異世界転移者のマイペース攻略記

なんじゃもんじゃ

024_盗賊団対策と……

 


 買取店が軌道に乗りだした。ランク1やランク2の魔物が毎日倉庫に積まれるようになった。
 それと商人ギルドから黒胡椒や白胡椒などの他の商品も卸して欲しいと要望があったので黒胡椒や白胡椒を卸している。随時他の商品も解禁していこう。


 俺たちが捕まえたハムラ盗賊団の頭であるハムラは冒険者ギルドで尋問を受けているし、配下の盗賊たちもそれぞれ尋問を受けているらしい。
 そして昨日、家の周りをうろつく怪しい人影が確認された。見つけたのは雇っている冒険者で双子の姉妹のカンナで家を伺うように物陰に潜む男らしき怪しい影を発見したのだ。
 どうやら冒険者ギルドのギルド長が懸念していたことが現実になりそうな雰囲気なのでリーシア、サンルーヴ、セーラにも家や店の防衛に協力するように指示する。
 店員の2人が外出する時は1人では外出せずに必ず誰かと出かけるようにも言い聞かせた。
 そうだ、【通信販売】で防犯システムを購入して設置しよう。そうと決めたら先ずは塀の上に赤外線センサーを設置し家の周囲はLEDライトをズラズラと並べ明るくし監視カメラも死角がないように設置する。
 店員には催涙スプレーとスタンガンを渡して持ち歩かせよう。いや、全員に渡そう。特にリーシアは手加減をしらないから殺してしまいそうだし。


『インス、周囲の状況を確認できる手立てはないかな?』
『それでしたらスキルの【気配感知】と【空間把握】を取得することをお勧めします』
『スキルか……』
『時々スキルスクロールがダンジョンで見つかります。そのスキルスクロールは毎月行われるオークションに出品されますので購入の機会があるかと』
『オークションか……次にオークションが開催されるのはいつ?』
『はい、2日後になります。ただ、オークションに参加するには商人ギルドや冒険者ギルドの紹介状が必要です』


 2日後なので早々に商人ギルドに赴き紹介状をゲットする。
 キリングさんは快く紹介状を用意してくれた。だから白砂糖を追加で1000Kg卸す約束をしてしまった。キリングさんも商売上手ですね。


 夕方になり店を閉めてから監視カメラからの映像をモニター越しに眺める。彼らは上手く隠れているつもりでいるようだが赤外線モニターで彼らの赤い影がしっかり見えている。
 家の周囲を伺う影は全部で3人分。日が完全に落ちた時に見張りを交代する動きがあったが今の所は動く気配はないようだ。


「主、これは一体何なのだ?」
「物陰から人物らしきものが見えます……」
「ひと、いるワン」


 3人娘が俺の肩越しにズラズラっと並んだモニターを眺めて不思議そうにしている。


「今日は動きそうにないね。後はアンナたちに任せて俺は風呂に入って寝るよ」


 その後、アンナたち3姉妹に監視室のモニターの説明をして監視を任す。


「こんなマジックアイテム見た事ない……」
「お姉ちゃん、マジックアイテムから魔力を感じないのだけど……」
「イズナちゃん、これマジックアイテムじゃないよね?」


 彼女たちの驚愕の顔も可愛いもんだね。と思っていたらリーシアにこつかれた。
 そして風呂でユックリする。気持ちいい~。
 もうお馴染みとなった風呂のイベント。折角なので3人の美人の裸体をしっかり目に焼き付けておく。


「主、やっとその気になったか!」
「毎回毎回同じことをされれば諦めもつくってもんだ!」
「ごしゅじんさまといっしょワン!」
「あ、あまり見ないで下さい……」


 見るなと言われれば見てしまうのが男の性であるのだ! この際だからガン見しておこう。
 真っ白な肌にプラチナブロンドのリーシア、幼女体型の美少女サンルーヴ、青と言うよりは藍色と言ったほうが良いだろう濃い青色の髪の毛が艶やかで綺麗なセーラ、3人ともとても綺麗だ。


「主、体を洗ってやろう」
「いや、それはいいから」
「遠慮するな。主の体を洗うのも従者の務めだ」
「そんな務め、初めて聞いたぞ?」
「うむ、今言ったからな」
「ごしゅじんさま あらうワン!」
「あ、あの、宜しければ髪の毛を洗いますが……」


 3人がかりで頭の天辺から足の爪先まで洗ってくれた。
 セーラが髪の毛を洗い、サンルーヴは背中を洗い、そして俺の前面を洗おうとしたリーシアに俺は激しく抵抗するも力ではリーシアに勝てなかった。


 風呂での俺は理性で欲望を抑え込み何とか事なき得た。俺自身を褒めてやりたいよ。この世界に俺以上の鉄の理性を持った者など居ないだろう!
 風呂でリラックスするどころか精神的に疲れ果てた俺はベッドにダイブする。寝るにはやや早い時間だが色々疲れてしまったのでもう寝る。


 ……ベッドに潜り込んでどれだけ経ったか、まどろみの中で薄目を開けても暗いのでまだ夜だと分かる。しかしベッドのクッションが柔らかく気持ち良い。このムニムニ感がたまらん。
 ……ん? ……ムニムニ? ……抱き枕なんて置いてたか? ……ムニムニ、ぷにょぷにょ? ……顔を埋めるこの感覚は……


「あん」
「ぁ……」
「みゅにゃ ごすじんしゃみゃ~」
「……」


 コイツラいつの間に……俺の理性にも限度があるんだぞ。


 プチッ。


 何かが切れる音がした気がする。










 3人を相手に大立ち回りをして気付けば朝日が窓から差し込んでいた。朝日が黄色いと言うのはこのことだったのか!


「……」
「……」
「……」
「……」


 やってしまった。理性が欲望を抑え込んでいた分、俺の欲望は一気に爆発してしまったようだ。これだけの美人が3人も俺を求めてくれたので俺の欲望もかなり膨れ上がっていたようだ。
 3人を気遣うだけの余裕もなく欲望のまま……
 未だあられもない姿でベッドの上で寝息を立てる3人を見ると罪悪感が半端ない。
 椅子に腰かけて3人に罪悪感溢れる視線を送る俺。自己嫌悪だ。


「やっぱ責任をとらなきゃな……」
「そんな必要はないぞ」
「そうです、私たちが望んだことですから」
「ごしゅじんしゃみゃ~~」
「お、起きていたのか……そ、その、すまなかった。昔から性欲は強くてな一度始めると収まりがつかないんだ……」


 リーシアたちが上半身を起こして俺を見る。


「問題ない。寧ろ主の性をしっかり受け止めたという実感がわくってものだ」
「うふふ、でも初めてでしたからもう少し優しくして欲しかったです」
「ごしゅじんさまともっとこうびするワン!」


 ……サンルーヴちゃん、あまり露骨に言わないで。そしてすまない、セーラ。リーシアは相変わらずか。


 俺を含め皆体中がガビガビなので風呂に入ることにした。風呂から上がるとリビングに行くが店員のルルとデイジーは既に店を開けていたのでリビングには夜勤開けのアンナが寛いでいた。
 アンナにお早うと挨拶をするが生返事で少し顔が赤いように見えるし俺と目を合わせないようにしている……これって昨夜のことに気付いているよね?
 3人が風呂から上がってくるまでに遅めの朝食を用意する。


「アンナも食べるか?」
「……いや、もう食べたから……」


 ……気まずい。
 3人がリビングに現れるとアンナと何やら話をしていたようだが、アンナは夜に備えてこれから寝るそうなので直ぐにリビングを後にした。


 ……気まずい。


 

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