カースオブダンジョン~あなたと私の心中旅行~
戦闘のすすめ
「ぽよん……ぽよん……」
かわいい……スライム状のぽよぽよした小さい生き物が飛び跳ねている。
少しずつこっちにむかってきている。こっちおいで~
「あっ、危ないよー、そいつも一応モンスターだから……」
「ドガッ」
「痛ったっ!?」
やっぱり、こいつも敵だったか、仕方ない、倒そう、
「はっ!」
「ザシュッ」
「きゅーーっ!!」
やられるときの断末魔もかわいいんだな……
『モンスターを倒した。
EXP : 23p
アイテムドロップ : スライムの素』
『レベルアップ!!
あなたのレベルが24になりました。』
よしよし、順調に上がってきている。
「だんだん戦闘にも慣れてきたみたいだね」
「はい、でもまだ、スキルとか、魔法とかの使いどころがまだ分からなくて……まだspが足りないから、1回使っただけですぐ無くなっちゃうし……」
「最初は通常攻撃でいいよ、それと、今レベルいくつ?」
「24まで上がりました。」
「そうか、そろそろだね、やったじゃん!KUMIさん」
「全く……Tellさんのせいで私の仕事なくなってるんですが……?」
「まあまあ、ナヴィエも怒んないで、一緒に喜んであげな?」
私は今、レベル上げの真っ最中、ミライア町を囲んでいる巨大な森は、どうやらこのゲームに存在する森林エリアの中で、最も出てくるモンスターの種類が多いらしく。かなり攻略が難しいのだそうだ。だから、弱くて倒しやすそうな敵は私が倒して、まだ私では歯が立たなそうな敵はTellさんが倒す。
「そうだ、1回こいつに一撃食らわせてみ?」
そう言って、彼が指さす方向には、血を流して倒れた巨大な鳥のモンスターがいた。
「HP少なめで保持してある、瀕死状態だから一撃で倒せるよ?」
「じゃあ、せっかくなので、スキル攻撃で行かせてもらいます。」
かなり可哀想なことになっているが、これぐらい出来なきゃ、きっとこの世界では生きていけないだろう、確か、スキル攻撃をする時は、攻撃する前に、発動条件をクリアする必要があるんだったな。と言ってもそんなに難しいことでは無い、「ダッシュしながら」とか、「ジャンプしながら」とか、そんな感じだ、まずはダッシュして……
「ザッザッザッザッ……」
このタイミングで……!
「ダッシュアタック!!」
「ズシャッ!」
「キエエェェェ!!」
鳥のモンスターはついに息絶えた。
「おお、凄いね、ダッシュアタックは、いろんなコンボに派生できるから序盤は重宝するだろうね、spもそんなに使わないし、」
「そうですね、これから有効活用していきたいです。」
『パーティのメンバーと協力して倒したモンスターのため、経験値が割り振られます。』
あれ? そんなシステムがあるの?
「さっき、この森に入る前に、ユーザーidを交換してパーティを組んだよね?」
「はい、」
「パーティのメンバーと協力して倒すと、経験値が山分けされるんだ。ちなみに、最後の一撃を加えた人の方が経験値が多く割り振られる」
「あっ、そうなんですね、」
だから私にトドメを譲ってくれたのか。
こうしてレベル上げをしながら、森をぬけて、新たな街へと向かう。今の私のレベルは24、レベル30になると、魔法や、スキルを発動するためのポイント、スペシャルポイント(略してsp)が格段に上がる。
「このゲームはレベル30になってから本番」
と、Tellさんも言っていた。そういうTellさんは、レベル38、レベル30を過ぎてから、一気に、レベルが上がらなくなるらしい、レベルアップに必要な経験値が多くなるからだ。
「ちなみに40になると、装備できる武器の数がめちゃくちゃ増えるよ?」
「へぇ~そうなんですね、」
どれだけ森の中を歩いただろうか。そろそろ歩き疲れてきた。
「大丈夫?スタミナ切れてきてない?」
「……あと、10ポイントしかありません。」
スタミナ、この世界では、ダンジョンに入ったり、モンスターと戦うと消耗する。スキルや、魔法の中にも、スタミナを消費するものがある。
「じゃあそろそろ、テント張って休憩しようか」
「……そうですね、」
あたりもそろそろ暗くなってきた。昼行性のモンスターは寝始め、夜行性のモンスターたちと入れ替わる。
なるべくモンスターの居ない場所を選んで、テントを設置した。真っ赤なテントは、昼は目立ちすぎてモンスターに狙われるが、夜ではそれほど目立たない。コウモリのような、音波で敵を探知する類のもの以外には、かなり有効な隠れ蓑となる。
「……暗い」
「森だからね、月のあかりも、木が邪魔で届かないよ、」
これだけ暗いと、寝ようにも寝られない。こんな、いつ死ぬかわからないような世界だ、何が襲ってきても不思議じゃない、
「んっ? どうしたの?」
「寝られない、」
「心配いらないよ、俺が見張っとく、」
「1人で大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫」
月のあかりが、少しだけ届くようになった。ちょっとだけ、明るい。
「そうだ、何かお話をしてあげよう、俺がこのゲームで最初にスポーンした街の話」
「Tellさんの、最初の街?」
「うん、俺も君と同じで、最初はかなり難易度の高い街でスポーンしたんだ……」
かわいい……スライム状のぽよぽよした小さい生き物が飛び跳ねている。
少しずつこっちにむかってきている。こっちおいで~
「あっ、危ないよー、そいつも一応モンスターだから……」
「ドガッ」
「痛ったっ!?」
やっぱり、こいつも敵だったか、仕方ない、倒そう、
「はっ!」
「ザシュッ」
「きゅーーっ!!」
やられるときの断末魔もかわいいんだな……
『モンスターを倒した。
EXP : 23p
アイテムドロップ : スライムの素』
『レベルアップ!!
あなたのレベルが24になりました。』
よしよし、順調に上がってきている。
「だんだん戦闘にも慣れてきたみたいだね」
「はい、でもまだ、スキルとか、魔法とかの使いどころがまだ分からなくて……まだspが足りないから、1回使っただけですぐ無くなっちゃうし……」
「最初は通常攻撃でいいよ、それと、今レベルいくつ?」
「24まで上がりました。」
「そうか、そろそろだね、やったじゃん!KUMIさん」
「全く……Tellさんのせいで私の仕事なくなってるんですが……?」
「まあまあ、ナヴィエも怒んないで、一緒に喜んであげな?」
私は今、レベル上げの真っ最中、ミライア町を囲んでいる巨大な森は、どうやらこのゲームに存在する森林エリアの中で、最も出てくるモンスターの種類が多いらしく。かなり攻略が難しいのだそうだ。だから、弱くて倒しやすそうな敵は私が倒して、まだ私では歯が立たなそうな敵はTellさんが倒す。
「そうだ、1回こいつに一撃食らわせてみ?」
そう言って、彼が指さす方向には、血を流して倒れた巨大な鳥のモンスターがいた。
「HP少なめで保持してある、瀕死状態だから一撃で倒せるよ?」
「じゃあ、せっかくなので、スキル攻撃で行かせてもらいます。」
かなり可哀想なことになっているが、これぐらい出来なきゃ、きっとこの世界では生きていけないだろう、確か、スキル攻撃をする時は、攻撃する前に、発動条件をクリアする必要があるんだったな。と言ってもそんなに難しいことでは無い、「ダッシュしながら」とか、「ジャンプしながら」とか、そんな感じだ、まずはダッシュして……
「ザッザッザッザッ……」
このタイミングで……!
「ダッシュアタック!!」
「ズシャッ!」
「キエエェェェ!!」
鳥のモンスターはついに息絶えた。
「おお、凄いね、ダッシュアタックは、いろんなコンボに派生できるから序盤は重宝するだろうね、spもそんなに使わないし、」
「そうですね、これから有効活用していきたいです。」
『パーティのメンバーと協力して倒したモンスターのため、経験値が割り振られます。』
あれ? そんなシステムがあるの?
「さっき、この森に入る前に、ユーザーidを交換してパーティを組んだよね?」
「はい、」
「パーティのメンバーと協力して倒すと、経験値が山分けされるんだ。ちなみに、最後の一撃を加えた人の方が経験値が多く割り振られる」
「あっ、そうなんですね、」
だから私にトドメを譲ってくれたのか。
こうしてレベル上げをしながら、森をぬけて、新たな街へと向かう。今の私のレベルは24、レベル30になると、魔法や、スキルを発動するためのポイント、スペシャルポイント(略してsp)が格段に上がる。
「このゲームはレベル30になってから本番」
と、Tellさんも言っていた。そういうTellさんは、レベル38、レベル30を過ぎてから、一気に、レベルが上がらなくなるらしい、レベルアップに必要な経験値が多くなるからだ。
「ちなみに40になると、装備できる武器の数がめちゃくちゃ増えるよ?」
「へぇ~そうなんですね、」
どれだけ森の中を歩いただろうか。そろそろ歩き疲れてきた。
「大丈夫?スタミナ切れてきてない?」
「……あと、10ポイントしかありません。」
スタミナ、この世界では、ダンジョンに入ったり、モンスターと戦うと消耗する。スキルや、魔法の中にも、スタミナを消費するものがある。
「じゃあそろそろ、テント張って休憩しようか」
「……そうですね、」
あたりもそろそろ暗くなってきた。昼行性のモンスターは寝始め、夜行性のモンスターたちと入れ替わる。
なるべくモンスターの居ない場所を選んで、テントを設置した。真っ赤なテントは、昼は目立ちすぎてモンスターに狙われるが、夜ではそれほど目立たない。コウモリのような、音波で敵を探知する類のもの以外には、かなり有効な隠れ蓑となる。
「……暗い」
「森だからね、月のあかりも、木が邪魔で届かないよ、」
これだけ暗いと、寝ようにも寝られない。こんな、いつ死ぬかわからないような世界だ、何が襲ってきても不思議じゃない、
「んっ? どうしたの?」
「寝られない、」
「心配いらないよ、俺が見張っとく、」
「1人で大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫」
月のあかりが、少しだけ届くようになった。ちょっとだけ、明るい。
「そうだ、何かお話をしてあげよう、俺がこのゲームで最初にスポーンした街の話」
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