異世界転生 〜奴隷からの成り上がり〜

ぴえろ

王都

目の前でありえない事が起きていた。突然怪しい仮面を付けた男が頭上から飛び降りて来たと思ったら魔術師が倒れ、次の瞬間には目の前の男が消えたと思ったら盗賊の首が同時に飛んでいた。

「何なんだ、あいつは・・・」

私は姫様の隣で剣を抜いたまま唖然としていた。





(盗賊を殺したのはいいけど気まずいな。よし、逃げるか)

そう決心すると俺は地面を蹴り上げて近くの木に登り、逃げ出した。

「流石にあのままあそこにいたらめんどくさい事になってたな。さて、逃げ出したはいいけど指名手配されないか心配だ・・」

そのまましばらく木から木へと飛び移って移動していた。さっきの馬車の位置から大分離れた所まで来てようやく地面に降りた。

「ここからはのんびり歩くか!さっき街らしき所も見つけたしな!っと、服装を変えとかないとやばいかも・・・
さっきの人達がもし同じ場所を目指しているならバレるしな」

そう言うと俺は空間魔法で作ったアイテムボックスから普通の防具と表示された防具を着込み、武器も一式交換した。よって、今装備しているのは

普通の防具・ロングソード
となっている。

「これでよしっと!これで普通の冒険者に見えるだろ
おっ、見えてきた!」

そのまま歩いていくと大きな門がある街に着いた。

「・・・この門、どこかで見た気がするんだが、どこでだっけ?」

何故か俺はこの街の門に見覚えがあった。

「・・・!ここって王都ハルザードじゃねえか!道理で見覚えがあるはずだ!てことはルーザーの野郎がいる可能性があるのか・・・
別の街に行こうかな・・・」

そんな事を悩んでいると突然後ろから声をかけられた。

「申し訳ない、そこの冒険者よ。すまぬが道の端を歩いてくれ。これより王女様の馬車が通るのでな」

「おっと!それは申し訳ありません。何分、王都が初めてだったので門に見とれており、馬の足音に気づけませんでした。」

「そうか、初めてだったのか。冒険者の仕事は大変だろうが住民の安全を守るためだ、頑張ってくれ。しかし、ちゃんと休めよ?体は冒険者の基本だからな!」

「忠告感謝します。それでは」

「あぁ!」

さっきの騎士達だったな。にしても早すぎやしないか?何か魔法でも使ったか?
まぁいい。にして結構いい人だったな。

そんな事を考えていると後ろから蹄と車輪が地面を走る音が聞こえてきた。
そのまま一気に俺の横を通り過ぎて王都へ向かって行った。

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