今年こそ優くんに渡すんだ!!






あ、気が付いたらもう七時の鐘が。
時間が経つのは早いな~


もう少し編んでから食堂に行こうかな


それからしばらく三十分くらい編んでいたかな?
そろそろ食堂に行こうかな?


食堂に行くと何人かクラスメイトや数人のこの国の兵士さん?も何人かいた


優くんは居ないみたいだね
それと今日の朝食はサンドイッチだね!美味しそう


ご飯を食べた後は部屋に戻って戦闘服に着替えて、そのあとにお城の広場に集合して点呼をとったら絵本で見たような馬車に乗るみたい


戦闘服は白い・・・なんだっけ?ローブっていうんだっけ?それと動きやすい長袖と長ズボンと訓練で使ってた杖の強いものらしいよ


二つのグループに分かれていくみたいだから、優くんと一緒がいいな


って想ってたらほんとに来た!神様ありがとう!
なんかかっこいい鎧を生きている


「優くん優くん」


わたしがそう言うと優くんは優くんは少しぎこちなくこっちを見た


「柚葉さん?どうしたんですか?」


とりあえず聞きかかったことを


「優くんのステータスはどうなったの?」


優くんは少し戸惑った顔をして


「取り敢えず強くはなりましたよ」


優くんはそう言ってるけど昨日の模擬戦も見てたし、顔が引きつってるよ


「優くん、本当に?」


私も性格悪いなぁ


「私、昨日の模擬戦見てたんだからね」


私がそう言うと優くんが驚いた顔押していた
見られてないと思ってたのかな?


「私は神薔薇君みたいに武器と魔法両方は使えないし体力とかも無いなけど、魔法は使えるよ。だから私に頼ってくれても良いんだよ?
私は誰も怪我をすることなく皆で帰りたいんだから」


私がそう言うと


「大丈夫ですよ、団長さんに隊長さんも居るし、最大限警戒するから」


確かにそうだけど、きっと大丈夫だよね


「本当だよ?」


そういって小指を出す


私が指切りしようとすると


「約束は守ります」


優くんも指を出して約束してくれた


「柚葉様、大丈夫です。この俺がこのハ...こいつの面倒をしっかり見ましょう」


うん、神薔薇くんが見てくれるのなら


「神薔薇くん、優くんをよろしくね」


「お任せください」


それから数分後くらいにゴブリンが出てきたけど
神薔薇くんや剣の練習してたみんなが戦って難なく勝つことができたみたい


うぅ・・・やっぱりこの臭いは慣れないなぁ
けど、優くんのために


そして何とか奈落についたけど洞窟みたい


少し離れたところでは優くんと何人かが話しているみたい
そして優くんを見ていたら


「では、これから奈落に入る。まずはAグループから、その1時間後Aグループと交代でBグループが入る」


私たちはAグループだから最初だね


「これだけは言っておく、奈落にはスライムやゴブリンも出てくるが絶対に舐めてかかるな奈落のスライムは1匹でも先ほど出てきたオークを10同時に相手取り勝つことが出来る、舐めてかかるとその先に待ってる未来は死だ、絶対に集団行動をとり、指揮には従うこと」


私も頑張らなきゃ!


「だが、しっかりと指揮を聞いて油断しなければ例え奈落のモンスターと言ってもお前達ならば勝てるはずだ!
では、行くぞ」


「優くん頑張ろうね」


「そうですね」


奈落に入ろうとすると


「優、何かあったら全速力で逃げろよ」


刀夜いたの?


「生きれるように頑張るよ」


そして刀夜と別れて遂に奈落に入った


「良し、隊列を組んで行くぞ、絶対に油断するな」


_________________


そこからみんなで戦って何とか休憩地帯みたいなところについた


向こうでは団長さんとクラスメイトくんが穴とかなんとか話していた
優くんは何かぶつぶつ言ってるし


「私はまだ大丈夫です、柚葉さんこそ大丈夫ですか?」


きゃぁ、もう優くん急に話しかけてこないでよ。びっくりするじゃない


「私もまだ大丈夫よ」


少し息は上がっているけど大丈夫だよ


「よし、そろそろいい頃合いだろう外に出るぞ」


良かった無事に帰れそう・・・!?


「優くん!」


何?なにこれ!?


「うん、これは...団長さん!隊長さん!」


優くんがそう言うと


「分かってる!」


「分かってるわ!」


団長さんと隊長さんが答えた


・・・名にこの感じ気持ち悪い


「おい、俺たちが時間を稼いどくから勇者様方はその間に逃げろ」


「この魔力...オーガ?いや、オーガの上位種ね?
戦うにはこの子達にはまだ早いわね」


「この魔力はおそらくキングオーガだな、おい、お前ら!勇者様方を無事に外までお連れしろ!」


キングオーガ?今までのとは違うことは私でもわかるよ


......来た...


見えた。鬼だ・・・


そう思った瞬間の瞬間


「GOOOOO」


何!?逃げないと、なのに体が動かない、なんで?


神雷しんらい!」


気が付くとレーネさんがすごそうな魔法を打ってた


「GAAAAA」


「ふん、俺はここのスライムを倒せたんだ。この程度俺1人で倒せる」


あれは?たしか青空くん


青空くんが剣を持ってキングオーガに向かって走り出した


「おい、馬鹿よせ、まだお前達が敵う相手じゃない!指示に従え!それにスライムとは格が違う!」


団長さんが止めようと声をかけるがそれを聞かずに攻撃しようとした


「くらえぇぇぇ、疾風切り!」


けど青空くんの剣はまるで子供とプロレスラーがみたいな戦っているみたいに受け止められてた


「え?...あ...あ」


ドカン!!


ひゃ!そんな・・・


「バカ野郎!死にてぇのか!?」


良かった、無事みたい


私も逃げないと、けど足が震えて


「柚葉さん、逃げますよ」


優くん、が手を握ってくれた
大丈夫、私は走れる


「....う、うん」






「柚葉さん私の前に」


そう言って私を前に出してくれた。その前には兵士さんが先導してくれてる


「勇者様方こちらです」


_________________














ハァハァ
わぁ!大きい穴!


行くとき全然みれてなかった


それと結構走ってきたよね?もう少しで出口だよね?
やったね、優くん


「じゃあな」


そして優くんのほうを見ると


え?


・・・優くん?
優くんが穴に落ちかけていた


「優くん?優くん!?」


うそでしょ!?


「優くん!優くん!」


優くんの姿がどんどん小さくなっていった


そんな・・・


嘘だよ・・・


私も一緒に・・・


待ってて優くん


「おい、何をしている!!馬鹿な真似はよせ!!」


「やだぁ!話して」


「くそ、おい一体何があったんだ!」


「優くんが、優くんが穴に・・・・」


「穴?・・・まさか、この穴か?」


私は頷く


「そうか」


それより優くんのところに行かないと


「とりあえず戻るぞ」


「嫌だ、私も行くんだ」


「あら?どうしたの?」


「一人この穴に落ちたみたいだ」


「え?嘘でしょ?」


「この子の様子だとマジみたいだ」


「・・・とりあえず今は外に戻りましょ」


「そうだな」








なにか隊長さんと団長さんが喋って外に出たらしいけど私は何も覚えてない


気が付いたら夜でお城の部屋にいた


これからどうしよう...何もやる気がしない


隊長さんが言うにはあの穴に落ちたら生存は絶望的だって...


そんな...優くん...


「柚葉。入っていいか?」


この声は刀夜?


別にどっちでもいい?


「柚葉?居るのか?おーい」


煩いよ


「入るぞ」


刀夜の顔久しぶりに見た気がする


「何だ居るじゃねぇか、返事くらいしろよ」


めんどくさい


「...何か切ろうか?優みたいに上手くは切れないけどな」


「要らない」


「じゃあ、飲み物」


「要らない」


物凄く困った顔をしている
刀夜には悪いけど今は何も要らない


「...大丈夫だってあいつならいつか何事も無かった様に帰って来るだろう」


けど、あの高さから落ちて助かってもそこは凶悪な魔物がいる場所...
助かる道なんて...


「それ以前に何故あいつのことを好きになったんだ?今までは聞いてこなかったけど...
確かにあいつは良い奴だとはおもうけど」


え?


「・・・言ってなかったけ?」


「おう」


刀夜なら話していいかな?
けど、理由は本当にたわいもないことなんだけどね?


あれは小学校の時に嫌なことがあって放課後に学校内をブラブラしてたときだったかな


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「はぁ~、最近全然良いことないなぁ。なんか良いこと起きないかな?」


「ーーー」


ん?話し声?何だろう?






「良いだろ?500円で良いんだ。くれよ?俺たち友達だろ?」


「で、でも...戸川君返してくれないじゃん」


「なんだよ!俺には貸せねってのか?あぁ?」


これはいじめってやつかな?ど、どうしよう??先生に言った方が良いのかな?


「やめなよ」


ん?新しい声だ
そっと見てみると女の子かな?ショートヘアーの可愛い子が居た


「あ?なんだお前?」


「そうゆうのは、いじめって言ってやっちゃいけないことだよ」


「なんだと?俺がこいつをいじめてるて言うのか?」


頑張って!


「じゃあ、先生に聞いてみる?」


「チッ、分かったよ」


そう言って「戸川とがわ」くんは歩いて行った
見えなくなると女の子は


「君大丈夫かい?」


「あ、ありがとう」


「もしまた来たら、先生に言った方が良いよ」


「うん、分かった」


そう言っていじめられて居た彼も去って言った
カッコいい!
残ったあの子に声かけてみようかな?


「やぁ、止めてくれてありがとうね」


「うわぁ、い、居たのですか?」


「うん。居たよ。私も止めようか迷ってたんだ」


「そ、そうですか」


凄く丁寧な言葉使いだなぁ
別に普通でいいのになぁ


「そうだ、貴女の名前は?」


「え?名前ですか?私は「一 優」ですよ。貴女は?」


「一」!?「一」って珍しい名字なのに、私も家族と親戚でしか見たことないよ


「私は「一 柚葉」だよーよろしくねー。何年生?私は4年に2組だよー」


「あ、よろしくお願いします。私は4年1組です」


同じ学年だったんた
同じクラスになったこともあるかもだけど
今までのクラスメイトもあんまり覚えてないや


「ねぇ、取り敢えず一緒に帰らない?」


「え?いきなりですか?」


色々話したいからね
そう言いつつ私たちは校門へ歩いていく


「まぁ、私は構いませんが少しより道しますよ?」


寄り道?


「どこ行くの?」


「妹を迎えに幼稚園までですよ」


妹がいるんだ!きっと可愛いんだろうなぁ~


「妹ちゃんの名前は?」


「妹の名前は「茜」ですよ」


いいなぁ、絶対可愛いなぁ


あれ?


「優さんが迎えに行くの?親は?」


「優でいいですよ、親はお母さんは居ません...妹を生んだ後に亡くなってしまったみたいです。お父さんは仕事を夜までしていて帰ってくるのが遅いので...」


「...あ、ごめんなさい」


聞いちゃいけなかったかな?


「いえ、構いませんよ」


そうは言ってもやっぱり聞いちゃいけなかったか気がするよ


「ご飯とか家のお掃除は?」


「私がしてますよ」


へぇ!凄いなぁ
...大変なんだろうなぁ


そんな話をしながら土手を5分ほど歩いたところで幼稚園についたみたい


子供達が外で元気に遊んでいる
校門の前に立って待っていると一人の女の子が鞄を背負ってやって来た


「おにーちゃん、早く帰ろ!」


この子が優ちゃんの妹、やっぱ可愛...お兄ちゃん?


「そうだね、今日の夕飯はカレーを作ろうね」


「うん!」


え?お兄ちゃん?え?優くんなの!?
どっからどう見ても女の子にしか見えないよ!?


「ね、ねぇ1つ聞いていいかな?」


「構いませんよ?」


「優さんって男なの?」


私がそう聞くと、彼女もとい彼は顔を暗くして


「...はい、そうですよ。やっぱり間違えられるんですね」


「おにーちゃん、おにーちゃん」


「ん?どうしたの?」


「このおねーさんだれ?おにーちゃんの恋人?」


「違うよ。茜。柚葉さんは友達だよ」


優くんがそう言っている


「そうなの?
おねーにゃんよろしくね!」


か、可愛いぃ!この姉妹・・・じゃなかったこの兄妹可愛いよぉ


「・・・葉さん?柚葉さん?」


「きゃあ!な、なにかな?優くん」


「帰りますよ?}


え?あ、もうそんな時間?


「う、うん」


私も帰らないとね
来た道を逆戻りしないと


「おにーちゃん!今日のお弁当美味しかったー」


「それはよかったよ、また明日もおいしい弁当作ってあげるよ」


「わーい!ありがとうおにーちゃん!」


いいなぁ、私も妹か弟欲しいな


あ、前から人が、やっぱり夕方の土手は散歩している人が多いね
避けないと



え・・・


「柚葉さん!!」


え?水!?一体何が!?息が!
助けて!たす・・・










_______________________________________


うぅぅ、ここは?


「あ、柚葉さん起きました?」


あれ?優くん
なんで?


そういえば川前から来た人をよけようとしたら、さらに後ろから来た人にぶつかって川に…
生きてる?それにここは?


「柚葉さん?大丈夫ですか?」


「私川に落ちたような?」


「そうですよ」


やっぱり


「私どうなったの?それにここは?」


「私が潜って助けました。それとここは近くの交番ですよ」


「潜って!?」


「お巡りさん起きたみたいです」


優くんがそう言うと扉が開いて人のよさそうな警察官さんが入ってきた


「そりゃよかった。お嬢ちゃん大丈夫かい?」


「は、はい」


「今度からは前に気を付けて歩くんだよ?一応この男の子から話は聞いているから、災難だったね。今日はもう帰りなさい」


「は、はい」


「そうだ君。今度からはすぐに大人の人を呼びなさい。今回は助かったけど、最悪二人とも死んじゃうんだよ」


そうだよね
私もそう思って聞いていると
けど、泳いでまで私を助けようとしてくれたんだ・・・


「おにーにゃん死んじゃうの?どこか行っちゃうの嫌だよ私を置いていかないで!!」


女の子の声が聞こえた、入り口を見ると茜ちゃんが泣きそうな顔で立っていた
そうだよね。お母さんは居ないしお父さんは夜遅くまでいないらしいから茜ちゃんにとっては優くんが唯一の家族ってことだもんね


「大丈夫だよ。茜、私は茜のそばから離れないよ」


「・・・ほんと?」


「本当だよ。私が約束を破ったことないでしょ?」


「・・・うん!」


茜ちゃんはそういうと優くんのほうへ走ってしがみ付いた


「まぁ、君も妹ちゃんのために気を付けるんだよ」


「はい」


「じゃあ気を付けるんだよ」


そう言って私も優くんも茜ちゃんも一緒に交番を出た


別れる際に


「優くん何で私を助けるためだけに飛び込んだの?」


私がそう聞くと真面目な顔をして


「友達を助けるためだよ」


優くん・・・


「じゃあもう帰らないとね。柚葉さんまた明日ね!」


「あ、うんまた明日…」


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「それから気が付いたら好きになってたの」


人にこの話をするの初めてだなぁ


「じゃあ優の為に強くならないとな」


「え?でも・・・」


「あいつは妹と絶対帰ってくるって約束してそしてあいつは約束を守るんだろ、なら帰ってくるだろ」


そうだね、馬車の中でも約束したし優くんは約束を破ったこともないし、隊長さんも団長さんも多分無理だって言っているけど優くんなら必ず生きてるはず!


「待っててね!優くん!私一人で優くんを守れるくらいい強くなるからね!!」






ちなみに刀夜はこの時
(優頼む生きていて帰ってきてくれ。さもないと柚葉に俺が殺される)
だった


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「穴に落ちたものはどうだ?」


「は!今7層まで探索しておりますが依然見つかっておりません」


「それになぜ落ちたのかは調査しているのか?」


「そちらも調査中ですが、少し気になることが」」


「ほう、なんだ?」


「穴に落ちた彼女は度々仲間から襲われていたそうです。首謀者は神薔薇とその取り巻きだそうです。
それに神薔薇には瞬光があります。それに普段の神薔薇の態度は目に余るものがあります。警戒しておいたほうがいいでしょう」


「なるほど、そうだな。よしあと三日探索して見つからなっかたら探索は中止だ、それに神薔薇に監視をつけろ」


「は、分かりました。」


「・・・見つからなかったらしっかり説明してこのような事がないようにしっかりと警戒するようにしろ。」


「は!」


(今の彼らならいけると思ったんだが...そして、彼らの為に早く帰還の魔法陣を探さなければ。聞いたところによると彼らの世界は争いのない世界だった・・・つまりこの世界の無関係の人々を強制的に呼び出すらしいな。そんな彼らを死なすわけにはいかん。何とかしなければな)

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