不遇職テイマーの成り上がり 〜スキル【吸収】でモンスターの能力を手に入れ、最強になる〜

愛犬ロック

第32話 テイマーはテイムモンスターを召喚する

「あれ、そういえば地下なのにお日様があるね」

 レナが指摘するのは、ダンジョンの上空にある自然光の事だ。
 その光がダンジョンの中を照らしているため、日中のように明るい空間となっている。
 地面の土や生えている草を見ると、ここが地下だということを忘れてしまいそうだ。

「ダンジョンは階層ごとに多種多様なフィールドが選択されるみたいだ。24時間経過すると、またランダムでフィールドが選択される」
「ってことは、また明日ダンジョンに来たら、こんな場所じゃないかもしれないってこと?」
「そういうことだろうな」

 そして、不思議なことにダンジョンはパーティごとで別々の空間が生成されているらしい。
 例えば、パーティAとパーティBがいたとしよう。2つのパーティが同時にダンジョンを訪れたとしても、パーティAは空間Aに行き、パーティBは空間Bに行ってしまう事になる。そのため、大人数でのダンジョン攻略は不可能ということだ。
 このルールがあるせいで、今までダンジョンを制覇した者は誰一人いないようだ。
 冒険者ギルドでパーティを4人までと制限されているのもダンジョンの存在が大きいらしい。

 だが、このルール俺にとっては非常に都合が良い。

 吸収したモンスター達を召喚する。
 もちろん、出せるだけ出す。

『お、外に出れたッス!』
『いやー、外の空気はうめえなぁ』
『お呼びでございますか?主人』
『お、ご主人様だ!』
『うお! みんな出てきてる!』
『なんだなんだ!? 一体何が起こってるんだ?』

 大量のゴブリン、ワイルドボア、ウルフ、大ネズミを召喚した。
 自分で召喚しておいて何だが……凄い数だな。
 さすがにこれだけ召喚すると、モンスター達もびっくりしているようだ。

「ちょっ、アレンこれ何事!?」
「すごい数」

 レナとシャルも驚かせてしまったようだ。
 何か言ってから召喚すればよかったな、と反省する。

「悪い悪い。5階層まではEランク以下のモンスターしか出現しないっぽいから、みんなを久々に外に出してやろうと思ってさ」

 トレントとスライム達は申し訳ないが、召喚しないでおく。トレントを召喚してしまうと、俺のステータスがぐんっと下がってしまうからな。自衛の手段がなくなってしまう。
 スライムは……死んじゃうだろ?

『さすがご主人様! 僕たちの事をちゃんと考えてくれてる!』
『一生ついていくッス!』
『なんと光栄な事か……』

 おお、今まで出してなかったというのに凄い好意的に捉えてくれている。
 何か凄い申し訳ない気持ちになる。
 こういう機会があったら積極的にモンスター達を出していきたいもんだ。

「よし、じゃあダンジョンを探索してみようか。ゴブリンはワイルドボアと共に行動してくれ」

『ゴブがやってたやつやな』
『実は乗ってみたかったんだ』

 どうやらゴブリン達は、俺の意図を理解しているようだ。
 なら、話は早いな。

「次の階層への階段や、気になるものを見つけたら各自、意思共有で俺に知らせてくれ」

『『『『『了解しました!』』』』』

 そしてモンスター達は各々の別の方向へ進んでいった。
 ゴブリンとワイルドボアはペアで、ウルフや大ネズミは群れで行動をするようだ。

「これだけのモンスターを使役してるところを見ると、何というか圧倒されるね」
「そうだな、俺もこれだけの数を召喚したのは初めてで結構ビックリした」
「召喚したとき、アレン目を見開いてた」

 むむ、そんなところを見られていたのか。

「シャルやレナだって驚いてただろ」
「そりゃあ、いきなりあんなの見せられたらね」
「うん」
「……とりあえず俺達もダンジョン内を探索してみるか」

 と、動き出したとき、

 《ワームが仲間になりたいようです。仲間にしますか?》

 早速、誰かがモンスターを倒したようだ。
 とりあえず、仲間にして吸収しておく。

 《ワームが仲間になりたいようです。仲間にしますか?》

 早い!
 あいつらのモンスターを倒す早さが尋常じゃない!
 仲間にして吸収。

 《バットが仲間になりたいようです。仲間にしますか?》

 はい、します。
 しといてください。
 仲間にして吸収しておいてください。
 そう念じると、

 《自動的にモンスターが仲間になり、吸収されるようになりました》

 ……いやー、すごいな。
 テレサにスライムをあげたときもそうだったけど、結構融通が聞くもんだ。

「ちょっと待ってもらっていいか?」

 シャルとレナにそう告げ、足を止める。

「ん? どうしたの?」
「確認したい事があってな」

 ステータスを開き、表示されている値を眺めていると……。
 あ、上がった。
 自動的に仲間にして吸収されてるみたいだ。
 凄い便利だな。

「確認出来たし、行こうか」
「うん。早くしないとすぐに次の階層への階段を見つけられちゃいそうだよ」
「そうかもな」

 モンスターも凄い勢いで倒しているようだしな。
 そして、やはりと言うべきか、こういう予感は大体的中する。

『兄貴、なんか階段を見つけたッス!』

 と、ゴブから報告を受けた。
 あの数で探索したら、すぐに階段が見つかるのも当然か。

「レナ、お前の言う通り階段は見つかったらしいぞ」
「あー、やっぱりそうなるよねー」

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