一つの世界で起こる、万の人々が紡ぐ数多くの物語。書物に残された文字は、忘れられた歴史の記録を残す。
10 天界から降り立つ者
天使の襲撃を何とか回避したべノム、その次に訪れる者は…………
べノムザッパー(王国、探索班) べーゼユール(地上を見張るように言われた天使)
グーザフィア(べーゼユールの恋人)
「あのぉ、ベールさんって知りませんか?」
その女は、家に帰る途中の俺に話しかけて来た。
背には白い翼があり、近寄りがたい美人と言った感じだろうか。
輝く金の髪と透き通るような白い肌。
吸い込まれそうなグリーンの瞳は、何故かあの天使の男を思い出した。
「……ベールさん? どんな人なんですか?」
シェルハユが一度ベールさんと言っていた。
きっとあの天使の男のことだろう。
どう考えても関わり合いになっていい事はない。
「え~と、私と同じ様に羽根が生えて金髪の人なんですけどぉ」
「あの人ですか」
その聞き方だと、王国では結構見かけるぞ。
俺はとぼけたように近くを通る一人を指さした。
あの男の知り合なら天使だろう、余り関わり合いになりたくない。
「いえ違います。もう少しイケメンで……」
「金髪で羽根の生えた人なんて結構いますからねぇ」
嘘ではない。
キメラ化した者の中には、羽根の生えた金髪ぐらい十人は居るんはずだ。
「そうですか、ありがとうございます」
「じゃあさよなら」
良し危険は去った。
このまま何気なく去ろう。
「おやべノムさん、何方へお出かけですか?」
話しかけて来た奴は、今さっき聞かれた天使の男だ。
何故このタイミングでお前が来るのかと文句でも言いたいところだが、今は気付かれない様に逃げるとしよう。
「待ってくださいべノムさん私ですよ。べーゼユールですよ、ほらよく見てください!」
お前は大声で叫ぶんじゃねぇ!
あの女に気づかれたらどうするんだ!
グオッヤバいほどに視線を感じる。
一応確認の為に見てみようか……
その女は先ほどより少し進んだ所でこちらを見ていた。
一切の瞬きをしないままに。
ここに居ては危険だと、野生の感というやつが告げている。
もう全力で逃げよう。
「何で逃げるんですかべノムさん! こっちを向いてください。こっちですって!」
俺が空に飛び去るが、何故かべーゼユールまでが追いかけて来る。
全力で逃げているはずなのに、速さまで互角らしい。
しかし女の方は姿が見えない。
後から追って来る気配は無いようだが、まいただろうか?
「どうしたんですかべノムさん、なぜ逃げるのですか? まだ何もしていませんよ」
「お前の彼女が居たんだよ! 関わり合いになりたく無かったから逃げたんだ!」
「グーザフィアが? べノムさん、諦めて止まりましょう。絶対無理ですので」
絶対無理って何だ。
しかしグーザフィアと呼ばれた女は追って来ていない。
一度止まってみようと地面に着地しようとした瞬間、その女は目の前に現れた。
「うおおっ!」
俺が急激な方向転換で別の方向に逃げ、後ろを見るが女はまだ動いていない。
「だから諦めましょうって、絶対無理ですので」
「いやお前を追って来たんだろ! お前があの女の所に行けば俺は安心して逃げられる!」
「嫌です、怖いです! 一緒に行ってくれませんか?」
「お前が怖がる相手なんざ、俺が会いたい訳ねぇだろうがよ! ていうかお前の恋人だろ。相手してやれよコラ!」
しかしこいつが怖がるってどんなのだよ。
目の前に突然現れて、あれは何かの能力なのか?
「よし、ちょっと耳を貸せ、良い作戦がある」
「何でしょうか?」
俺のほどよい作戦に、べーゼユールが耳を寄せて来る。
良し掛かった。
「じつはな……お前を犠牲にしようと思ってなぁ!」
俺が跳び蹴りをくらわせると、べーゼユールが地面に落ちて行く。
天使の痴話喧嘩になんぞ巻き込もうとした罰だ。
「てめぇ後で覚えていろよおぉぉぉぉぉぉぉ!」
「お前の犠牲は無駄にはしないぜ。じゃあ頑張れ」
この言葉を言っておけば大丈夫だ。
なんせ色々な物語で使われている有名なセリフだからな!
はぁ、こんなくだらない事で命を賭ける気はねぇから、あの女が来ない内に急いで逃げなければ。
しかしもう遅かったらしい。
何の気配も無く、グーザフィアは俺の目の前に現れていた。
「貴方、今ベールさん蹴りましたよね?」
この女を見るとゾワゾワする感じがする。
それだけでも怖いんだが、女はまだ瞬きをしていない。
「いや……あんたが探していた人だろ、今俺が捕まえたんだ。早く降りようぜ」
女の返事は無い。
俺がベールの元へと下りて行くと、女もと地面まで付いて来た。
ベールの奴も観念したのか動いていないようだ。
「こいつだろあんたが探していた奴って」
「……ええ」
「じゃあ俺は用事があるから行くぜ。あとは二人で仲良くやってくれ」
そうだ、このまま家に帰れればいつもの日常がやってくる。
子犬の様な気配を醸し出し、俺は後を向いて歩き出した。
「あの、少し待って貰えませんか?」
「何でしょうか……ぐお!」
女の方を向いた瞬間、後から蹴り付けられベールの所まで吹き飛ばされた。
確かに目の前に居たはずなのに、女は一瞬で消えている。
「おい、なんだこいつ、目の前に居たと思ったら後から攻撃されたぞ!」
「あのな、グーザフィアは目に移った者の近くに転移出来るんだよ。だからどうやったって逃げるのは不可能だ」
口調が変わった、さっきの攻撃で頭に来ていたからか?
しかし転移か、初めて見る。
「ベールさん、何で連絡してくれないんですか? 私待ってたんですよ」
「あの、ちょっと忙しくてな……封印を探す仕事もあったし。えと、少し落ち着きましょうよ、へぐあッ」
「嘘つきは殺しますよ? 連絡札で一分も掛からないのに、出来ない訳が無いでしょう」
やはり見えない。
一瞬の内にベールの後ろに移動し、その背中を蹴り付けていた。
ベールの時もそうだったが、嘘を付くと殺しに来るのが天使なんだろうか?
今度から気を付けよう、今度があったならだが……
「貴方もベールさんの知り合いですよね? 嘘付きさんは地獄で反省しなさい。そして来世で会いましょう」
上から攻撃が来る、それを躱しても後から、それを防いだら下から!
くそッ、どうにもならねぇ。
「どうすんだこれ! 勝ち目が無いぞ!」
「彼女の気が済むまで大人しくしておきましょうか」
「おい諦めるんじゃねぇ! 何か手があるはずだ!」
思いついた事はある、しかしそこまでしないと勝てんのか。
ベールに頼んでも絶対やらないだろう。
天使は卑怯な事をしそうにないからな。
如何する本当にやるか?
こうしている間にもベールがボコボコにされている。
それが終わったら俺の所に来るのか?
……良しやろう。
次ベールが殴られた瞬間をを狙い、地面の砂を両手に掴んだ。
ベールが倒れこみ、女がこちらに向かって来る。
一発貰ってからが勝負だ。
「ぐおっ!」
俺の腹に一発入れた瞬間女の姿が掻き消える。
このタイミングだ!
砂を空中にまき散らすと、あの女の声が聞こえた。
「あっ」
巻き上げた砂の中に転移したのだ、目に砂が入ってもおかしくはない。
その一言を聞くと俺はその方向を蹴りとばした。
「きゃん」
一応手加減してあるが、女は吹き飛び倒れ込む。
転移が使えるからまともに攻撃を食らった事が無いのだろう。
女は簡単に倒れてしまった。
目に砂が入っているからか目から涙が流れている。
しかし散々蹴り飛ばして殺そうとしてくる女に、俺は容赦する気はない。
「もう一発だ覚悟しろ! ぐはっ」
「そこまでです!」
止めを刺そうとした瞬間に、俺はベールに殴りを食らわされた。
あれだけされてるのに、まだその女を庇うのか。
その強烈な不意打ちに、俺は地面に倒れて意識が薄れていく……
「ベールさん優しいのね。私惚れ直しちゃいました」
「ははは、当然じゃないですか。恋人を守るのは彼氏の役目ですからね」
そうは言っているが、脚がガクガクしている。
自分の株を上げて被害を減らすつもりなのだ。
そうはさせない、意識が消える前に一言、言ってやる。
「そ、そいつ……浮気しようとしてた……ぞ……」
その一言が限界だった。
俺の意識は闇の中に沈んでいった。
「ち、違います、あんな嘘に惑わされないでください! 私はちょっと誘っただけ……ぎゃいやあああああああ!」
何時間経ったか分からないが、気絶から俺が目を覚ました。
近くには、ボロボロになったベールの体を優しく介抱していたグーザフィアが居る。
先程までの表情とは違い、柔らかい表情をしていた。
こうして見ると美人なんだが、怒らせると駄目な奴だ。
しかしなんで俺の周りには変な奴が多いんだよ。
戦う事しか頭にないゴリラ女
俺を見ると襲ってきやがるドS女
便利な道具扱いして来やがる馬鹿女
例え仲間だろうと簡単に切り捨てる冷血女
面白そうなら何でも首を突っ込みたがる阿保女
これだけ揃えば爽快だぜ。
おっと、そんな事を考えている場合じゃない。
女に気づかれない内に家に帰ろう。
このままベールを連れて帰ってくれれば良いが、無理だろうな……
その後予想通り、グーザフィアはベールに連れられて、俺の家にやってきやがった。
そして愛に狂った殺人女が仲間になったな……はぁ。
一応泊めてくれる代わりにと、グーザフィアは風呂を毎日沸かしている。
誰がやっても同じだと思うんだが。
天使の常識ってやつが分からねぇ。
やっぱり家賃取るか、このまま増え続けても困るからな。
べノムザッパー(王国、探索班) べーゼユール(地上を見張るように言われた天使)
グーザフィア(べーゼユールの恋人)
「あのぉ、ベールさんって知りませんか?」
その女は、家に帰る途中の俺に話しかけて来た。
背には白い翼があり、近寄りがたい美人と言った感じだろうか。
輝く金の髪と透き通るような白い肌。
吸い込まれそうなグリーンの瞳は、何故かあの天使の男を思い出した。
「……ベールさん? どんな人なんですか?」
シェルハユが一度ベールさんと言っていた。
きっとあの天使の男のことだろう。
どう考えても関わり合いになっていい事はない。
「え~と、私と同じ様に羽根が生えて金髪の人なんですけどぉ」
「あの人ですか」
その聞き方だと、王国では結構見かけるぞ。
俺はとぼけたように近くを通る一人を指さした。
あの男の知り合なら天使だろう、余り関わり合いになりたくない。
「いえ違います。もう少しイケメンで……」
「金髪で羽根の生えた人なんて結構いますからねぇ」
嘘ではない。
キメラ化した者の中には、羽根の生えた金髪ぐらい十人は居るんはずだ。
「そうですか、ありがとうございます」
「じゃあさよなら」
良し危険は去った。
このまま何気なく去ろう。
「おやべノムさん、何方へお出かけですか?」
話しかけて来た奴は、今さっき聞かれた天使の男だ。
何故このタイミングでお前が来るのかと文句でも言いたいところだが、今は気付かれない様に逃げるとしよう。
「待ってくださいべノムさん私ですよ。べーゼユールですよ、ほらよく見てください!」
お前は大声で叫ぶんじゃねぇ!
あの女に気づかれたらどうするんだ!
グオッヤバいほどに視線を感じる。
一応確認の為に見てみようか……
その女は先ほどより少し進んだ所でこちらを見ていた。
一切の瞬きをしないままに。
ここに居ては危険だと、野生の感というやつが告げている。
もう全力で逃げよう。
「何で逃げるんですかべノムさん! こっちを向いてください。こっちですって!」
俺が空に飛び去るが、何故かべーゼユールまでが追いかけて来る。
全力で逃げているはずなのに、速さまで互角らしい。
しかし女の方は姿が見えない。
後から追って来る気配は無いようだが、まいただろうか?
「どうしたんですかべノムさん、なぜ逃げるのですか? まだ何もしていませんよ」
「お前の彼女が居たんだよ! 関わり合いになりたく無かったから逃げたんだ!」
「グーザフィアが? べノムさん、諦めて止まりましょう。絶対無理ですので」
絶対無理って何だ。
しかしグーザフィアと呼ばれた女は追って来ていない。
一度止まってみようと地面に着地しようとした瞬間、その女は目の前に現れた。
「うおおっ!」
俺が急激な方向転換で別の方向に逃げ、後ろを見るが女はまだ動いていない。
「だから諦めましょうって、絶対無理ですので」
「いやお前を追って来たんだろ! お前があの女の所に行けば俺は安心して逃げられる!」
「嫌です、怖いです! 一緒に行ってくれませんか?」
「お前が怖がる相手なんざ、俺が会いたい訳ねぇだろうがよ! ていうかお前の恋人だろ。相手してやれよコラ!」
しかしこいつが怖がるってどんなのだよ。
目の前に突然現れて、あれは何かの能力なのか?
「よし、ちょっと耳を貸せ、良い作戦がある」
「何でしょうか?」
俺のほどよい作戦に、べーゼユールが耳を寄せて来る。
良し掛かった。
「じつはな……お前を犠牲にしようと思ってなぁ!」
俺が跳び蹴りをくらわせると、べーゼユールが地面に落ちて行く。
天使の痴話喧嘩になんぞ巻き込もうとした罰だ。
「てめぇ後で覚えていろよおぉぉぉぉぉぉぉ!」
「お前の犠牲は無駄にはしないぜ。じゃあ頑張れ」
この言葉を言っておけば大丈夫だ。
なんせ色々な物語で使われている有名なセリフだからな!
はぁ、こんなくだらない事で命を賭ける気はねぇから、あの女が来ない内に急いで逃げなければ。
しかしもう遅かったらしい。
何の気配も無く、グーザフィアは俺の目の前に現れていた。
「貴方、今ベールさん蹴りましたよね?」
この女を見るとゾワゾワする感じがする。
それだけでも怖いんだが、女はまだ瞬きをしていない。
「いや……あんたが探していた人だろ、今俺が捕まえたんだ。早く降りようぜ」
女の返事は無い。
俺がベールの元へと下りて行くと、女もと地面まで付いて来た。
ベールの奴も観念したのか動いていないようだ。
「こいつだろあんたが探していた奴って」
「……ええ」
「じゃあ俺は用事があるから行くぜ。あとは二人で仲良くやってくれ」
そうだ、このまま家に帰れればいつもの日常がやってくる。
子犬の様な気配を醸し出し、俺は後を向いて歩き出した。
「あの、少し待って貰えませんか?」
「何でしょうか……ぐお!」
女の方を向いた瞬間、後から蹴り付けられベールの所まで吹き飛ばされた。
確かに目の前に居たはずなのに、女は一瞬で消えている。
「おい、なんだこいつ、目の前に居たと思ったら後から攻撃されたぞ!」
「あのな、グーザフィアは目に移った者の近くに転移出来るんだよ。だからどうやったって逃げるのは不可能だ」
口調が変わった、さっきの攻撃で頭に来ていたからか?
しかし転移か、初めて見る。
「ベールさん、何で連絡してくれないんですか? 私待ってたんですよ」
「あの、ちょっと忙しくてな……封印を探す仕事もあったし。えと、少し落ち着きましょうよ、へぐあッ」
「嘘つきは殺しますよ? 連絡札で一分も掛からないのに、出来ない訳が無いでしょう」
やはり見えない。
一瞬の内にベールの後ろに移動し、その背中を蹴り付けていた。
ベールの時もそうだったが、嘘を付くと殺しに来るのが天使なんだろうか?
今度から気を付けよう、今度があったならだが……
「貴方もベールさんの知り合いですよね? 嘘付きさんは地獄で反省しなさい。そして来世で会いましょう」
上から攻撃が来る、それを躱しても後から、それを防いだら下から!
くそッ、どうにもならねぇ。
「どうすんだこれ! 勝ち目が無いぞ!」
「彼女の気が済むまで大人しくしておきましょうか」
「おい諦めるんじゃねぇ! 何か手があるはずだ!」
思いついた事はある、しかしそこまでしないと勝てんのか。
ベールに頼んでも絶対やらないだろう。
天使は卑怯な事をしそうにないからな。
如何する本当にやるか?
こうしている間にもベールがボコボコにされている。
それが終わったら俺の所に来るのか?
……良しやろう。
次ベールが殴られた瞬間をを狙い、地面の砂を両手に掴んだ。
ベールが倒れこみ、女がこちらに向かって来る。
一発貰ってからが勝負だ。
「ぐおっ!」
俺の腹に一発入れた瞬間女の姿が掻き消える。
このタイミングだ!
砂を空中にまき散らすと、あの女の声が聞こえた。
「あっ」
巻き上げた砂の中に転移したのだ、目に砂が入ってもおかしくはない。
その一言を聞くと俺はその方向を蹴りとばした。
「きゃん」
一応手加減してあるが、女は吹き飛び倒れ込む。
転移が使えるからまともに攻撃を食らった事が無いのだろう。
女は簡単に倒れてしまった。
目に砂が入っているからか目から涙が流れている。
しかし散々蹴り飛ばして殺そうとしてくる女に、俺は容赦する気はない。
「もう一発だ覚悟しろ! ぐはっ」
「そこまでです!」
止めを刺そうとした瞬間に、俺はベールに殴りを食らわされた。
あれだけされてるのに、まだその女を庇うのか。
その強烈な不意打ちに、俺は地面に倒れて意識が薄れていく……
「ベールさん優しいのね。私惚れ直しちゃいました」
「ははは、当然じゃないですか。恋人を守るのは彼氏の役目ですからね」
そうは言っているが、脚がガクガクしている。
自分の株を上げて被害を減らすつもりなのだ。
そうはさせない、意識が消える前に一言、言ってやる。
「そ、そいつ……浮気しようとしてた……ぞ……」
その一言が限界だった。
俺の意識は闇の中に沈んでいった。
「ち、違います、あんな嘘に惑わされないでください! 私はちょっと誘っただけ……ぎゃいやあああああああ!」
何時間経ったか分からないが、気絶から俺が目を覚ました。
近くには、ボロボロになったベールの体を優しく介抱していたグーザフィアが居る。
先程までの表情とは違い、柔らかい表情をしていた。
こうして見ると美人なんだが、怒らせると駄目な奴だ。
しかしなんで俺の周りには変な奴が多いんだよ。
戦う事しか頭にないゴリラ女
俺を見ると襲ってきやがるドS女
便利な道具扱いして来やがる馬鹿女
例え仲間だろうと簡単に切り捨てる冷血女
面白そうなら何でも首を突っ込みたがる阿保女
これだけ揃えば爽快だぜ。
おっと、そんな事を考えている場合じゃない。
女に気づかれない内に家に帰ろう。
このままベールを連れて帰ってくれれば良いが、無理だろうな……
その後予想通り、グーザフィアはベールに連れられて、俺の家にやってきやがった。
そして愛に狂った殺人女が仲間になったな……はぁ。
一応泊めてくれる代わりにと、グーザフィアは風呂を毎日沸かしている。
誰がやっても同じだと思うんだが。
天使の常識ってやつが分からねぇ。
やっぱり家賃取るか、このまま増え続けても困るからな。
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