後輩は積極的
第15話
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
先輩は最早隠すことを忘れて、素で驚いている。
叫ぶ度に先輩は私に抱きつくので、私は別な意味でドキドキしていた。
しかし、残念ながらもう直ぐでお化け屋敷も終わってしまう。
なんだかもったいないなぁ……こんな先輩、なかなか見れないのに……。
「はぁ……はぁ……も、もうすぐで出口か……」
「先輩、大丈夫ですか?」
「しょ、正直……きつい」
「じゃあ、私の手を離しちゃダメですよ?」
「お、おう……」
先輩にそう言った私だが、先輩が絶対に私から離れない事を知っていた。
まさか、先輩の弱点を知ることが出来るなんて、思いもしなかった。
私と先輩は手を繋いでお化け屋敷の出口に向かった。
真っ暗だったお化け屋敷とは違い、外は強い日差しと熱気で、お化け屋敷とは真逆の環境だった。
「面白かったですね!」
「そ、そうだね……こ、この程度かって、感じだったね……」
「私の手を握ったまま、それを言います?」
「うるさいぞ後輩」
「むちゃくちゃですよ? 先輩」
先輩はそう言った瞬間、私の手から自分の手を離し、私から顔を逸らす。
「ちなみに後輩くん、このことは……」
「はい、バイト先の人にバラします」
「いやいや、そこは黙ってますだろ! 頼むから黙っててくれよ!!」
「え〜どうしよっかなぁ〜」
「頼む! こんな恥ずかしいこと知られたら、俺はバイトを変えるしか……」
「仕方ないですねぇ〜」
「わ、悪いな……」
「そ・の・か・わ・り」
「だと思ったよ……頼むから金の掛からない事で頼む」
「じゃあ、今度映画に行きましょう! もちろん……」
「はいはい、俺持ちだろ……給料出てからで頼む」
「は〜い! ラッキー」
先輩は渋々私の願いを了承し、肩を落としてため息をついていた。
「俺は愛実ちゃんにいくら奢らなきゃいけないんだか……」
「良いじゃないですか、可愛い女子高生に貢いで、デートして! 最高の大学生活じゃないですか!」
「どうせなら彼女に貢ぎたいね……」
「なら私を彼女だと思って!」
「こんな生意気な彼女ヤダ……」
「そんな事言って〜、今夜は私の水着姿を想像してやるくせにぃ〜」
「するか! それと下品な事を言うな!!」
私は先輩とそんな話をしながら、とりあえず涼しい場所に行こうという事で、パーク内のカフェに入った。
*
「はぁ……なんか、今日は愛実ちゃんに色々と弱みを握られた気がする」
「そうですか? 私は楽しかったですよ?」
「そりゃぁね……」
俺は愛実ちゃんと入ったカフェで、アイスティーを飲みながら嘆いていた。
目の前の愛実ちゃんは、楽しそうに笑いながら俺の顔を見ていた。
「先輩と来て良かったです」
「俺は来なきゃ良かったよ」
「酷いなぁ〜、そんな事言うと私喋っちゃうかも〜」
「うっ……卑怯な!」
「それが嫌なら、私に優しくした方が良いですよぉ〜」
本当に生意気な後輩だ。
まぁでも、間宮先輩よりはましか……。
俺はそんな事を考えながら、アイスティーを飲み終えて、外に出る。
もうすっかり夕方だ、俺と愛実ちゃんは帰りの道を歩いていた。
「あぁー楽しかったぁ〜!」
「はいはい、良かったね」
「先輩も楽しかったでしょ?」
「まぁね……でも、誰かさんのせいで少し疲れたかな」
「またまたぁ〜、私の水着姿を見て、おっぱい触って、しかも私に抱きついたくせにぃ〜」
「そ、その事に関しては……本当に申し訳ないと……」
「うふふふ〜、当分私には優しくした方が言いですよぉ〜」
「はぁ……」
俺はため息を吐きつつ、愛実ちゃんを家に送り、自分のアパートに帰ってきた。
先輩は最早隠すことを忘れて、素で驚いている。
叫ぶ度に先輩は私に抱きつくので、私は別な意味でドキドキしていた。
しかし、残念ながらもう直ぐでお化け屋敷も終わってしまう。
なんだかもったいないなぁ……こんな先輩、なかなか見れないのに……。
「はぁ……はぁ……も、もうすぐで出口か……」
「先輩、大丈夫ですか?」
「しょ、正直……きつい」
「じゃあ、私の手を離しちゃダメですよ?」
「お、おう……」
先輩にそう言った私だが、先輩が絶対に私から離れない事を知っていた。
まさか、先輩の弱点を知ることが出来るなんて、思いもしなかった。
私と先輩は手を繋いでお化け屋敷の出口に向かった。
真っ暗だったお化け屋敷とは違い、外は強い日差しと熱気で、お化け屋敷とは真逆の環境だった。
「面白かったですね!」
「そ、そうだね……こ、この程度かって、感じだったね……」
「私の手を握ったまま、それを言います?」
「うるさいぞ後輩」
「むちゃくちゃですよ? 先輩」
先輩はそう言った瞬間、私の手から自分の手を離し、私から顔を逸らす。
「ちなみに後輩くん、このことは……」
「はい、バイト先の人にバラします」
「いやいや、そこは黙ってますだろ! 頼むから黙っててくれよ!!」
「え〜どうしよっかなぁ〜」
「頼む! こんな恥ずかしいこと知られたら、俺はバイトを変えるしか……」
「仕方ないですねぇ〜」
「わ、悪いな……」
「そ・の・か・わ・り」
「だと思ったよ……頼むから金の掛からない事で頼む」
「じゃあ、今度映画に行きましょう! もちろん……」
「はいはい、俺持ちだろ……給料出てからで頼む」
「は〜い! ラッキー」
先輩は渋々私の願いを了承し、肩を落としてため息をついていた。
「俺は愛実ちゃんにいくら奢らなきゃいけないんだか……」
「良いじゃないですか、可愛い女子高生に貢いで、デートして! 最高の大学生活じゃないですか!」
「どうせなら彼女に貢ぎたいね……」
「なら私を彼女だと思って!」
「こんな生意気な彼女ヤダ……」
「そんな事言って〜、今夜は私の水着姿を想像してやるくせにぃ〜」
「するか! それと下品な事を言うな!!」
私は先輩とそんな話をしながら、とりあえず涼しい場所に行こうという事で、パーク内のカフェに入った。
*
「はぁ……なんか、今日は愛実ちゃんに色々と弱みを握られた気がする」
「そうですか? 私は楽しかったですよ?」
「そりゃぁね……」
俺は愛実ちゃんと入ったカフェで、アイスティーを飲みながら嘆いていた。
目の前の愛実ちゃんは、楽しそうに笑いながら俺の顔を見ていた。
「先輩と来て良かったです」
「俺は来なきゃ良かったよ」
「酷いなぁ〜、そんな事言うと私喋っちゃうかも〜」
「うっ……卑怯な!」
「それが嫌なら、私に優しくした方が良いですよぉ〜」
本当に生意気な後輩だ。
まぁでも、間宮先輩よりはましか……。
俺はそんな事を考えながら、アイスティーを飲み終えて、外に出る。
もうすっかり夕方だ、俺と愛実ちゃんは帰りの道を歩いていた。
「あぁー楽しかったぁ〜!」
「はいはい、良かったね」
「先輩も楽しかったでしょ?」
「まぁね……でも、誰かさんのせいで少し疲れたかな」
「またまたぁ〜、私の水着姿を見て、おっぱい触って、しかも私に抱きついたくせにぃ〜」
「そ、その事に関しては……本当に申し訳ないと……」
「うふふふ〜、当分私には優しくした方が言いですよぉ〜」
「はぁ……」
俺はため息を吐きつつ、愛実ちゃんを家に送り、自分のアパートに帰ってきた。
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