痛々しく甘いチョコレェト

山田 みつき

59 変な客 /私を見下す視線、彼は無言で私の手を取る


毒に汚染された
その空間の中で
煙草の本数が
やたらと増える。
どす黒い紫の爪が
煙を放ってる。

秋葉系の様な彼は
どうやら私に興味
がないらしく
私を見下す様な
視線でこっちを
見て来るのが解る


「何で私を選んだ
の?」

「…あの写真を見
て、何かを感じた
からなのさ。まぁ
、僕はキミみたい
な『綺麗系』って
のにはもっぱら興
味が無いのは確か
だがね。」

…何この人?
私はあまりにも
その人の態度が
面白くなったので
不思議と興味を
示した。

「…何かを感じた
って言うのは、例
えばどんな?」

「僕、占いとか、
心理学とか手相と
か大好きでね。キ
ミの写真の表情を
見て、何か不思議
な感じがしたから
会って話してみた
いと思ったんだ。
ちょっと手を見せ
てくれる?」

「え?手相?でも
手相だけよ?私は
一切情報提供しな
いから。」

「解ってますよ。


そう言って
彼は無言で私の掌
をじっと見つめる


「言っても良いで
すか?」

「何よ?何?何か
怖い事言い出すの
?やめてよ!」

「大丈夫ですよ。


「はい・・・」

「貴女は、運命の
人を夢に見て、彼
と貴女は25歳にな
る前に知り合える
でしょう。その彼
は、とても可愛い
らしい方で、貴女
の純粋を形にして
くれる人でしょう
。彼がとても純粋
で綺麗な方なので
、貴女は次第に彼
に本当の姿を見せ
る様になっていき
ます。」

え?何言ってるの
この人。
凄く怖かった。

「ちょ・・・!ち
ょっと!本当です
か?」

「最後迄聞いて下
さい。ただし!貴
女と彼の未来の事
は保障出来ない。
貴女はとても苦労
する羽目になるか
もしれない。どん
な風にかは想定出
来ないが、運命の
人と出逢えても、
貴女がどうにかし
ないと彼は純粋な
人だから、貴女に
傷付いて離れてい
ってしまうかもし
れない…。」

何か・・・
冗談には
思えない話だった

この人は
本当に手相を見て
言っているのか
私の顔を見て
勝手なイメージを
思っているのか
解らなかった。
とにかく怖くて
そして最も
怖い原因は

・・・・・・・。

私に最も近く、
思い当たる事が
あったからなのだ

望が頭に浮かんだ


あたしは
何故か悲しい
感じがしてしまっ
た。
何故でしょう?

そう感じた事も
悲しかったから

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