違法利用との接し方-「漫画村」騒動から得るべき事とは-

蒼風

1.漫画を読む方法論―そもそも漫画ってどうやって読むの?―

さて、まずは大前提から確認していこう。ずばり「漫画はどうやって読むのか?」である。右から左に読むとか、上から下に読むとか、そういう話ではない。例えば一つの漫画作品があり、その作品を「読みたい」と思った時に、それを読むためにどんな方法があるか。それをまずは確認していこうという事だ。余りに下らない事に見えるかもしれないが、重要な事なので、まず最初にやっていく。


で、実際の所考えられる可能性は以下の通りなのではないかと思う


a.コミックスを定価で購入して読む(電子書籍を含む)
b.コミックスを古本で購入して読む
c.コミックスを人から借りて読む
d.コミックスを有料でレンタルして読む
e.コミックスを立ち読みする(無料で読める公式サイトも含む)
f.コミックスを無料で読めるサイトで読む
g.コミックスを無料でダウンロードして読む


実際はこれに対して「雑誌」を使うという手が有るにはある。これに関しては「雑誌は常に作品の途中から読まなければならない」という事。それから「電子書籍で定額読み放題の公式が行うシステムが存在する」という事。この二点に関して抑えておけば大丈夫なので今は割愛する。


その上で上記7つが大体「コミックス」を読む方法である。隙間を探せばもう少しあるだろうが、そこに関しても取り敢えず割愛。そして、法律的にも一切問題が無いと思われるa~dに関しても取り敢えず「そういう方法が存在している」という事だけ、今は抑えて貰えれば結構だ。ここに関しては大きな問題は無い。


問題となってくるのはe以降の3つだ。より正確に言えば、立ち読みを除いたふたつという事になる。ひとつづつ確認していこう。


まず「f.コミックスを無料で読めるサイトで読む」という選択肢だ。語弊を恐れずに言えば、今一番ホットな読み方である。事実、この手のサイトを糾弾したというニュースが出てから、逆にサイトの利用者が増えた、という話もある位で、ホットというのはあながち間違った捉えかたでも無いような気がしている。


で、その無料サイト。要するに「コミックス」や「漫画雑誌」がタダで読めるサイトなのである。正直存在すら知らなかったので、この文を書くにあたって、実際に検索して(サイト名すらあやふやで少し時間がかかった)覗いてみた。なるほど、非常に便利である。変な言い方だが、この手のグレーなサイトというのは大体わちゃわちゃしていて、どこに本物があるのか分からない、というのがお約束な気がしていたのだが、そんなことは無い。かなり体系的に纏まっており、非常に見やすい。当然かかる費用はネットの閲覧代だけである。


今回はあくまで読み方に関してだけなので、次に行こう。「g.コミックスを無料でダウンロードして読む」である。ただ、根幹が同じである以上、これも割愛でいいと自分は考えている。


変な言い方だが、グレーなサイトの問題が解決するのであれば、こっちなど問題にもならないからである。はっきりと言おう。こっちは分かりにくい。その為、「今まで無料ダウンロードで読めなかった人間が、分かりやすいサイトの登場により、無料で読めるようになった」と断言してしまって良いと思う。こちらを利用できる人間が、わざわざサイトに行って読むことは、恐らく稀だろう。



【ざっくりポイント纏め】
・雑誌に関しては概ね割愛
・雑誌に関しては「雑誌は常に作品の途中から読まなければならない」「電子書籍で定額読み放題の公式が行うシステムが存在する」の二点を抑えておけば今はOK
・今回重要なのは「f.コミックスを無料で読めるサイトで読む」「g.コミックスを無料でダウンロードして読む」の二つの方法
・無料で読めるサイトは思っていたより見やすい仕様になっていた
・fについての問題を解決すればgについては自然と解決する

          

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