神王のスローライフまで

グランアース

第4章第17話  帝都帰還 



次の日には、帝都に戻ることになった。
避難させていた、住民を連れていくことにもなった。

また、行きと同じように長い長い列が出来た。
負傷した兵士は、後ろから荷物車に乗せられてついてきている。
何度か、魔物に襲われもしたが無事に追い払うことが出来た。

帝都に戻ると、そこは避難した時と変わらずそのままだった。
一部、盗賊等が住みかにしていたが即殲滅された。

ってか、どっからわいてきたんだよこの盗賊。


それから数日ほどで、元通りの生活ができるようになっていた。

俺達は、またカレンの父親に呼ばれた。

「いやー、龍一君のお陰で魔王が倒されたよ。ありがとう。」

「いや、別に。この世界に勇者として召喚されたんだから、当然。」

あれから、カレンの父親とはとてもフレンドリーに話せるようになった。

「まぁ、数年後には褒美としてこの国だからな。」

「えっ!」

「なんだ?聞いてないのか。カレンから。お前らを婚約者として認めると。そしてアッシュルド帝国帝位継承権第一位になると。」

「ちょ、ちょっと待ってください。俺は今、ラリティア王国王位継承権も第一位になってるんですよ。」

ここぞという時に使わせてもらうぞ!

「ちっ!アイツめ。先にやりやがったか。いや、今は年代はこちらが先だ!正統性はこちらにあるようにできるぞ!
よし、おい!誰かいますぐに来い!それと帝位継承権証明書も持ってこい!」

「えっ!お父さん!折角驚かそうと思って黙ってたのに...... 」

と、カレンがいじける。

「「「「........ 」」」」

それを見て、固まる俺達。

頬っぺたを膨らませて、お餅みたいに膨らませている。
その姿に、不覚にも可愛いと思いこの部屋の空気が固まった。

と、いうか。なんか前にもあった気がする。

「ふふっ!」

この場の空気がまた動き出したのは、華楓の笑い声だった。

「りゅうくん。そういえば、小学生の頃にもこんなことがあったよね。それは、もうすごかったけど。」

と、華楓が呟く。

確かに、そんなことが前にもあった。

それは、俺のお父さんとお母さんが居なくなった後のこと。


当時も、世界最大の会社グループの一葉グループ。
その、会長夫妻の失踪により世界を混乱に陥れた。

当時、小学生だった俺はもちろん仕事を始めることは世間でもおかしかった。
それに、小鳥優家はいくつもの分家が存在する。
しかし、その分家がこの一葉グループを相続することは不可能であった。

何故なら、本家から新たな分家が誕生するとき、ある永契約が結ばれる。

永契約とは、現在にも存在する最高峰の契約方法なのだがそれは、その契約は子孫代々と継承していくのである。

その契約で、分家は相続権を破棄している。

しかし、破棄したのは相続権だけであって他の権利は破棄していない。
だが、一葉グループの相続権は会長を相続することだけである。

では、そこから何故世界が混乱に陥っていくのは、会長の相続者が子供であり会長の子供が成人せず会長が死去したならば補佐官をつけることになる。

もちろん、補佐官は相続する子供が成人するとなくなる。
そして、補佐官はどうやって選ばれるのかというと分家からなのである。

もちろん、世界最大のグループ会社である一葉グループのトップ2になれるわけで莫大な富が入る。

それを狙って、分家同士でいがみ合い始めたのだ。
それを見て、各国はどうにかして一葉グループを自分の国の一部に取り込めようと命令を聞く駒を作りいつしかは世界を巻き込んだいがみ合いが始まった。

共産主義である、中国、北朝鮮を始め資本主義のアメリカ、イギリス、フランス、日本等がいがみ合った。

これにより、国際連合での収集が纏まりつかなくなってしまった。
そして、世界で第三次世界対戦が勃発仕掛けるところまで発展したのだ。

そこに、龍一の親が残した手紙が発見される。

そこには
「一葉グループの会長を、わが息子、小鳥優 龍一に相続する。そして、補佐官はわが一葉グループの各産業長全員を任命とする。決定方式は、評議会による選挙での3分の2で決める。」
と、書いてあった。

これにより、第三次世界対戦は起こることなく終結した。

これは、歴史、公民の教科書を開くと平成のページに世界冷戦、とかかれている。








































すみません。
何だかんだで、説明文が長くなりました。

読みづらいかもしれませんが、暖かい目で読んでくれると幸いです。


7月23日修正

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