カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
サバイバルゲームの世界
離れ小島から飛び立った私たちは、再び目的地まで進み始めた。
「それにしても、かなりキャラの濃い爺さんだったな、」
「そうだね、あたしも初めてあった時は、ちょっとびっくりした。『本当にこの人?』って、」
「ちょっと小汚い感じだったしな。」
言い過ぎなのでは……? 否定しないけど……
「しかし、こんな島よく知ってたな、」
「情報屋さんに教えて貰ったんだ。」
情報屋……? そんな存在がいるのか?
「情報屋って、もしかして情報屋ルシルか?」
「そう、その人、」
「誰ですか?情報屋ルシルって、」
「様々な攻略情報を握ってる謎の人物だ。調べたい内容と名前をメールで送ってやれば、そいつが実際に調べてくれるんだよ。」
「こないだ新しい家具が欲しいなって思って『オーダーメイドで家具を作ってくれるお店は無いですか?』ってメール送ったら、調べてくれたんだよ。」
そんなことで情報屋を使ったのか……
「でも、情報料結構高かったんじゃないか?」
「う~んとね、6000マニくらいかな、」
「意外とそんなもんか、」
いや、私からすればめちゃくちゃ高いんだけど。
「でも、かなり危ない商売だろうな。中には危険な区域に足を踏み入れたりするときもあるだろうし、」
「調べるのって一筋縄じゃ行かなそうだよね、インターネットもパソコンも無いし……」
「どうやってあいつは人やものを調べてるんだ?」
「実際に現地に行くか、メールで他の人に聞くとか。」
「確かに、情報屋なら人脈広そうだしな。」
という話をしているうちに、遠くの方にかなり大きな島が見えてきた。そろそろ日が落ちる。あの島に着陸して……
「ゴオオウッ!!」
「うわぁっ!!?」
「なんだ!?」
急に大きな音がして、左を向くと、巨大な火の玉がこちらに向かってきていた。
「ランタロウよけてっ!!」
「ガウッ!!」
「ギュイイン!!」
「うわあああ!!?」
急に世界がひっくり返った。ランタロウが火の玉を急旋回で回避したようだ。
落ち着いて辺りを見渡すと、ランタロウより一回り小さな真っ黒いドラゴン達が、私達の四方を囲んでいた。
「黒ギルドの奴らか……!」
黒ギルド、前に聞いたことがある。黒ギルドの存在を知ったのは、仲間のひとりがRAYさんをさらって行ってしまったのを救出しに行った時だった。
……目の前に、大怪我を負ったRAYさんの姿が映し出された。忘れもしない、あの時の惨劇を……
「ギャウッ!」
「ランタロウ、ダメだよ、いくらあんたでもこの数じゃ……」
「仕方ない、あの島に不時着するよ!」
「ランタロウ、お願い!」
ランタロウは下に見える島へと急降下していった。途中で何度も攻撃を受けたがランタロウが全て避けた。
私たちは、森林の中のなるべく木の少ない場所に不時着した。柔らかい木の葉がクッションとなり、幸い、ランタロウには怪我はなかった。
「大丈夫だった?」
「ギャアウッ!」
「良かった、怪我は無いみたい。」
さぁ、ここから先、どうしようか? 多分あいつらは私たちを追ってくるはず、
「あくまでも彼らの目的は、俺だ、俺は2人とは別行動をとる、その方が生存率は高くなるだろう。2人は、どこかやり過ごせそうな場所を探して、見つかったらメールで知らせてくれ」
Tellさんがいつになく真面目な顔をしている。だけど……
「私は、みんなで行動した方がいいと思います。もし、敵と出くわしてしまった時に、戦力が多い方が戦いやすいと思います。」
さすがに一人でいるのは危険すぎる。ここは、3人で行動するべきだろう。
「でも、ランタロウと一緒に居たらすぐ見つからないかな?」
「そういう時は俺に任せて、ビジョン!」
Tellさんが魔法を唱えると、ランタロウが透明になって見えなくなった。
「すごい、見えなくなった。」
「これならどこへでも連れて行けるな、」
さすがTellさん、こんな魔法も使えるんだ……
「気をつけろよ、ランタロウがいなくなれば、俺たちはこの島から出る手段を失う、あいつらからすれば、俺たちを閉じ込めるチャンスにもなるんだ。」
「そうだね、私も、ランタロウに死なれたらめちゃくちゃ悲しいし、絶対に死守しなきゃ!!」
やっぱり、ランタロウはアミカさんに愛されてるな。
「とりあえず、ここはみんなで行きましょう。まずは、隠れ場所を探すところからですね。」
すっかり日は落ちて、森の中は真っ暗になってしまった。真夜中のサバイバルゲームが、今、始まってしまった……
夜の森は、とてつもなく暗い……少しずつ進んでいくと、遠くから、足音が聞こえた。
「隠れて!」
小さな声で言われて、慌てて茂みに身を隠す。ちょうど3人で入れるぐらいのスペースだ。
黒ギルドの敵兵たちの話し声が聞こえる。
「まったく、本当困ったもんだよな、うちの部隊長にも、」
「しょうがねぇよ、部隊長は今、任務そっちのけでやってるらしいぜ?」
「やってるって、何を?」
「復讐だよ、昔、パーティに誘ってくれたけど裏切られたんだって、そいつに復讐したいんだと、」
「部隊長にそんな過去が?」
「らしいよ、にしても、何でそんなことになったんだろうな?」
「どうせ、男に振られたんだろう、」
「部隊長様ほどの美人が誰かに振られるかねえ?」
部隊長さん、女だったんだ……
「それにしても、かなりキャラの濃い爺さんだったな、」
「そうだね、あたしも初めてあった時は、ちょっとびっくりした。『本当にこの人?』って、」
「ちょっと小汚い感じだったしな。」
言い過ぎなのでは……? 否定しないけど……
「しかし、こんな島よく知ってたな、」
「情報屋さんに教えて貰ったんだ。」
情報屋……? そんな存在がいるのか?
「情報屋って、もしかして情報屋ルシルか?」
「そう、その人、」
「誰ですか?情報屋ルシルって、」
「様々な攻略情報を握ってる謎の人物だ。調べたい内容と名前をメールで送ってやれば、そいつが実際に調べてくれるんだよ。」
「こないだ新しい家具が欲しいなって思って『オーダーメイドで家具を作ってくれるお店は無いですか?』ってメール送ったら、調べてくれたんだよ。」
そんなことで情報屋を使ったのか……
「でも、情報料結構高かったんじゃないか?」
「う~んとね、6000マニくらいかな、」
「意外とそんなもんか、」
いや、私からすればめちゃくちゃ高いんだけど。
「でも、かなり危ない商売だろうな。中には危険な区域に足を踏み入れたりするときもあるだろうし、」
「調べるのって一筋縄じゃ行かなそうだよね、インターネットもパソコンも無いし……」
「どうやってあいつは人やものを調べてるんだ?」
「実際に現地に行くか、メールで他の人に聞くとか。」
「確かに、情報屋なら人脈広そうだしな。」
という話をしているうちに、遠くの方にかなり大きな島が見えてきた。そろそろ日が落ちる。あの島に着陸して……
「ゴオオウッ!!」
「うわぁっ!!?」
「なんだ!?」
急に大きな音がして、左を向くと、巨大な火の玉がこちらに向かってきていた。
「ランタロウよけてっ!!」
「ガウッ!!」
「ギュイイン!!」
「うわあああ!!?」
急に世界がひっくり返った。ランタロウが火の玉を急旋回で回避したようだ。
落ち着いて辺りを見渡すと、ランタロウより一回り小さな真っ黒いドラゴン達が、私達の四方を囲んでいた。
「黒ギルドの奴らか……!」
黒ギルド、前に聞いたことがある。黒ギルドの存在を知ったのは、仲間のひとりがRAYさんをさらって行ってしまったのを救出しに行った時だった。
……目の前に、大怪我を負ったRAYさんの姿が映し出された。忘れもしない、あの時の惨劇を……
「ギャウッ!」
「ランタロウ、ダメだよ、いくらあんたでもこの数じゃ……」
「仕方ない、あの島に不時着するよ!」
「ランタロウ、お願い!」
ランタロウは下に見える島へと急降下していった。途中で何度も攻撃を受けたがランタロウが全て避けた。
私たちは、森林の中のなるべく木の少ない場所に不時着した。柔らかい木の葉がクッションとなり、幸い、ランタロウには怪我はなかった。
「大丈夫だった?」
「ギャアウッ!」
「良かった、怪我は無いみたい。」
さぁ、ここから先、どうしようか? 多分あいつらは私たちを追ってくるはず、
「あくまでも彼らの目的は、俺だ、俺は2人とは別行動をとる、その方が生存率は高くなるだろう。2人は、どこかやり過ごせそうな場所を探して、見つかったらメールで知らせてくれ」
Tellさんがいつになく真面目な顔をしている。だけど……
「私は、みんなで行動した方がいいと思います。もし、敵と出くわしてしまった時に、戦力が多い方が戦いやすいと思います。」
さすがに一人でいるのは危険すぎる。ここは、3人で行動するべきだろう。
「でも、ランタロウと一緒に居たらすぐ見つからないかな?」
「そういう時は俺に任せて、ビジョン!」
Tellさんが魔法を唱えると、ランタロウが透明になって見えなくなった。
「すごい、見えなくなった。」
「これならどこへでも連れて行けるな、」
さすがTellさん、こんな魔法も使えるんだ……
「気をつけろよ、ランタロウがいなくなれば、俺たちはこの島から出る手段を失う、あいつらからすれば、俺たちを閉じ込めるチャンスにもなるんだ。」
「そうだね、私も、ランタロウに死なれたらめちゃくちゃ悲しいし、絶対に死守しなきゃ!!」
やっぱり、ランタロウはアミカさんに愛されてるな。
「とりあえず、ここはみんなで行きましょう。まずは、隠れ場所を探すところからですね。」
すっかり日は落ちて、森の中は真っ暗になってしまった。真夜中のサバイバルゲームが、今、始まってしまった……
夜の森は、とてつもなく暗い……少しずつ進んでいくと、遠くから、足音が聞こえた。
「隠れて!」
小さな声で言われて、慌てて茂みに身を隠す。ちょうど3人で入れるぐらいのスペースだ。
黒ギルドの敵兵たちの話し声が聞こえる。
「まったく、本当困ったもんだよな、うちの部隊長にも、」
「しょうがねぇよ、部隊長は今、任務そっちのけでやってるらしいぜ?」
「やってるって、何を?」
「復讐だよ、昔、パーティに誘ってくれたけど裏切られたんだって、そいつに復讐したいんだと、」
「部隊長にそんな過去が?」
「らしいよ、にしても、何でそんなことになったんだろうな?」
「どうせ、男に振られたんだろう、」
「部隊長様ほどの美人が誰かに振られるかねえ?」
部隊長さん、女だったんだ……
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