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元賢者の最強剣士 〜二度目の人生は自由に冒険者ライフを送る〜

愛犬ロック

第14話 王都へ

 宿屋を出ると、シンディは既に宿屋の前に来ていた。
 大きな馬車に乗っていて、俺達が姿を見せると笑顔になった。


「やぁ、諸君。今日は日差しが熱いねぇ」


 これはシンディなりのジョークだろう。
 まだ日の出前なので、日は出ていない。
 そんなシンディを俺は冷ややかな目で見ていた。
 どうやらリリアも同じなようだ。


「ちょっと、君たち!その目は何だい!私がジョークを言ったんだから少しは反応しなさいな!」


「すまん、つまらなすぎて表情筋は職務放棄をしていたようだ。俺の方から叱って置こう」


「きつく灸をすえてやれ!この野郎!」


 馬車から降りてきたシンディは、背伸びをして俺のほっぺをつかんで伸ばす。


「いふぁいぞ。ほれのいへめんがふさいふになっはらどうふる」


「え、何?なんて言ってるの?そんなことより、早く馬車に乗って!」


 俺のほっぺを放して、馬車に飛び乗るシンディ。
 彼女は中々にフリーダムなようだ。
 横を見ると、リリアは溜息をついていた。
 シンディが早く乗れとうるさいので、とっととシンディの横に座る。
 空いてる席は俺の横しかないので、リリアは大人しく俺の横に座った。
 右にシンディ、左にリリア。
 性格云々は置いておいて、顔だけは可愛らしい二人の女性が左右に座っている。
 まさに両手に花だな。
 そして、俺達3人を乗せた馬車は、王都フォルトテクナへ出発するのだった。
















「まったく、姉さんはいつまでも!いつまでも!私を子供扱いして!私の事なんだと思ってるの!?」


 今まで静かにしていたリリアは、王都へ向かう道中、ついに爆発した。
 原因は、シンディがリリアの昔話をして、可愛い可愛い言っていたことが原因だろう。
 では、その中から厳選したエピソードを一つ紹介しよう。


 それは、リリアが5歳の頃。
 リリアは5歳の頃から剣術を習い始めたらしく、当時はまだ剣術を積極的に習おうとはしていなかったようだ。
 だが、姉のシンディが一緒に練習をしてあげると、喜んで練習に励んだそうだ。
 それぐらい私のことが大好きだったんだよね。と語るシンディは、すごいニヤケ面をしていた。


 さて、話を戻そう。
 怒ったリリアに対して、俺は宥めるように


「落ち着け、お前の胸は子供サイズだろ。子供扱いされても仕方ない」


 と言うと、返事はなかった。
 だが、代わりにパンチが飛んできた。
 もしかすると俺は、言ってはいけない禁句タブーを言ってしまったのかもしれない。


「あちゃー、ノア君。それは女の子に言っちゃダメでしょ」


 そういうシンディの胸は、リリアと比べるとだいぶ大きかった。
 平均以上はあるように思える。


「あんたもウザいし!姉さんもウザいし!何なのよもう!」


「あーあ、ノア君が怒らせた」


「姉さんもよ!」


「てへっ」


 ……色々と賑やかな旅路になりそうだ。
 三人……か。
 俺は、馬車の荷台に入り後ろから顔を出す。


 後ろには馬に乗った男三人が俺達の後を追いかけていた。
 この馬に乗っている3人組は、盗賊もしくは山賊に属する者だろう。
 身なりが悪いのもそうだが、この馬車に向けている殺気を隠し切れていない。
 殺気を隠し切れないところを見ると、あまり強くはないだろう。


「ほう、ノア君も気づいたようだね!」


 シンディの声が聞こえてきた。
 この様子だとシンディも追われていることに気付いていたようだ。


「別に気づいてたわけじゃねーよ。こっから小便しようかと思ったんだ」
「ハッハッハ、汚いぞ!ノア君」
「そうだな、じゃあちょっと小便してくるわ。……よっと」


 馬車の後ろから俺は飛び降りた。
 一応、護衛の依頼を受けている訳だしな。
 真面目に働いてやろう。
 そして腰に携えた剣を抜き、俺の前を通ろうとする馬を……。


 ズバッ! ズバッ! ズバッ!


 躊躇わずに剣を3回振り、3匹の馬の首を刎ねた。


「うおっ!?」


 馬に乗っていた、輩3人は野太い声をあげて動かなくなった馬から崩れるように地面に落ちていった。


「テメェ、舐めた真似しやがって!」
「へへ、こっちは3人だぜ?俺達の大事な馬を殺しやがって、タダじゃ済まさねえからな」
「オイオイ、綺麗な顔してんじゃねえか。動けなくなったらコイツのこと回しちまおうぜ」


 そう言って、三人の輩はそれぞれ武器を構えた。
 剣に槍に斧。
 てか、俺のこと回すとか言ってる奴!
 お前、絶対殺してやるからな!


「ま、あんたらにも事情があるんだろうが、悪いけどここで死んでもらうぜ」


 早く終わらせよう。
 馬車はこうしている間にも進み続けている。
 トイレ休憩ぐらいさせてほしいものだが、そう言ってはいられないみたいだ。


「はぁ?死ぬのはテメェだろうがッ!やっちまうぞお前らッ!」


 それを合図に3人は俺に襲い掛かってきた。
 おせぇ。
 昨日のコボルトの方がずっと強かったぐらいだ。


 一閃。


 ただ、剣を一振りする。
 それだけでコイツら相手など事足りる。


 一瞬のうちに剣を振り終え、3人の背後に立った俺は、ズボンを降ろして小便をするのだった。
 3人の体は血しぶきをあげて、地面に倒れた。
 小便をしながら俺はどうやって追いつこうかなーと考えていた。

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