魔導技巧士の生産活動

ttmon

生産したら売ってみよう

アイテムバックから使えそうな物を漁り、幾つか見つけることができた。
まずは、ぷよグミを二袋分用意して味ごとに分けた。
次は採取した薬草の一つであるシソ草だ。

シソ草 品質 4
独特の香りを持ち、料理や薬、塗料に使われる草。
葉は料理と塗料によく使われて緋色や緑色等、葉の色によって液体に溶け込む色素と効果が違う。
シソ草に時々ついている実は、薬に使われ、精神を安定させる効果がある。

今回は、数が多い緋色のシソ草を使おうと思う。
そのままいれるのは、勿体無いから料理の鍋に分けて試そう、シソ草は実と葉に分けて葉の方をすり鉢で潰し、ぷよグミは味ごとに分け、熱で溶かして混ぜ込む。

──うーむ、結果としては品質10の味付きポーションが完成した。
回復量は150から増えなかったがとても飲みやすくなっており、オレンジ味やグレープ味、ストロベリーにアップルの各50本だ。
後はシソ草を使って塗料ができた内容がまた、ヤバイと思う。

塗料(緋色) 品質 6
緋色に染めることができる塗料。
シソ草とポーションを混ぜて煮込み続けため濃くなってしまい塗料として使えるようになった。
染めたアイテムに精神安定、自然治癒などを付加することができる。

売るか、ちょうど時間になったことだし。
ステータス画面の時間を見ると三時間になる頃合いだったため、小道具や出していたアイテムを片付けて部屋を出る。

受付に鍵を返却し、無料で配布されていた露店用の敷物をもらい外へと出た。

広場にむかうと人が結構いた、露店は少ないが見に来てるのか買いに来てるのか。

恥ずかしいので顔を見られないようにフードを深く被り直すと隅により売り物を並べて売り出す。

───売れない、30分程経過したが一本も売れていない。
場所が悪いのか価格が悪いのか時々、見に来る客はいるがすぐにいなくなる。

失敗したなぁ、もうそろそろ片付けてフィールドに出ようかな。

素材集め等を行おうと出していた品物を片付けているとポーションを手にとるのが見えたので客だと思い顔をあげると、いきなり頭部に痛みが入り片付け終わっていないポーションに向けて倒れてしまい割ってしまった。

「・・・・・」

何が起こったのか理解が出来ず困惑していると
上から声が聞こえてきた。

「高いポーションなんて、売ってんじゃねぇよ」

「他とは効力とかが違うから高い値段です」

「どうせ低い効果だろうが!迷惑なんだよっ」

ああ~、この人効力も視ずにこんなことしたんだな・・・。

ポーションで頭を殴ってきた相手の言葉に反論したが、この人は自分の品が売れなかったストレスをただぶつけに来ただけだと理解した俺は、こういう人に何を言っても無駄だろうと諦めて片付けの続きを行うことにした。

このゲームでは、街中でも戦闘を行うことができ、基本、宿屋やホームのみが設定やイベントを除くが非戦闘エリアとなる。

俺が片付けを改めて始めた姿に気分を良くしたのかプレイヤーは意気揚々と離れて行った。

はぁ、露店なんかせずに、少し安くなろうとお店で買い取ってもらえば良かった・・・

割れてしまった品をみて後悔しつつその場を離れる。

「いたっ」

前を視ずに顔を下げてとぼとぼと歩きながらフィールドに出ようと門へ向かっていると壁にぶつかってしまった。

「・・・・ここどこだろう?」

路地裏なのか知らない場所に迷い込んでいたことに気付き辺りを見渡すも壁しかなく、歩いて来ただろう道を戻るように進む。

「おぉ」

迷路のような路地裏で5回目になる行き止まりの壁に違和感を感じた俺は【神眼】を使用してみると、なんと幻影魔法により隠された通路であることがわかった。

何があるかわからないが行ってみることに決めた。
進んでいくと通路の終わりが見えたので駆け足でいき広くなった空間に出た。

林と池が片隅にあり広間の中央には、家が一件建っていた。

ピコンッ

《シークレットクエストが発生しました》

システムの知らせと共にウィンドウが表示されたので内容を確認する。

ギルドや人から直接受けるクエストとは違いシークレットクエストは、クリアすると他のプレイヤーが受けることが出来ないものなどがある。
また、周囲に与える影響度も高いと公式サイトには載っていた。
その分報酬が良いらしい。

    潰えた技術を受け継ぐ者へ
         工房の機能を復活させること
         報酬 ???

ふむ、報酬が何かわからないができそうな内容だな。
工房は、あの建物だと思うからとりあえず、確認してみようか。
  
「うわぁ」

思わず声が出てしまったが建物の中は凄かった。
外からの外見に合わない広さの部屋になっていたいたのだ。
長い間、誰にも使われていないようで歩くと埃が舞い上がる中、中を探索してみると幾つかの用途に沿った形で部屋は別れていた。
生活用の空間、資料やアイテムを保管する用の空間、今回のクエストに関連するだろう工房用の空間である。

俺は、さっそく工房を隅々まで神眼の鑑定を使いつつ確認していくと壊れている箇所を三つほど発見できた。

一つ目が、
    部屋の灯りだ、嵌めてある魔石に亀裂が入っており光らなくなっていた。

二つ目が、
     水汲み場で、ここまで水を通すパイプが使えなくなっていた。

三つ目が、工房から倉庫に繋がる扉だ歪んでいて開かなかった。

お、クエストが更新されてた。

潰えた技術を受け継ぐ者へ
         工房の機能を復活させること
              灯りの修理(0/4)
              水路の破損修理(0/5)
              扉の修理(0/1)
         報酬 ???

 決まりだな。
問題は直す方法だけど・・・倉庫にある資料に何かないか確かめてみようかな。

一度、生活空間にある大広間に戻りそこから資料のある倉庫に向かう。

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