最弱な能力《スキル》でもあり最強の能力《スキル》でもある俺の能力《スキル》 ~どうにも俺は対人間には使えるけど、対モンスターにはほぼ使えない能力《スキル》だったらしい~。

鶉 夜宿

第13話

「ちょっと待ってよミラ!? なんで見ず知らずの男をパーティーメンバーに加える必要があるのよ!」

「そうっすよ。なんでですか!」

席から立ち上がり、大反対をするエルフの少女と静波。

「ああ、そうでしたね。まだ名前も知らなかったですね?
 えーっと、彼は静波さん。
 そして、わたしたちのパーティーメンバーの自己紹介です。
 このエルフの子の名前がハルで、この獣人の子がルゥルです」

と両者が分かりやすいように、それぞれの自己紹介をするミラ。
 
「「あっ、どうも………って違あぁーう!?」」

静波とハルは息ぴったりで否定をした。

「そうじゃなくて、ミラはこのパーティーメンバーに男を加えて大丈夫かって聞いてるのよ?」

「わたしは、加えていいと思いますよ? だって女子三人だけじゃつまらないじゃないですか?
 それに多い方が楽しいですもん」

と迷いのない笑顔で、静波を加えることに賛成する。

「違うでしょ! そこは否定でしょ! こいつ男なのよ? ケダモノなのよ!」

「ちょっと待て。俺は至って健全な男だぞ!
 ケダモノとはなんだ?」

「そう言って、「健全な男だ」って言ってる奴ほど男ってのはケダモノなのよ!」

「おいおい、お前、今、世界中の童貞をバカにしたな!」

「ふんっ! どうせ、世の中の男はみんなケダモノよ」

「よーし、そこのとんがり耳娘、どちらの耳をちぎってほしい?
 お前に選ばしてやる」

「上等よ! じゃああなたは楽に死ぬか、苦しんで死ぬか、選ばしてあげるわ」

二人は口論となる末に、ついには関節を鳴らして立ち向かう静波と傍に置いてある自分の杖を持つハル。
 両者は睨み合う。

「まあまあ、そこまでそこまでですよ、二人とも。
 喧嘩はやめてくださいね?」

間に入り喧嘩を仲裁するミラ。それを頬に手をのせて、黙って見てるルゥル。

「それにほら、もう、全員分の登録をしましたしね?」

「「え?」」

ニコニコと笑いながら、一枚の紙を両手で二人に見やすいように開いた。
 そこにはもう、パーティー決定という登録書がそこには書かれていた。
 こうして、ミラ、シズハ、ハル、ルゥルのパーティーがここに決定されたのだった。
 その時、同時に二人の口論の声すら聞こえはせずにただ二人の呆気な顔を浮かべていたのだった。

「うん…………おいしい」

その様子をルゥルは頼んだピザを片手に持ち、伸びるチーズを楽しんでいたのである。

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