とある物書きの辛口批評

蒼風

1.『僕とお菓子な謎ばかりの世界』著: ちべた ジャンル: 異世界ファンタジー(No.007)

まず初めに断っておきますが、本文は『第20話 謎の剣』までを読んで書かれた物です。従ってそこまでの内容を受けての批評となります。ご了承下さい。


で、本作。正直どう形容するのが正しいのか自分でも分からないのですが、何とも不思議な世界観の作品です。哲学的、というと聞こえはいいのですが、それとはまたちょっと違うニュアンスを含んでいる。そんな感じがします。


良いところから行きましょう。本作はまだ完結したものではありませんが、世界観の設定、もっと言うと作者が持っている「こういう世界を描きたい」という完成図は面白そうだな、という感じがしました。勿論、完結はしていないので、まだ謎な部分も多いですが。


加えて、主人公視点(時折視点移動はするので完全な一人称という訳では無いのですが)であるからなのか、その文体(口調?)がほんわかとした感じで、独特さを作っているような気もします。


で、ここからが問題。上記の通り、作者の持っている「こういう世界を書きたい」という理想像そのものはある程度良い物だと思うんです。ですが、それを活かす、或いは文章として作品化する。そのスタンスに置いて失敗している。そんな気がします。


具体的にどこが、というのは言いにくいですが、まず全体的にキャラクターの精神年齢が幼すぎるかなぁと。勿論、中にはそういうキャラクターも居てもいいんです。ただ、揃いも揃って幼すぎる感じがします。何というか学芸会を見ている気分。


色んなキャラクターが居ますが、神様(自称?)とか、一部の「賢い」キャラクターはもっと「賢く」描いて行かないといけない。そんな気がします。


それから、文章。日本語がおかしいとか、そういう所はない(誤字は有った気がします)のですが、各キャラクターがしゃべり過ぎているかなぁという感じがします。演劇なんかだと、キャラクターが思っているだけでは伝わらないですから、考えている事まできちんとしゃべります。しかし、これは小説媒体です。だから、どういう形を取るかは自由ですが、個々人が考えた事はしゃべらせてしまうと非常に不自然です。


だから、心の中で思ったことはカッコの形を変える、或いは、キャラクターの行動で表すといった形を取っていくべきなのではないかなぁという感じ。


文章に関しては、それ以外にもちょいちょい気になるところが有ったので、まずは小説媒体の作品で「あ、この文体好きだな」という作家を探して、その文体を真似て書いてみる、というのも一つの手かもしれません。大体自分の色が出て、オリジナルの文体になっていきますから。


と、まあ上記の通り、頭の中に有る「完成図」。それは良い物を持っているのだとは思うのですが、それを小説に変換するフェーズにおいて、魅力を大きくそぎ落としているのではないか、というのが正直な感想です。だから、「完成図」の良さを評価して☆を、全体の完成度で評価を付けました。もしかしたら「完成図」の良さを最大限に発揮すれば、見違えるかもしれないので、頑張ってください。


(作品URL:<a href="https://kakuyomu.jp/works/1177354054883312777">https://kakuyomu.jp/works/1177354054883312777</a>)

          

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