異世界でも自由気ままに
白い空間で
目が覚めると俺は、真っ白な空間に立っていた。
(ここはどこだ?)
確か俺はトラックに轢かれそうになっていた少年を助け、代わりにトラックに轢かれたはずだ。あの時の衝撃からして、あの後病院に運び込まれたとしても助かる怪我ではなかっただろう。それに真っ白なだけならまだしも、何もない空間というのはあり得ないだろう。
そう、何もないのだ。ドアも窓もないただただ白いだけの空間。
(俺が死んだとして、考えられるのは天国とかなんだが……)
こんな場所が天国なのだとしたら、誰も行きたいなどとは思わないだろう。やる事がなさすぎて、生き地獄になってしまう。誠一はそんな事を考えながら、周囲を見回していると。
「目が覚めたようですね」
突然後ろから声をかけられ、その声に振り返えった先には、日本の巫女服に似た服装をし、165cm位の身長に腰まで伸びる黒髪とはっきりとした顔立ちの美しい女性が立っていた。
(このひとはいったい……)
誠一がいきなり現れた女性を警戒しながら観察していると。
「あ、申し遅れました。
私はミレイユという世界で女神をやっているミレディといいます」
(は?女神?いやいやそんな事よりも、ここはどこなんだ?)
「女神をそんな事って……ごほん、誠一さんは少年をトラックから助けて代わりに死んでしまいました」
(やっぱり死んだのか)
「はい、トラックの運転手は何日も働き続けた結果、居眠り運転してしまったようですね」
(所謂ブラック企業ってやつか?)
「まあ、今回の事件で会社も潰れてしまったようですけどね~」
(自業自得だな)
「そうですね~」
(ん?さっきから声を出してないのに妙に会話が成立しているな?なんでだ?)
「私は女神ですから心の読むことなんて簡単なんです!」
えっへんと胸の張る女神。うん、かわいい。
「そんなことよりも、ここは簡単に言うなら世界の狭間とでも言いましょうか。貴方にはこれからミレイユに転生してもらいます。あ、記憶はそのままですから安心してくださいね」
(記憶が残るのは有り難いな。どんな世界なんだ?)
「はい、一般的な剣と魔法の世界と言えばいいですかね~。エルフや獣人がいて、魔物なんかもいますね~」
「やっぱり魔物がいるのかー、いきなり死んだりしないよな?」
旅に出た瞬間襲われて即終了とか洒落にならないぞ。
「大丈夫だと思いますよ。私からいくつかの力を授けますし。所謂チートってやつですね。それと、転生先は私の知り合いのところなので、人里からは離れてますけど修行するにはいい場所だと思います」
ふむ、チートはくれるのか。
「その知り合いの人は俺が転生者って知ってるのか?」
「はい、一通りの事は話してあります。なのであちらの世界の常識や戦闘などはその人から聞いてくださいね。一応その世界では最強の人ですから」
「世界最強ねぇ……まあ、いきなり死ぬってことはなさそうだな」
「はい。あ、そろそろ時間が無くなってきたみたいですね。最後に力を授けるにあたって、何か希望はありますか?例えば強力な力や装備がほしいとか、魔法を使いまくりたいとか。巨万の富がほしいとかでもいいですよ~」
(ん~これと言って思い付かないな…)
俺はしばらく考えた後、「俺がやりたいと思ったことが不自由なく出来るようにしてほしい」とだけ言った。やりたいことができない生活なんてつまらないからね。
「ん~かなり曖昧ですけど…分かりました。能力の確認はあちらの世界についたらしてください。ステータスオープンと念じるか声に出せば出来るので」
「ああ、分かった。いろいろとありがとう」
「いえいえ、あちらの教会に行けばまた私に会うことが出来るので気が向いたら来てくださいね」
「ああ、落ち着いたら行かせてもらうよ」
「はい。それでは誠一さん、貴方のこれからに幸多からんことを」
ミレディがそういった瞬間、誠一は光に包まれた。
(ここはどこだ?)
確か俺はトラックに轢かれそうになっていた少年を助け、代わりにトラックに轢かれたはずだ。あの時の衝撃からして、あの後病院に運び込まれたとしても助かる怪我ではなかっただろう。それに真っ白なだけならまだしも、何もない空間というのはあり得ないだろう。
そう、何もないのだ。ドアも窓もないただただ白いだけの空間。
(俺が死んだとして、考えられるのは天国とかなんだが……)
こんな場所が天国なのだとしたら、誰も行きたいなどとは思わないだろう。やる事がなさすぎて、生き地獄になってしまう。誠一はそんな事を考えながら、周囲を見回していると。
「目が覚めたようですね」
突然後ろから声をかけられ、その声に振り返えった先には、日本の巫女服に似た服装をし、165cm位の身長に腰まで伸びる黒髪とはっきりとした顔立ちの美しい女性が立っていた。
(このひとはいったい……)
誠一がいきなり現れた女性を警戒しながら観察していると。
「あ、申し遅れました。
私はミレイユという世界で女神をやっているミレディといいます」
(は?女神?いやいやそんな事よりも、ここはどこなんだ?)
「女神をそんな事って……ごほん、誠一さんは少年をトラックから助けて代わりに死んでしまいました」
(やっぱり死んだのか)
「はい、トラックの運転手は何日も働き続けた結果、居眠り運転してしまったようですね」
(所謂ブラック企業ってやつか?)
「まあ、今回の事件で会社も潰れてしまったようですけどね~」
(自業自得だな)
「そうですね~」
(ん?さっきから声を出してないのに妙に会話が成立しているな?なんでだ?)
「私は女神ですから心の読むことなんて簡単なんです!」
えっへんと胸の張る女神。うん、かわいい。
「そんなことよりも、ここは簡単に言うなら世界の狭間とでも言いましょうか。貴方にはこれからミレイユに転生してもらいます。あ、記憶はそのままですから安心してくださいね」
(記憶が残るのは有り難いな。どんな世界なんだ?)
「はい、一般的な剣と魔法の世界と言えばいいですかね~。エルフや獣人がいて、魔物なんかもいますね~」
「やっぱり魔物がいるのかー、いきなり死んだりしないよな?」
旅に出た瞬間襲われて即終了とか洒落にならないぞ。
「大丈夫だと思いますよ。私からいくつかの力を授けますし。所謂チートってやつですね。それと、転生先は私の知り合いのところなので、人里からは離れてますけど修行するにはいい場所だと思います」
ふむ、チートはくれるのか。
「その知り合いの人は俺が転生者って知ってるのか?」
「はい、一通りの事は話してあります。なのであちらの世界の常識や戦闘などはその人から聞いてくださいね。一応その世界では最強の人ですから」
「世界最強ねぇ……まあ、いきなり死ぬってことはなさそうだな」
「はい。あ、そろそろ時間が無くなってきたみたいですね。最後に力を授けるにあたって、何か希望はありますか?例えば強力な力や装備がほしいとか、魔法を使いまくりたいとか。巨万の富がほしいとかでもいいですよ~」
(ん~これと言って思い付かないな…)
俺はしばらく考えた後、「俺がやりたいと思ったことが不自由なく出来るようにしてほしい」とだけ言った。やりたいことができない生活なんてつまらないからね。
「ん~かなり曖昧ですけど…分かりました。能力の確認はあちらの世界についたらしてください。ステータスオープンと念じるか声に出せば出来るので」
「ああ、分かった。いろいろとありがとう」
「いえいえ、あちらの教会に行けばまた私に会うことが出来るので気が向いたら来てくださいね」
「ああ、落ち着いたら行かせてもらうよ」
「はい。それでは誠一さん、貴方のこれからに幸多からんことを」
ミレディがそういった瞬間、誠一は光に包まれた。
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