一つの世界で起こる、万の人々が紡ぐ数多くの物語。書物に残された文字は、忘れられた歴史の記録を残す。
45 まおうぐんのにちじょう ロッテとレアス、女の戦い
王国、正門の外。 そこには二人の女性が睨み合っていた。 そしてその一人後に隠れているのはのべノムという男だった。
「もうそろそろ出てきたら如何ですの、女性の後ろに隠れるなんて情けない男!!」
「アホか!! そんな泣きそうな顔して言うんじゃねぇよ!! そんな顔の女と戦えるかよ!!」
べノムは土竜討伐から追い駆けられ、戦いに赴いたべノムを追って来たロッテにより助けられた。 べノムは戦おうとも思ったのだが、その顔を見て拳を収めた。
「レアスさん、もうべノムはロッテちゃんの物なのでした、だからキッパリハッキリ諦めて、もう横連保は止めてよね!!」
「ロッテさん、わたくし、別にそんなものに興味はありません。 ただほんの少し、わたくしの逆鱗に触れただけですわ。 もっと良い男を紹介してあげますので、その男の命をわたくしにくださいませんか?」
「そんな顔してよく言いますね、レアスさん絶対べノムの事好きでしょ!!私分かるんですからね!!」
「あまり変な事を言わないでくれませんか? そろそろわたくしも怒りますわよ?」
「本音を言ったら如何なんですか? べノムの事が気になって気になって仕方がないんでしょ? 気持ちを隠して、嫌いだと思い込んで、そんなんだから私に取られちゃったんですよ!! もうさっさと告白して振られちゃってください!!」
「お黙りなさい!!」
レアスの爪がロッテを襲う、だが躊躇いがあったその一撃は、ロッテの剣で受け流され、レアスの首筋へと剣を突きつけた。
「本気で来ないと死んじゃうよ、もう私の方が強いんだからね!!」
「ふざけるなあああああ!!」
レアスの爪の攻撃を悉くいなし、ロッテが反撃に転じる。 剣が振り上げられ、レアスの頬が薄っすらと血の色に染まる。
「おいおい、待て待て待て、二人共止めろ、まずは話し合いをだなぁ・・・・・」
「黙っていろクズが!! この女を叩きのめしたら貴様の番だ、覚悟していろゴキブリが!!」
「べノムは黙っていて!! これは私の戦いなのよ、黙って其処で見ていなさい!!」
「お前等ちょっと落ち着けてって、一回深呼吸でもしてみろって、なっ?」
「「うるさい!!」」
「・・・・・ぉぅ。」
女同士の戦いは続く、ロッテの剣が頭上を捉え、レアスの頭へと振り下ろされる。 しかしレアスの爪がそれを防ぎ、逆側の爪がロッテの爪を薙ぐ。 ロッテはバク転でそれを躱し、体を倒しながらレアスの足へと剣を振るう。 だがレアスは空中へと浮き上がり、ロッテの剣はその下を通過するだけだった。
「ロッテさん、中々やりますわね。 しかし貴方は飛べませんわ、このまま逃げ続けられますか? 謝るのなら今ですわよ?」
「んべ~~~!!」
ロッテが舌を出して、その言葉をはねのけた。
「・・・・・良いでしょう、此処からは一方的な蹂躙ですわよ、さあ、覚悟なさい!!」
「やれるものならやってみなさい!! ロッテちゃんはレアスさんなんかには負けないんだからね!!」
「そうですか・・・・・残念ですわ、せっかくお友達になれたのに。 此処でお別れですねぇ!! ダークネスゥゥ・・・・・・サウザンドッ!!」
レアスの背後に、拳大の無数の黒球が出現した。 それは百を優に超え、果てしない数が空を覆っていく。
「逃げないと・・・・・死にますわよ!!」
レアスは指をロッテにに向けると、黒き球体が一つづつ速射される。
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
 黒球が相当な速度ではじき出されると、地面へとぶつかり、バコンと弾け跳ぶ。 その一発がロッテの体へとぶつかり、衝撃が来る。
「あぐッ・・・・・」
その一発は鉄球をぶつけられた程度だが、それが十も二十も当たると、体中はズタボロにされるだろう。
「ロッテ!! こらレアス、やり過ぎだ!! これ以上やるなら俺も参戦するからな!!」
「貴方はッ、そこで、見ていなさい!!
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
「うをッ!!」
べノムの進行方向に黒球が降り注ぐ。 べノムは構わずレアスに向かおうとしたが、それをロッテに止められた。
「べノム、手を出さないでッ!! これは私達の勝負なんだから!!」
ロッテは逃げ回るのを止め、レアスへと向かって行く。 そのロッテに向かい、レアスが黒球を放った。 しかしロッテの足元を狙ったそれは、ジャンプして躱される。
「ちょっと飛び上がったくらいでッ!! ッ!! ・・・・・な、なんですって!!」
ロッテの背には、輝く白い翼が見えた。 黒球を躱しながらロッテはレアスへと向かって行く。
「飛べるからと、それが何なのですか!! その程度の事でわたくしが負けるはずないですわ!! このまま狙い撃ちでしてよ!!」
レアスの指がロッテを捉え、黒球が発射される。
「終わりですわ!!」
発車された黒球はロッテに直撃し、ロッテの体が弾け跳ぶ。 だが黒球にそれ程の威力は無い、レアスの右側から出現したロッテがレアスの頬を引っぱたいた。
「光を使った幻惑ですか・・・・・なぜ剣ではなく平手で?」
「友達を殺すわけないじゃないの、ロッテちゃんはそれほど残酷にはなれないわ。 だからこれでおしまいよ。」
「そう、ですわね・・・・・わたくしの負けですわ。 もう彼奴を追い掛ける事もないでしょう、じゃあ、さようなら。」
去って行こうとするレアスを、ロッテは引き止める。
「レアスさん待って、私が勝ったんだから言う事を聞いてよね。 ちゃんとべノムに告白して、ちゃんと振られて来て、さあ早く!!」
「敗者は勝者の言う事を聞く・・・・・残酷な事ですこと。 まだわたくしに恥を晒せと? まあいいですわ、これで最後なんですから。」
「ちゃんと言うのよ、今までの気持ちを全部。 全部吐き出してスッキリしてね。」
「ええ、分かりましたわ。」
レアスはべノムの前に降り立ち、その表情を赤く染めて行く。
「わ、わたくし、貴方の事が・・・・・嫌いで嫌いで嫌いで嫌いで、どうしようもなく、どうしても殺したくて。 それで何時の間にか思い始めたのです、この男を地べたに這いつくばらせ、靴でも舐めさせたらどれ程気分が良いだろうと。 だから、わたくしの、わたくしの椅子になってくださいませんか? もうこれッきりにいたします、だから一度だけ、一度だけで良いのです。 そこに這いつくばって、レアス様と呼んでくださいませ。」
「やなこったあああああああああああああ!!」
がっくりと項垂れるレアスの事をロッテが慰めている。 この日、べノムはロッテにより椅子にされた。 ロッテが強引に押さえつけ、一日だけレアスに貸したのだった。 そして、ロッテとレアスは、本物の親友となった。
「なんじゃこりゃああああああああああああ!!」
「もうそろそろ出てきたら如何ですの、女性の後ろに隠れるなんて情けない男!!」
「アホか!! そんな泣きそうな顔して言うんじゃねぇよ!! そんな顔の女と戦えるかよ!!」
べノムは土竜討伐から追い駆けられ、戦いに赴いたべノムを追って来たロッテにより助けられた。 べノムは戦おうとも思ったのだが、その顔を見て拳を収めた。
「レアスさん、もうべノムはロッテちゃんの物なのでした、だからキッパリハッキリ諦めて、もう横連保は止めてよね!!」
「ロッテさん、わたくし、別にそんなものに興味はありません。 ただほんの少し、わたくしの逆鱗に触れただけですわ。 もっと良い男を紹介してあげますので、その男の命をわたくしにくださいませんか?」
「そんな顔してよく言いますね、レアスさん絶対べノムの事好きでしょ!!私分かるんですからね!!」
「あまり変な事を言わないでくれませんか? そろそろわたくしも怒りますわよ?」
「本音を言ったら如何なんですか? べノムの事が気になって気になって仕方がないんでしょ? 気持ちを隠して、嫌いだと思い込んで、そんなんだから私に取られちゃったんですよ!! もうさっさと告白して振られちゃってください!!」
「お黙りなさい!!」
レアスの爪がロッテを襲う、だが躊躇いがあったその一撃は、ロッテの剣で受け流され、レアスの首筋へと剣を突きつけた。
「本気で来ないと死んじゃうよ、もう私の方が強いんだからね!!」
「ふざけるなあああああ!!」
レアスの爪の攻撃を悉くいなし、ロッテが反撃に転じる。 剣が振り上げられ、レアスの頬が薄っすらと血の色に染まる。
「おいおい、待て待て待て、二人共止めろ、まずは話し合いをだなぁ・・・・・」
「黙っていろクズが!! この女を叩きのめしたら貴様の番だ、覚悟していろゴキブリが!!」
「べノムは黙っていて!! これは私の戦いなのよ、黙って其処で見ていなさい!!」
「お前等ちょっと落ち着けてって、一回深呼吸でもしてみろって、なっ?」
「「うるさい!!」」
「・・・・・ぉぅ。」
女同士の戦いは続く、ロッテの剣が頭上を捉え、レアスの頭へと振り下ろされる。 しかしレアスの爪がそれを防ぎ、逆側の爪がロッテの爪を薙ぐ。 ロッテはバク転でそれを躱し、体を倒しながらレアスの足へと剣を振るう。 だがレアスは空中へと浮き上がり、ロッテの剣はその下を通過するだけだった。
「ロッテさん、中々やりますわね。 しかし貴方は飛べませんわ、このまま逃げ続けられますか? 謝るのなら今ですわよ?」
「んべ~~~!!」
ロッテが舌を出して、その言葉をはねのけた。
「・・・・・良いでしょう、此処からは一方的な蹂躙ですわよ、さあ、覚悟なさい!!」
「やれるものならやってみなさい!! ロッテちゃんはレアスさんなんかには負けないんだからね!!」
「そうですか・・・・・残念ですわ、せっかくお友達になれたのに。 此処でお別れですねぇ!! ダークネスゥゥ・・・・・・サウザンドッ!!」
レアスの背後に、拳大の無数の黒球が出現した。 それは百を優に超え、果てしない数が空を覆っていく。
「逃げないと・・・・・死にますわよ!!」
レアスは指をロッテにに向けると、黒き球体が一つづつ速射される。
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
 黒球が相当な速度ではじき出されると、地面へとぶつかり、バコンと弾け跳ぶ。 その一発がロッテの体へとぶつかり、衝撃が来る。
「あぐッ・・・・・」
その一発は鉄球をぶつけられた程度だが、それが十も二十も当たると、体中はズタボロにされるだろう。
「ロッテ!! こらレアス、やり過ぎだ!! これ以上やるなら俺も参戦するからな!!」
「貴方はッ、そこで、見ていなさい!!
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
「うをッ!!」
べノムの進行方向に黒球が降り注ぐ。 べノムは構わずレアスに向かおうとしたが、それをロッテに止められた。
「べノム、手を出さないでッ!! これは私達の勝負なんだから!!」
ロッテは逃げ回るのを止め、レアスへと向かって行く。 そのロッテに向かい、レアスが黒球を放った。 しかしロッテの足元を狙ったそれは、ジャンプして躱される。
「ちょっと飛び上がったくらいでッ!! ッ!! ・・・・・な、なんですって!!」
ロッテの背には、輝く白い翼が見えた。 黒球を躱しながらロッテはレアスへと向かって行く。
「飛べるからと、それが何なのですか!! その程度の事でわたくしが負けるはずないですわ!! このまま狙い撃ちでしてよ!!」
レアスの指がロッテを捉え、黒球が発射される。
「終わりですわ!!」
発車された黒球はロッテに直撃し、ロッテの体が弾け跳ぶ。 だが黒球にそれ程の威力は無い、レアスの右側から出現したロッテがレアスの頬を引っぱたいた。
「光を使った幻惑ですか・・・・・なぜ剣ではなく平手で?」
「友達を殺すわけないじゃないの、ロッテちゃんはそれほど残酷にはなれないわ。 だからこれでおしまいよ。」
「そう、ですわね・・・・・わたくしの負けですわ。 もう彼奴を追い掛ける事もないでしょう、じゃあ、さようなら。」
去って行こうとするレアスを、ロッテは引き止める。
「レアスさん待って、私が勝ったんだから言う事を聞いてよね。 ちゃんとべノムに告白して、ちゃんと振られて来て、さあ早く!!」
「敗者は勝者の言う事を聞く・・・・・残酷な事ですこと。 まだわたくしに恥を晒せと? まあいいですわ、これで最後なんですから。」
「ちゃんと言うのよ、今までの気持ちを全部。 全部吐き出してスッキリしてね。」
「ええ、分かりましたわ。」
レアスはべノムの前に降り立ち、その表情を赤く染めて行く。
「わ、わたくし、貴方の事が・・・・・嫌いで嫌いで嫌いで嫌いで、どうしようもなく、どうしても殺したくて。 それで何時の間にか思い始めたのです、この男を地べたに這いつくばらせ、靴でも舐めさせたらどれ程気分が良いだろうと。 だから、わたくしの、わたくしの椅子になってくださいませんか? もうこれッきりにいたします、だから一度だけ、一度だけで良いのです。 そこに這いつくばって、レアス様と呼んでくださいませ。」
「やなこったあああああああああああああ!!」
がっくりと項垂れるレアスの事をロッテが慰めている。 この日、べノムはロッテにより椅子にされた。 ロッテが強引に押さえつけ、一日だけレアスに貸したのだった。 そして、ロッテとレアスは、本物の親友となった。
「なんじゃこりゃああああああああああああ!!」
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