異世界をスキルブックと共に

気のまま

奴隷解放2

あれからマリア達の奴隷解放を行う為に奴隷商に向かったのだが早速問題が発生した。

先程までみんな俺の側で働きたいと口を揃えて言っていたのに今はエレナ以外一定の距離を置いて怪しいものでも見るように此方を見ている。

まぁ大方の原因は分かっているのだが……

俺はそう思いながら視線を俺の斜め下に持っていくとザック商会からずっと俺の手を離さずにいるアンナちゃんがいた。


「そうか、そうかアンナちゃんの夢はお嫁さんなのか。アンナちゃんならきっと可愛いお嫁さんになれるよ」

「うん!今お母さんにお料理を教えて貰っているから今度おじさんに食べさせてあげるね!!」

「それは楽しみだな、ははは……」


そう、問題はアンナちゃんの夢なのだがお嫁さんになることは全然問題なんかじゃない。

問題は将来俺と結婚すると言い出したことだ。

この年頃の女の子は背伸びをして大人の男性に恋心を抱く子も多いと思うのだが何が駄目なのだろうか?

まさかこいつらは俺がアンナちゃんに手を出すと思っているのか?

いやいや、普通に考えてこんな幼い子供に手を出すとか犯罪のレベルだぞ。

俺は普通に成人した女性がタイプなんだ。

だから頼む、お願いだからそんな目で此方を見ないでくれ。


「以前から思っていたのですがケンゴ様は子供が好きなんですか?」


っ!まさかこのタイミングでその質問してくるのか?

取りようによってはまずい方にも取れるぞ。

そのエレナの質問にマリア達の視線が更に厳しいものに変わっていく。

これは絶対に間違えられない。


「ああ、子供は好きだぞ。純粋で可愛いし相手をしていると此方まで楽しくなる。いつか相手に恵まれたらできれば沢山欲しいな」

「それは良いことを聞けました。ほら貴方達が心配するようなことは何もありませんよ」


そうエレナはマリア達を振り返りながら言っていたがやはりあいつら俺がアンナとちゃんに手を出すと思っていたな。

念話でエレナに相談していたのだろうがはっきり否定するから是非誰か口頭で質問して欲しい。


「そっかー、私がんばるね!!」

「うん、そうだね。無理をしない程度に頑張ろうね」


突然アンナちゃんがそう話しかけてくるがこの子はいったい何を頑張るつもりなのだろうか?

よく分からないが再び訝しげな目線を向け始めたマリア達を尻目に俺は奴隷商へと向かった。

今回は更に奴隷商に着いてからも一悶着あった。

俺は奴隷解放に来ただけなのにマリア達を見た瞬間、部位欠損の治し方や何故ここまで綺麗になったのか、更に今なら言い値で買い取るとまで言ってきた。

残念ながら売るつもりは一切ないし情報を渡すつもりもない。

お前以前名前は伏せていたみたいだが訳有り奴隷を購入していった変な奴がいると吹聴して回っただろうが。

そんな奴に誰が情報など渡すものか。

渡したが最後俺の心穏やかな静かな生活は一瞬にしてなくなるだろう。

まぁ実際の所全然静かな生活とかは全然営めていないんだがな……

それにしてもこいつはマリア達が綺麗になったと言っていたな、俺は彼女たちの部位を治しただけで後は殆ど何もしていない。

綺麗に見えるのであればそれは彼女達本来の魅力だろう。

引き出せなかったお前が悪い。

その後は何とか無事に奴隷契約は破棄できたのだがこの奴隷商人を相手にするだけで本当に疲れる。

俺は今後奴隷関係は王都の奴隷商を使おうと心に決め奴隷商を後にした。

その後はみんなでランカ達がこれから商売をする道具を買ったりアンナちゃんと日が暮れるまで遊んだりしたのだがランカ達の買い物が予想以上に時間が掛かった。

何故女性が買い物をするとこんなに時間が掛かるのだろうか?

人数もいるし人一倍だ。

流石に遅くなると悪いのでザックさんの所にアンナちゃんを送って行ったのだがザックさんはまだ帰ってきていないらしく奥さんが出迎えてくれた。

ランカ達も本格的に商売を始めるのならば準備が色々と必要なので早々に解散してしまったし、エレナはマリアとリンを連れてヘレンさんの所に顔を出しに行くらしい。

俺も是非一緒に同行してアドロフさんと飲み交わしたい所だが俺は俺で拠点でやることがある。

俺はエレナ達に見送られながら拠点に戻ると早速自分の寝床へと移動した。

本来なら今日一日ここでゴロゴロする予定だったのだ結局一日中動き回ってしまった。

流石に疲れが溜まり寝床に入るがやはり自分の寝床は落ち着く。

寝床には灯りもなく既に薄暗いのだがこれがまた良い。

誰か分かってくれる奴はいないのだろうか?

俺はそう一人ごちながら『スキルブック』を出した。

結局あの時マリア達が憂いていたのは奴隷解放についてだったから俺が考えていたプレゼントは別に用意しなくても問題なくなった。

だが折角奴隷から解放されるお祝いとして渡したいし俺が幼女以外にも優しくしている所を見せつけなければならない。

みんなに欲しい物の要望を聞いたら何でも構わないと言うのが大多数で中には何故か子供が欲しいと言い出した奴もいた。

誰かは言わないがあいつは本当に何を考えているのだろうか?

確かダッチがプレゼントは手作りが良いと言っていたからできれば土魔法や錬金等でできる小さな装飾品辺りが作りやすい。

そしてこの世界にはステータスがあるし装備すればステータスが変化できる装飾品があるはずだ。

可能ならばただの装飾品よりそういう装飾品を作りたい。

俺は『スキルブック』からそれ関連のスキルを探し……一時間後漸くそれらしいスキルを見つけた。

以前から思っていたのだがこの『スキルブック』検索機能とかないのだろうか?

まぁ俺はスキル名に詳しくないから検索機能があっても検索できないかもしれないが……

俺が一時間かけて『スキルブック』から見つけ出したスキルはエンチャントと言うものだ。

日本でやったゲーム等によく出てきていたから間違いないだろうが説明欄を見ても使用者のスキルを魔石に付与するとある。

これで恐らく魔石を取り付けた装飾品は魔道具みたいにその効果を発揮できると思われる。

ん?ちょっと待てよ、以前魔道具作るときみたいに魔法を付与するのとは違うのだろうか?

まぁ使ってみないことには詳しくはわからない。

取り敢えず初期値も100と安いしLV1だけ取得して試してみるか。

俺はスキルを取得しながら彼女らに渡す装飾品の構想を練った。

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