テンプレ幼なじみに俺は憧れを抱かない

九夜空猫

第17.5話 夏の始まりはお買い物から

亜梨須side

夏休みが始まり、本格的に夏が始まったなあの感じさせる今日。

私は、ショッピングモールを訪れていた。

そして、ここに来た理由というのが……、

水着だ。

私の家にも水着はあったのだけれども、それは子供っぽい感じがしたので、新しいものを買いに来たのだ。
何より……、

進をドキッとさせるような水着を着たかったのである。

妃愛蕾さんも、私たちと一緒に海に行くので、進を妃愛蕾さんよりも私に夢中にさせたいのだ。


私がそんなことを考えながら、水着のコーナーへと向かっていると……、


「あれ? 亜梨須ちゃん? 」


後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。
反射的に振り返ると、そこには妃愛蕾さんがいた。

「妃愛蕾さん、こんなところで会うなんて偶然ね。お買い物? 」

「うん、今度の土曜日と日曜日に海に亜梨須ちゃん誘ってくれたでしょ? 
それでね、家に水着が中学の頃のものしかないのに気づいて、買いに来たのー」
同じ目的だったのね……。

「私も同じ理由で水着を買いに来たのよ 」

「そうなんだー。
それなら、一緒に買いに行かない?」


「うん、そうだね。せっかくだし、一緒に買いに行こっか」

ライバルの偵察にもなるしね。
まあ、妃愛蕾さんは、私の事をライバルと思っていないだろうけど……。

そして、私達は、水着売り場に向かった。

***

私達は、とりあえず、自分で気に入ったものを試着してみることにした。

私は水色のビキニを選んだ。

―――ちょっと攻めすぎな気がする……。

むしろ、進に引かれないかな……。

試着してみたけど、やっぱり体のラインが良く見えてしまう。

私の胸はまだ成長期なので、スタイルにはあまり自信が無い。

やっぱり、体のラインが隠せる水着とかの方がいいかな……。

だとすれば、ワンピースタイプとかの水着のほうにしようかなと私が考えていると、

妃愛蕾さんが、試着室の前に来て、

「亜梨須ちゃん、水着決めたー? 」

「まだ、もう少し掛かりそう」

「分かった。
じゃあ、私もう選んだから、亜梨須ちゃんのことここで待ってるねー」

妃愛蕾さん、もう選んだの!?
早過ぎない!?

私は、少し焦ってきていた。

うーん、進を、誘惑するなら絶対このビキニタイプの水着がいいと思うんだけど、やっぱり恥ずかしいし、なにより進に反応してもらえなかった時が悲しいし……。

私の頭の中を、色々な考えがぐるぐると回り始めた。

数分後……

私は決めた。
この水着にしようと。


「ごめんね、妃愛蕾さん、遅くなっちゃって……」
私は試着室から出ると、妃愛蕾さんに謝った。

「ううん、別に大丈夫だよー。
じゃあ、お会計に行こっか」
「うん」
そして、私と妃愛蕾さんは無事水着を購入できたのだった。


***
私は家に帰ってから、ずっと今週の土曜日と日曜日に行く海のことで、頭がいっぱいだった。

進と一緒にこんなことしたいなとか、
こんな場所に行きたいなとか。


お風呂の時に鏡を見ると、
鏡の中には、幸せそうな笑顔の少女がいた。



また更新が遅れて申し訳ございません。

次回は、すぐ投稿できる予定です。

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