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美酒

山田 みつき

8 絶望に近い快楽 /この目が貴方を反らさない

目の前で感じる、籠さんの「鼓動」。

僕は今リアルに目の前で感じれる。

真っ赤な店内、真っ赤な絨毯と真っ赤なワインに深紅の薔薇に似た籠さん。

僕はこの空気が嘘みたいに想う。
少し奇妙な時間。

女がまた籠さんに寄っていった。
次々と…。
その中の一人の男が籠さんのチップを渡した。

すると、籠さんの躰に舌を這わせた。

「君、本当に綺麗だ…。」

男は息を切らせて、必死で籠さんの躰に舌を這わせる。

籠「嗚呼…」

僕はその光景を見て、何故だか苛立ちと絶望に似た感覚に陥って、得意でもないワインをグイッと呑み干した。

籠さんは僕の顔をガンミする。
僕は絶対にその目を反らさない。

僕は絶対に反らしてはあげない。

籠さんは美しく、そして哀しい目をして僕を見てる。

僕はやっと籠さんから目を離し、席に戻る事が出来る。

席に戻ると綾と山下が仲良さそうにしていたので、僕は寂しげで人少ない踊り場で一人酒
をしていた。

山下「おい!お前そんな所で何してるんだよ?」

山下が酔っぱらった顔で息を切らして走って来た。

南「山下、すまん俺今日は帰るわ。本当に御免な。」

山下「一体どうしちゃったんだよ?南、酒弱くなったな。」

南「別に何でも無いんだ。」

すると綾が走って来た。

綾「南君•••、今日は有り難うね。お店、もう少しで終わるからどうせなら、ラストまで居ない?」

南「山下が良いなら、解りました
•••。」

僕は3人で一気の大会の様に意味も無く、壊れる様に呑んだ。

そんな時間は結構、あっと言う間に終わりを迎えていた。

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