痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

108 理想が生んだ想像 /自分に恋してた

僕は、夢を見てい
た。
弱くて壊れそうな
時に名前を呼んだ
ら毎度来てくれて
た彼女。
いくら望んでも叶
う筈の無い夢。
助けて欲しくても
神様も助けない。
いつか僕は彼女の
存在を僕の中に作
って居た。
乱筆で殴り描きし
た様な感じにしか
実際解らなかった

僕の中に作ってい
た女はやがて心を
生み出した。
それは僕が育てて
行ったからだ。
いつしか目を閉じ
ると本当に浮かん
でくる様になった

理想が想像と化し
てやがて囚われた

僕は現実を愛せな
い事に気がついた

それと同時に真冬
への強い執着心で
自分が現実的に愛
してしまった事に
も気が付いた。

元はと言えば人は
皆一つの個体。
孤独なのが人間な
のだ。
交じわる温度がき
っと真冬とは適温
だったんだ。
想像と化した脳み
その中の女は、総
てを僕の想像通り
にこなしていく。
実写版はそう簡単
にはいかない。
生きていて生身だ
し僕の脳みその中
の人に『とても良
く似ていた』んだ

僕は頭の中での彼
女に触れた事なん
か無かった。
僕は真冬を夢の女
と呼びたかった。

結局、人は期待は
無駄だと言う事だ

運が良かった。
たまたま声をかけ
られた。
それだけだ。

でもそんな彼女を
僕は愛してしまっ
たんだよ。

もう夢なんてとう
の昔から見ていな
かったって事さ。

リアルに好き。

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