テンプレ幼なじみに俺は憧れを抱かない

九夜空猫

第19話 水着イベント 前編

進side
浜辺に着いたが、まだ亜梨須と妃愛蕾さんはまだ来ていないようだ。
まあ、男の俺の方が着替えが早く終わるよね。

ここの浜辺は、とても綺麗だなあとオレは思う。
日本の浜辺は大抵のところは、ゴミが散らかっていたりするものだが、ここはゴミが全くと言っていいほどないのだ。
たぶん、ここの掃除を定期的に行っている人がいるのだろう。ここに住んでいる人なんだろうか?

······二人が着替えている間に、少しこの島の中を見て回るか。

俺はそう思い、浜辺にそって、ゆっくりと、歩いていった。


かれこれ、10分くらい歩いて、俺は元いた場所に戻ってきた。

どうやら、この島は大きさはそこまでないらしい。亜梨須の別荘以外にも、ほかにも、この島には別荘らしきものがあるということが分かった。ただ、人には会ってないので、もしかしたら、現在は誰も居ないのかもしれない。
島の探検はこれぐらいにしておこう。
そろそろ、亜梨須と妃愛蕾さんも来る頃だし。



***
亜梨須side

私と妃愛蕾さんは、進と別れた後、
奥の部屋で着替えをして、日焼け止めを塗っていたのだったけれど……、

今、私は絶望していた。
圧倒的なこの戦力差の前に。

「亜梨須ちゃん、どうしたのー? 早く行こ? 」

妃愛蕾さんは、私のことを呼ぶけども、私はそれには応じない。

妃愛蕾さんが、私の顔を覗き込むように、体を曲げると、それが、揺れる。

「おーい……、亜梨須ちゃん? 」
こちらを、覗き込んできた妃愛蕾さんは、本当に可愛い。
でも、今はそれが、とても危険なようにしか思えない。
そこで、私の意識は現実に戻った。

「妃愛蕾さん、先に行ってて……。
私もすぐに、行くから……」
「分かったー。先に行ってるねー! 」
妃愛蕾さんは、少し心配そうにしていたが、すぐに笑顔になり、海の方へと走っていった。

進を誘惑するどころじゃなかった。
私のじゃ、あの凶器には勝てない······。
そもそも、私は平均より少し小さい方なのだ。少しだけ、本当に少しだけ。

そんなほぼ平均的な私と、あの妃愛蕾さんの凶悪なものを並べたら、進になんて思われるだろう?

私は、進がこちらを見て、哀れみ、妃愛蕾さんに釘付けになるんじゃないかと思っている。
············あぁ、本当に進の前に行きたくない。
せっかく選んだ水着も彼女の前では、無力に等しい。

そんなことを考えているうちに、いつの間にか時間は過ぎていった。

***
進side
お、別荘の方から、誰か来たみたいだ。
誰かと言っても亜梨須か、妃愛蕾さんなんだけども。
その人物は、こちらに気づくと、
「進くん、お待たせー」
と言い、こちらに近づいてきた。

その時、俺は思った。
直視は無理だと。

「どうしたの? 進くん? 」
やってきた人物、妃愛蕾さんは、こちらを不思議そうに見ている。

「い、いや、なんでもないよ? 」
今の妃愛蕾さんは、水着だ。
海なんだから、当たり前なんだけど。
それを着ている人がやばかった。

妃愛蕾さんが、着ているのはビキニタイプのシンプルな赤い水着だった。
その赤い水着の露出している部分から妃愛蕾さんの少し赤みがかった健康的なピンク色にも見える肌が太陽の光に照らされ、反射している。

でも、その、なんといったらいいか、
あれが普通じゃないくらいに大きいのだ。

いや、俺、友達と海行くのとか初めてだし、家族で行ったのも、俺が小学生の時だから、相当前だし、比べるものがないからわからないけど、
明らかに、大きい。

ここで、あえてなにがとは言わないが、
腰周りのことではないとだけ言っておこう。

「す、進くん? そんなに、見られると、照れるんだけど……」
どうやら、気づかないうちに妃愛蕾さんのことをじっと見つめてしまっていたらしい。

反省。

「ご、ごめん。
えーと、妃愛蕾さん、水着よく似合ってるね」
お、俺にしては気の利いていて、歯の浮くようなセリフを自然に言えるようになったじゃないか。
自分で自分の成長が凄いと思う。

「あ、ありがと……」
なぜか、妃愛蕾さんの顔が、薄いピンク色だったのが、真っ赤に変わってしまった。
熱中症になってしまったのだろうか。
妃愛蕾さんが、具合悪くならないか、
こまめに見ておこう。
俺はそう決心した。


「そういえば、亜梨須は? 
あいつ、まだ着替えてるのか? 」
「もうちょっとで来るって言ってたよー」
「んじゃ、せっかくだし、先に遊んでるか」
というわけで、俺と妃愛蕾さんは、
妃愛蕾さんが、持ってきていたボールを使って、軽く亜梨須が来るまで遊ぶことにした。




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