人間性の叫びという戯事

何奴

人間性の叫びという戯事

私は人間だ

私は私という、かけがえのない人間性を叫ぶ

極彩色の草花たちが微笑みを携えながら

私の発する音声に、ただ揺られている

私は、私の言葉を言葉として受け止めてくれる

人間の愛の大きさが大好きだから

森羅万象の豊かな営みなどどうでもよい


私はただ、私を人間として育ててくれたこの人間世界という愛の営みそのものを

例えそれが嘘つきだろうと
幻想だろうと幻影だろうとマーヤーだろうと分け隔てなく、愛しきりたいだけだ

私という存在の終わりに
神々が私から私という芸術作品を洗い流しては
幾度も幾度も、まっさらなキャンバスに変えて送りだす

私をあなたの無限性から守ってくれた、この限りなくちっぽけな、愛すべきこの私が

やがて、跡形もなく奪い去られて

貴方の足元へと還る時が来る

何故、貴方に渡さなくてはならないのか?と義憤する

わたしは、わたしという世界に生きる、唯一人の人類代表として

存在の無常性を超越したいと叫びながら

貴方へと掬い上げられていく

ならば君に、君という存在の

非無常性を与えようと、クリシュナが微笑みを携えて

私たちに不死の恩寵を与えたならば

飛び付いたらば地獄の苦悩になるのだろう

私たちは精算されなければならない

そんなことはわかっていても
子供染みた我が儘だとわかっていても

どのような駄々っ子も母の胸元に抱き寄せられては泣くのをやめて微笑み、また地上へと送り出されるのだ

人間世界という戯曲に向けて、愛を表現するための戦士として

ならば何故、私たちを人間へとしたのですか

初めから母を忘れなければ、私たちはこうも苦しまないのに

愛を疑うなどという小賢しい脳機能を身に付けさせた貴方は

一体、なぜ?

私たちが選んだことだ

忘れさせられたのは私たちが人間だから

人間であるなどというウソツキをやってから人間でなかったことを思い出して人間をやるなどというマコトにふざけた宇宙的解脱·ゲームを

企画した、バカのゲーム·クリエイターはどこにいる?

という戯言、惚け...

戯れるのは楽しいけれど
戯れすぎて辛い時だってある

どのようなお喋りであれ

神々には通用しないことがわかっていながら

今日もわたしは無為な抵抗を、力なくやっている

私は人間的な人間だから

人間が好きだから

ほにゃらら、うんたらカンタラ...

あいうえおとGoogleの中の北極にあるABCD包囲網のルイ·ナポレオンが、高層ビルディングのてっぺんで
線形台数をやるうちに信号機をみてジンベイザメとなり
彗星の煌めきへと散って夜空の宵闇へと流れ込んではブラックホールの後光に呑まれ
法悦至極の狭間へと消え果てる

また、草花たちが風に揺られている...

やさしさの陽光だけが

この星にいつまでも

いつまでも 流れていた

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