なんか伝説の剣の付喪神になっていたので勇者と供に魔王倒します

コモレビ

11 猫の事情


なんだこの猫。。

仲間云々は置いといて。
ボスじゃないの?

〈はい!ボスじゃないです!てゆーか、ここにもともとボスはいないです!〉

あ、そう。

「で、ここで何してたの?なんで仲間にして欲しいの?」

ちょっと強い口調で訪ねるフィリアたん。
変身した姿の龍にとても驚かされたことにご立腹のようだ。

〈それが、私にも分からないんですよ、、、。大体五ヶ月くらい前でしょうか。気づいたらこの部屋にいて。軽い記憶喪失になっているのかもしれません。そして暇なんで持ち合わせていた「変身」を使ってここの洞窟にいる魔獣達を追い出して遊んでいました。〉

饒舌な猫だなぁ。
しかもなかなかいい性格をしてやがる。
だから魔獣と戦えなかったのか。


黒猫は一呼吸(念話だからこういう表現でいいのか分からないけど)おいてから、

〈私の「心読」によるとあなたは神、隣の方は勇者でいらっしゃるじゃないですか!そんな楽しそうな旅について行きたくない理由などございません!なんて今まで暇すぎたので、、、。是非連れてって下さい!〉


なるほどなぁ。記憶喪失には同情する。
俺も同じような身の上だし。

どうするよ?フィリアたん。

「絶対イヤよ。」

そういうと思った。

「性格も絶対私と合わないし。何より猫ごとき、戦力になるの?」

確かに。
俺らは魔王討伐が目的なので、半端な戦力はかえって足手まといになる。

そこんとこはどうなのよ?猫ちゃん。
俺の鑑定もなぜだか通じないみたいだしさ。

〈うーん。。私も記憶喪失の身ですので。自分が変身を使えるのもたまたまですし。
でも、なんとか役に立ってみせますよ! 〉

なぜだか自信満々の様子だ。

こんな感じですけどフィリアたん?

「戦力にはならなそうね。連れて行くのはムリ、、、

「フィリア様!フィリア様!ここにいらっしゃるのですか!!!???」

「!!」

名前を呼ぶ声に驚いたように固まったフィリアたん。

もしかして、、。
家の人が追いついてしまった!?


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