これが我が一族の能力【鎌倉時代編】

葉月櫂斗

プロローグ-2

俺はキミがいればあとは何もいらないんだ。
キミのいる世界に生まれ変わったとわかった時。



俺はキミを捜した。



約束したから。
あの日。
あの場所で。




キミと同じ世界に生まれ変わったら。
また会おうと。



『弁慶待ってるから!私のいる平和な未来で!だから、探して必ず』
『必ず探します!だから待ってて下さい!必ず会いましょう』




それから俺はネタのように転勤先の学校で『武蔵坊弁慶の生まれ変わり』だと言った。




そして。
キミを見つけた。




でも。
キミはまだ『あちらの世界』に行ってなかった。



それから。
しばらくして。
おばあさんからしばらく休むという連絡が。
キミがあちらに行ったのはわかりました。



キミがあれを経験するのかと思えば心が痛みますが。
だって。
俺には何もできないから。




そして。
夏休み前。
キミは戻ってきました。



最初は霊力が定まっていないようで体調悪そうでしたが。
しばらくはやすみがちでした。




俺はそんなキミに我慢ができなくなり。




『やっと見つけた』



そう呟いた。
キミは驚いていた。




「もしかして、弁慶?」




あの頃のようにキミは呼んでくれた。
オレは囁くように言った。



「はい。キミの弁慶ですよ」と。



キミは俺に泣きながら抱きついてきました。
この時誓いました。
キミを泣かせないと絶対に悲しませない。
そう決めたのに。

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