知り合いを増やすだけで異世界最強になってしまった件

ノベルバユーザー279985

無理やり転生していくスタイル

その高校は山の上にそびえ立っていた。丘ではなく、山だ。
県立紫檀高等学校。日本一学力の差が著しい学校だ。つまり天才とバカ、問題児が集まる学校である。校門からは今日も奇抜な格好をした生徒が入ってくる。リーゼントに軍服、中には防寒服を着ている生徒までいる。その中に一人平凡な少年が歩いていた。
彼の名は如月 友英(きさらぎ ゆうえい)
高2である。勤勉で、運動は少し足が速いくらい。問題はあまり起こさない、どこにでもいそうな高校生である。
彼は2ー4と書かれた札が下がっている教室に入る。
俺は数人の友達と挨拶を交わすと、席につく。
「ねえねえ友英〜」
後ろから女の子が話しかけてくる。…いや女の子のような格好をした男と言うべきか。
彼の名は田名 玖珠菜(たな くすな)女装趣味の男だ。女性のような顔つきをしている。声も男の声とは思えないほど高い。恐ろしいことに彼のファンクラブが存在するらしい。
「なんだ?玖珠菜」
「私もう少し友英と仲良くなりたいなぁ〜」
「じゃあ今度カラオケでも行くか?」
「うーん…そういうことじゃないんだよなぁ…」
どういうことだよ!?
「落ち着けよ、玖珠菜。友英が疎いのはいつも通りだろ」
声のする方を見ると背の高いイケメンがいる。
彼の名は高橋 一瑳(たかはし いっさ)
この学年の支配者とも言える男だ。周りには取り巻きの
遠藤 左之助(えんどう さのすけ)
川田 結菜 (かわた ゆな)
笹本 圭吾 (ささもと けいご)
もいる。
「友英、お前日直だぜ」
「マジ!?」
俺は立ち上がった。それと同じくらいのタイミングで、ガラガラガラと教室に慌ただしく二人の女子が入ってきた。ショートヘアのザ・運動部のような格好をしているのは
川崎 彩良(かわさき さら)
腰ほどまである長い髪の毛をたなびかせているのは我が学年のマドンナ 
佐々木 彩(ささき あや)
二人共男子から絶大な人気を得ている。ホワイトデーではチョコ貰いすぎて友達におすそ分けしたとか。スゴイなぁ…
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり、俺が出欠を取ろうとしたその時
 パチッ
「?なんだ?」
パチッパチッパチッ
その音は少しずつ大きくなり
ドォーーン!!
俺達の床下に魔法陣のようなものが現れた。
慌てて魔法陣の外に出ようとするがそこには見えない壁のようなものがあり、出られない
「みんな!気をつけろ!」
一瑳が注意を促す
直後魔法陣が回りだした。目を逸らそうとするが何故か目が釘付けになった。右も左もわからなくなり、気がつくと俺達は全く知らないところにいた。

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