一つの世界で起こる、万の人々が紡ぐ数多くの物語。書物に残された文字は、忘れられた歴史の記録を残す。

秀典

8 まおうぐんのにちじょう4(ただの魔法の説明です、短め)2と統合

 魔法王国。
 王城、勉強室。


 王の子供達七人が、魔法の先生のアルタイル先生により、授業を受けている。


「はい、今日は魔法の体系についてお勉強しましょうね。魔法とは自身の魔力と空気中の魔力に反応させ、心に描いた物を作り出す能力です。切っ掛けとなるスペルワードを唱え、集中させて放ちます」


「アルタイル先生、私達まだ魔法を使えないですよっ」


「ラヴィ―ナさん、今日は色々教えますので、楽しみにしていてくださいね。 …………では続きを、魔法の種類として火、水、土、風、光、闇、無、それと与える、と加える、があります」


「無ってなんですか?」


「シャーイーンさん。無とは火、水、土、風、光、闇、それと与える、と加えるに含まれない物を差します、主に消失と言われる物ですが、これを扱える人はほとんどいません。覚える為にはこの魔法を使える人を探し出して教えを受け、更に自身の才能が無いと使えません。そして扱いを間違えると、自分の体さえ無くなってしまうので、とても注意が必要です」


「それじゃ与えると加えるってなぁに?」


「そうですね……与えるは生物に影響を与え腕力が上がったり、足が速く成ったり、後は剣の切れ味が上がったり、剣自体を大きくしたり出来ます。加える、は自分に他の才能、例えば光があるとすると剣を光らせたり出来ますよ。わかりましたかアンリマインさん」


「は~い」


「火、は熱。爆発、炎です。物を燃やしたり出来ますね。 
 水、は凍結。流体を動かしたり、毒や癒しもこの系統になりますね。
 土、は砂岩などを出します、固形の物体を作り出すのですから、以外と高度な魔法なんですよ。


 岩を出現させて足場にしたりも出来ます。
 風、相手を吹き飛ばしたり、魔力で斬撃を与えるのも、この風と言う魔法です。
 光、には攻撃能力はありません。特定した場所に光を与え、マーキングしたり、相手の目を眩ませたりできます。


 良く言われる光だから正義だとか、悪魔に効くとかは全く無いです。
 闇、にも攻撃能力はありません。目の前に黒い靄を作ったり、影を操って人を導いたりできます。
 此方も天使等に効果があるとか、そんなものは無いです。
 ただし光と闇を両方使ったとしたら両方消滅します」


「アルタイル先生、私魔法使ってみたいです」


「はい、そうですねイブレーテさん。今日は皆さんに魔法を教えることになっています。ですが使えるかどうかは、貴方達次第なので、ガッカリしないでくださいね。それではまずは……パーズさんからにしましょうか」


「はい」


「それでは目を瞑ってくださいね。 …………頭の中にイメージが出て来たでしょ?」


「うん」


「では魔法を使う前に、一つ注意を。もし自身の魔力量以上の魔法を使えば、自分の体力と精神力がが犠牲になってしまうので、気を付けてください。強烈な魔法を放っても、一日中動けなければ、やられてしまいますからね。それでは、私に向かって撃ってみてくださいね。心配は要りません、防御魔法が掛かっていますので。痛くも痒くもありませんから」


「は、はい! じゃあ、いくよ、フレアー!」


「どうやら発動しなかったみたいですね、パーズさんは炎の才能は無かった様ですね」


「じゃあマーニャさん、次は貴方にしましょうか」


「私知ってるよぉ、魔法を発動させる言葉変えれるんでしょぉ」


「ええ、そうですね。設定するのは教えた人ですから、教えた人の趣味が出ると言われています。
今のフレアーの言葉ですが、炎の魔法として相応しいと思った物を設定しましたが、希望があるなら聞きましょうか」


「う~ん、じゃあその言葉が、猫ちゃん、とかでも良いのぉ?」


「別に構いませんが、本当に使える様になったら、一生その言葉を使わなければいけませんよ?」


「じゃあ最初の奴で良いよぉ」


「はい、終了です。それじゃあ撃って見てください」


「いくよぉフレアーッ!」


「おや、今回は発動出来ましたね、じゃあ次はルーキフェートさん」


「うん、頑張る」


「炎は使うのが見れましたから、今回は別のにしてみましょうね。では…………はい、撃ってみてくださいね」


「ディープ・スプラッシュッ!」


「はい、引き続きの強化、主に威力を上げたり範囲を広げたりする事を覚えましょう」


「アルタイル先生、僕見た事あるよ。違う魔法を一緒に使って強くするんでしょ?」


「シャーイーンさん、それは威力強化では無くて掛け合わせ、合体魔法のことでしょうね。同じ様な魔法を繋ぎ合わせたり、二人で別の魔法同士を組み合わせて、更なる効果を上げる高等技術ですよ。そうですね、先ほど覚えたフレアーは、真っ直ぐ進む様に設定してありますが、それにエクスプロードと言う爆発の魔法をつなげ、エクスプロード・フレアーとして繋げたとしましょうか。ただ敵に当たって燃えただけの魔法が、敵に当たると爆発し威力を上げれます。エクスプロード単体の場合爆発はしますが、狙った場所に炎の魔力が集まってから爆発するので、炎を飛ばすという過程が無くなります。どちらが良いかは状況次第ですね」


「先生、じゃあ強化はなぁに?」


「強化とは、スペルワードに秘められた詠唱ワードを読み上げ、今まで短縮していた物を増やす事で威力が上がります。全て読み上げる事は、戦闘中一人ではほぼ不可能なので、更なる設定として、炎よ燃え尽きろ、のワードをア、エ、イ等として設定させると、ア・フレアーとなります、正し、このワードは多く設定すると分からなくなりますので、一般的には最初の頭文字を取り、炎よ、ならホと設定される事が多いです。分かりましたかアンリマインさん」


「先生っ、先生っ」


「何ですかラヴィ―ナさん?」


「じゃあ前に二つ繋げた方が強いんですかっ?」


「ええそうですよ。ただし、一つ繋げる事によって、倍々で魔法消費が激しくなりますので、魔力が無くなり発動しない事もありますよ」


「じゃあ掛け合わせと強化どっちが強いのぉ?」


「はい、マーニャさん。威力を上げるのなら全てのワードを読み上げる方が間違いなく強いです。
掛け合わせは、強化のア、や、イ、等の設定だけでも同じ効果は得られますが、ちゃんと別の魔法として覚えておく方が便利で、戦略も増えますよ。あら、もう時間だわ、ではまた別の機会にお勉強しましょうね」



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