カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
いざボス戦へ
「ランタロウ、大丈夫?」
「ガウッ!!」
ランタロウの姿が見えるようになった。
「さて、休憩は終わりだ、次に行こうか、」
「あれ? Tellさん、その剣は?」
Tellさんの手を見ると、先程まで持っていた青銅の剣とは、全く違う剣を持っていた。
「ああ、これは、海賊のボスを倒した時にドロップしたやつだよ。」
そう言えば……
『モンスターを倒した!!』
『アイテムドロップ:海賊の銃
                                      金の剣
                                      スカルブレード』
そんな感じの武器を手に入れたような気がする。
「これは、動物の骨を削って作ったスカルブレードっていう武器だ。攻撃力や耐久性は劣っているが、軽さとスピードはかなり優れている。」
なんという悪趣味な武器だろうか。
「そうだ、これあげるよ、」
そう言ってTellさんは一丁の銃を手渡した。
「弾は8発入ってる。換えの弾はアイテムドロップか、加工で手に入るんだろうな、」
「分かりました。ありがとうございます。」
そうか、じゃあ今のところは8発しか撃てないってことか、大事に使った方がいいな。
「あっそうだ、海賊船で手に入れたお宝さ、あたしにも少し分けてよ、」
「しょうがないな、少しだぞ?」
「やった!!」
Tellさんはアミカさんに宝石や金の装飾品のようなものを少しだけ渡した。
Tellさんストレージが埋まるくらい持ってんだからもっとあげればいいのに……
「えー!! こんだけ!?」
「こんぐらいでいいだろ、お前金持ってんだからさ、」
「しょうがないじゃん、生き物飼うのって大変なんだよ? 餌代かかるし、設備投資もしないといけないし、」
急にリアルな話になったな……
「さて、そろそろこの部屋を出ようか、」
「ランタロウはどうするんですか?」
「この先の通路なら、天井も高いし、ランタロウでも通れるだろう。」
私たちは、ランタロウを連れて再び進み続けた。
ダンジョンの壁が崩壊している。崩壊した場所から、木の根っこのようなものが露出している。
「ここから先は、今までの遺跡よりもさらに古い年代に作られているようだ。」
「あれ? 階段がある。」
見ると、吹き抜けになった巨大な螺旋階段があった。
「かなり崩れかけだな、落ちたら危険だ」
「そうですね、慎重に登りましょう、」
どうやら地上まで続いているようだ。上の方から陽の光が漏れている
一歩一歩、確実に、踏みしめながら登っていく、足場が崩れてしまえばそのまま真っ逆さまに落ちてしまう。
「あっ!?」
「ガラガラガラ!!」
「ピュッ!!」
アミカさんが踏んだ足場が崩れそうな所を、ぼたんがツルを張り巡らせて修復した。
「危ない……死ぬかと思った……」
「キュッ!!キュッ!!」
「ありがとね! ぼたん、」
すごいな、ぼたん、大活躍だよ。
いつの間にそんな応用力を身につけたの?
階段を登り終わった。
「ランタロウ!! もういいよ!!」
「ギャウッ!!」
「バサッバサッ……」
ランタロウの羽ばたきで螺旋階段が少しずつ崩れていく。所々で穴が開き、下には瓦礫の山が積み上がった。
「これ、帰る時にどうすんの……?」
「KUMIさん、大丈夫だよ、ダンジョンボスを倒せば、出口が開いて、自動的に入口にワープするから、」
そうか、そう言えば最初にダンジョンに入った時も、ボス戦の後で気絶してしまったから、どうやって出てきたか覚えてないんだ。
「てっきり、来た道をもどって帰るのかと……」
「もしそういうシステムだったら、俺たちもう帰れないね、」
私たちは、穴の開きまくった階段を見つめた。
壁の崩壊した通路を進む、人工物と植物が見事に融合して、とても美しい景色になっている。
「なんかこう、いいよね、この雰囲気。」
「はい、分かります。」
こういう景色を楽しめるのも、心中旅行の醍醐味なのだろう。
「さぁ、着いたぞ、」
最上部までたどり着くと、そこには巨大な塔のような建物があった。入口には、ランタロウでも楽々と通れそうなほどの大きな扉がある。
「ここが、ボス部屋だ」
ボス部屋、ということは、この塔を登りながら戦うボスなのだろうか?
「心配しなくても平気だよ、ランタロウが付いてる、」
「ガウッ!!」
ランタロウ、気合い入ってるのかな?
「きっと、今までの傾向から見て、毒を使用した攻撃をしてくるだろう。」
「毒消しの薬草なら、さっき、ぼたんが出してくれました。どうぞ、ぼたんの薬草で作った毒消しポーションです。」
「キュッキュッ!!」
「ありがとう、」
準備は万端だ、いざ、ボス戦へ………
「ギィィィ………」
ドアを開けると、大量のクモの巣が張ってあった。
塔は、ほとんど崩壊しており、2階や3階があった痕跡はあるものの、ほとんど吹き抜けに近い状況だった。
また、壁に沿うように螺旋階段が設置してあり、それを伝っていけば、最上階にはたどり着けるようになっている。
「ねえ、あそこ、人影が見えるよ、」
アミカさんが指さした方向を見ると、誰かがこちらに背を向けたまま立っていた。
どうやら、人間の少女がせっせと作業をしているらしい。
「ね……ねぇ、そこで何してるの?」
恐る恐る聞くと……少女の手が止まった。
………沈黙の後、少女はいきなりこちらを振り向いた
「みーんなー、ひとがきたよーー!!!」
その少女の声を皮切りに次々に少女が階段の影から現れる
「なになにー? ごはんなのー?」
「なになにー? あそびあいてになってくれるのー?」
「じゃあ、あたしたちとあそんでー?」
「あそんだあとはたべちゃうけどー、」
「「「「いいよねー?」」」」
『猛毒魔虫四女帝』
『アトラク・ナ・クワトロ:出現』
少女は全員で4人、その全員が、上半身が人間で下半身がクモだった。
「ガウッ!!」
ランタロウの姿が見えるようになった。
「さて、休憩は終わりだ、次に行こうか、」
「あれ? Tellさん、その剣は?」
Tellさんの手を見ると、先程まで持っていた青銅の剣とは、全く違う剣を持っていた。
「ああ、これは、海賊のボスを倒した時にドロップしたやつだよ。」
そう言えば……
『モンスターを倒した!!』
『アイテムドロップ:海賊の銃
                                      金の剣
                                      スカルブレード』
そんな感じの武器を手に入れたような気がする。
「これは、動物の骨を削って作ったスカルブレードっていう武器だ。攻撃力や耐久性は劣っているが、軽さとスピードはかなり優れている。」
なんという悪趣味な武器だろうか。
「そうだ、これあげるよ、」
そう言ってTellさんは一丁の銃を手渡した。
「弾は8発入ってる。換えの弾はアイテムドロップか、加工で手に入るんだろうな、」
「分かりました。ありがとうございます。」
そうか、じゃあ今のところは8発しか撃てないってことか、大事に使った方がいいな。
「あっそうだ、海賊船で手に入れたお宝さ、あたしにも少し分けてよ、」
「しょうがないな、少しだぞ?」
「やった!!」
Tellさんはアミカさんに宝石や金の装飾品のようなものを少しだけ渡した。
Tellさんストレージが埋まるくらい持ってんだからもっとあげればいいのに……
「えー!! こんだけ!?」
「こんぐらいでいいだろ、お前金持ってんだからさ、」
「しょうがないじゃん、生き物飼うのって大変なんだよ? 餌代かかるし、設備投資もしないといけないし、」
急にリアルな話になったな……
「さて、そろそろこの部屋を出ようか、」
「ランタロウはどうするんですか?」
「この先の通路なら、天井も高いし、ランタロウでも通れるだろう。」
私たちは、ランタロウを連れて再び進み続けた。
ダンジョンの壁が崩壊している。崩壊した場所から、木の根っこのようなものが露出している。
「ここから先は、今までの遺跡よりもさらに古い年代に作られているようだ。」
「あれ? 階段がある。」
見ると、吹き抜けになった巨大な螺旋階段があった。
「かなり崩れかけだな、落ちたら危険だ」
「そうですね、慎重に登りましょう、」
どうやら地上まで続いているようだ。上の方から陽の光が漏れている
一歩一歩、確実に、踏みしめながら登っていく、足場が崩れてしまえばそのまま真っ逆さまに落ちてしまう。
「あっ!?」
「ガラガラガラ!!」
「ピュッ!!」
アミカさんが踏んだ足場が崩れそうな所を、ぼたんがツルを張り巡らせて修復した。
「危ない……死ぬかと思った……」
「キュッ!!キュッ!!」
「ありがとね! ぼたん、」
すごいな、ぼたん、大活躍だよ。
いつの間にそんな応用力を身につけたの?
階段を登り終わった。
「ランタロウ!! もういいよ!!」
「ギャウッ!!」
「バサッバサッ……」
ランタロウの羽ばたきで螺旋階段が少しずつ崩れていく。所々で穴が開き、下には瓦礫の山が積み上がった。
「これ、帰る時にどうすんの……?」
「KUMIさん、大丈夫だよ、ダンジョンボスを倒せば、出口が開いて、自動的に入口にワープするから、」
そうか、そう言えば最初にダンジョンに入った時も、ボス戦の後で気絶してしまったから、どうやって出てきたか覚えてないんだ。
「てっきり、来た道をもどって帰るのかと……」
「もしそういうシステムだったら、俺たちもう帰れないね、」
私たちは、穴の開きまくった階段を見つめた。
壁の崩壊した通路を進む、人工物と植物が見事に融合して、とても美しい景色になっている。
「なんかこう、いいよね、この雰囲気。」
「はい、分かります。」
こういう景色を楽しめるのも、心中旅行の醍醐味なのだろう。
「さぁ、着いたぞ、」
最上部までたどり着くと、そこには巨大な塔のような建物があった。入口には、ランタロウでも楽々と通れそうなほどの大きな扉がある。
「ここが、ボス部屋だ」
ボス部屋、ということは、この塔を登りながら戦うボスなのだろうか?
「心配しなくても平気だよ、ランタロウが付いてる、」
「ガウッ!!」
ランタロウ、気合い入ってるのかな?
「きっと、今までの傾向から見て、毒を使用した攻撃をしてくるだろう。」
「毒消しの薬草なら、さっき、ぼたんが出してくれました。どうぞ、ぼたんの薬草で作った毒消しポーションです。」
「キュッキュッ!!」
「ありがとう、」
準備は万端だ、いざ、ボス戦へ………
「ギィィィ………」
ドアを開けると、大量のクモの巣が張ってあった。
塔は、ほとんど崩壊しており、2階や3階があった痕跡はあるものの、ほとんど吹き抜けに近い状況だった。
また、壁に沿うように螺旋階段が設置してあり、それを伝っていけば、最上階にはたどり着けるようになっている。
「ねえ、あそこ、人影が見えるよ、」
アミカさんが指さした方向を見ると、誰かがこちらに背を向けたまま立っていた。
どうやら、人間の少女がせっせと作業をしているらしい。
「ね……ねぇ、そこで何してるの?」
恐る恐る聞くと……少女の手が止まった。
………沈黙の後、少女はいきなりこちらを振り向いた
「みーんなー、ひとがきたよーー!!!」
その少女の声を皮切りに次々に少女が階段の影から現れる
「なになにー? ごはんなのー?」
「なになにー? あそびあいてになってくれるのー?」
「じゃあ、あたしたちとあそんでー?」
「あそんだあとはたべちゃうけどー、」
「「「「いいよねー?」」」」
『猛毒魔虫四女帝』
『アトラク・ナ・クワトロ:出現』
少女は全員で4人、その全員が、上半身が人間で下半身がクモだった。
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