神王のスローライフまで
第4章第3話 バレてる?
「えっ!そ、それは...... 」
その質問にリルが困る。
その顔で、俺の顔を見る。
お願いだよ。
そんな顔で見ないでくれよ。
そんなの、俺が神だってことを表さないといけないじゃないか。
「私は、カレンですわ」
しゃべった!
いいのか?そんなことをしゃべって。
「ここにいるのは、私の仲間ですわ。それと、ルルはリルフィア王女ですわ!」
「ふむ...... 」
どうなんだ?
捕まるんだったら俺が転移で逃げた方がいいか?
「では、私の娘が一番犯した失態はわかるか?」
「えっ、えっとその......お父さんの大事にしていた茶碗をおままごとで使って、割ったことですわ......」
カレンがプルプル震えてる
聞かなかった方がいいんだろうがなぁ。
後で、慰めておこう。
「ふむ、正解じゃな。して、リルフィア王女よ。そして、わが娘よ。歓迎しよう。しかし少年よ、遂にこの時が来てしまったのだな。」
「えっ?」
んん?
ようやく、この時が来てしまった?
カレンのお父さんは、これから起きることを知っているのか?
「そこの少年よ。お主の正体は知っておる。逆に我が頭を下げなければならないではないか。」
頭を下げなければならない?
本当に、俺の正体っていうか。種族がわかるのか?
「それに、リルフィア王女、カレン。この時はまだ変わっていないのだな。」
まだ、変わっていない?
駄目だ。疑問が多すぎる。
「ああ、気にしないでくれ。皇帝陛下。私が出来ることはほぼ終わりました。」
いや、待って。
全く理解できないんだけど。
「カレン、おいで!」
「本当に、信じてくれましたか?」
「ああ、辛かったんだろう。一人で、私たちを助けようとして、ありがとうな。それと一人にして悪かった。」
カレンは、ここでもう涙目でプルプル震えていた。
「ほら、おいで。」
この言葉が引き金になったのか、カレンは耐えきれずに大声で泣いた。
それはもう、城全体に聞こえるんじゃないか同時に思えるほどの声量だった。
「んぐ、んぐ。美味しい!やっぱり、黒獣牛のステーキは美味しいな!」
「ちょっと、りゅうくん。だらしないよ。」
「ははっ、いいのだよ。私達の家族とおんなじなんだから。」
今は、カレンの家族と一緒になって、夜ご飯を食っている。
黒獣牛のステーキが出てきたときカレンのお父さんが
「お前から、お前がここに来たらこの魔物のステーキを出してくれと言われたんでな。出させて貰った。」
最後にがははっ!とか言う笑いも入れて。
正直、マジで俺の未来ナイス!とか思った。
だけど、俺の横で
「龍一が餌付けされてる」
「男をとるには、先ずは胃袋からと言うんだけど、すっかりカレンのお父さんに捕まれてる...... 」
などと、こそこそと話している。
そのまた横には、カレンが必死になって料理人から献立の全部と作り方を教えてもらって、どこから取り出しか分からないメモ帳で記録している
「それで、貴方達が来たと言うことはそろそろなんだな?」
「未来の俺がそういってるならそうですね。それと、微妙な敬語。やめてくれません?」
「おお、そうかそうか。」
だが、ここで
「お兄さん、何が来るの?」
と、幼いカレンが
どう答えれば正解か分からず思いっきり華楓にパスして逃げた
「あっ!ずるい!」
「ねぇ!何が来るの?」
「うっ!」
ああ、キツイ。
ごめんよ、華楓。
俺には、対応できない。あんな顔を出されたら全部話してしまいそうだ。
などと、考えているようにうちに、いつの間にか、華楓が幼いカレンをなだめていた。
ほんと、どうやったんだ?
すいません。
更新が、思いっきり遅れてしまいました。
それと、これから一週間。
私の三次元の方が忙しくなりそうなんで、更新できない日があると思います。
すみません。
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